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ミッションのまとめ

ミッションのまとめ

 20年間、同じことを述べてきたけど、名古屋には、これを受け入れる風土はない。30年前からの自分に課したミッションに従って、企業サイドでは最後のミッションです。

 部門別専門知識・能力

  ①ネットワークの進化:9月までに、全店舗に高速ネットを設置完了。IP電話、無線環境も次世代に向けて、順調に推移。2018年レベルのハード面のインフラはできた。

  ②ライブラリの拡大:販売店内のライブラリを新ポータルでナレッジ化する計画はできた。新ネットワークに配置されたライブラリを活用して、お客様~販売店~メーカーの情報共有を実現していく。

  ③店舗コミュニティの情報共有:店舗コミュニティのために、スタッフ・店長のツールとして、ソーシャルウェブを採用できた。スタッフの存在の力を発揮できる環境を作り上げていく。

 課題創造力

  慣例にとらわれない革新的発想:環境社会に対応し、新ポータルを通して、販売店コミュニティの情報共有の概念を導入。

  中長期的な展望を踏まえた企画立案と提示:店舗の活性化をお客様とつなげるために、新ポータルにコラボ環境を入れ込んでいる。

 課題遂行力

  適切な状況判断:新ポータルの企画で、社会変革との関係で、クラウドのソーシャルウェブを決定させた。

  決断:地域社会の変革の動機づけを行い、行政を含めて、販売店コミュニティと接続させる。

  ねばり強さ:販売店要望から始めて、地域・企業・行政の変化を元に、販売店の先行きを設計に生かす。

 人望

  メンバーの信頼感・活力:先を見て、考えていく役割から、「全てを知りたい」願望で、様々な観点から、社会の変化をまとめている。
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グローカル人材としての地域公共人材

『地域公共人材をつくる』より いま求められる地域公共人材 グローカルな世界構造と地域公共人材 

20世紀後半は、科学技術の発展と産業の巨大化を契機に世界の経済社会システムが地球大に広がり、国境を越えた流動性がヒト・モノ・カネ・情報のすべての分野で顕著になるボーダレス化か支配的な潮流となった。さらに1988年のペルリンの壁の崩壊を契機とする冷戦の終結によって市場経済が世界全体を覆うこととなった結果、世界の構造は完全にグローバル化して、主権国家を核とする世界秩序は根本的に変わった。実際、企業活動が多国籍化し、世界を流動する資本は国家の都合にかかわりなく利潤を求めて金融を動かし、資本の一国に対する集中投資や逃避が世界経済を揺るがす時代になっている。現在世界各国が競って取り組んでいる規制緩和・自由化は、国際化した企業にとって、グローバル経済システムのなかで自由な利潤追及をするうえでの障害物となってしまった国レペルの規制や保護という国家の経済主権を縮小させる結果をもたらしている。また、産業・経済活動の地球規模化に伴い資源・環境・食料・金融などのあらゆる面で国際的な相互依存関係が強くなり、さらに国際機関や世界的課題に直接かかわっているNGOなどの力が強まったために、軍事力の行使も含めて、国家が単独で自己決定できる範囲が次第に狭まる傾向が加速している。

しかし国際社会はグローバル化という概念だけでその構造を理解し、さまざまな事象に対処する政策を形成し、またさまざまな社会経済的活動を展開すれば事足りるほど単純にできているのだろうか。またグローバル化の弊害として言われている地域社会の疲弊や、グローバル化のもとに進行している市民社会における生活レベルの劣化などに対処し、平穏な日常生活を人々に保証する仕組みはグローバル化そのものに内在させることができるのであろうか。世界の大きな潮流がグローバリズムに向かっていることに目を奪われて、その一方で人々の日常生活を平安で充実したものにする理念や制度を確立する契機を見失ってしまえば、世界は社会を構成する基本要素である地域社会という人々のアイデンティティの基盤を失って、国家や企業という大きな組織が支配する反市民社会的なものになるという批判が現実化するのではないだろうか。

現実にはグローバル化という潮流は、その一方で国家の役割を相対的に低下させることによって、国家とは異なる次元の組織やセクターの存在感を高めている。いまや世界を動かすアクターは国家や国際機関だけでなく、これまで国家の壁に隠れて見えてこなかった企業・NGOそして地方政府など、国家以外のものがいわばむき出しになって国際社会と対峙せざるをえない状況が生まれている。 実際に、国連やEUなど国家を超えた「超国家」や、TPPに代表される国際的なルールが国家の機能を浸食するグローバル化か進む一方で、NGOやNPOが国家と並立して世界や地域を動かす主体として登場し、さらに生活の安定や社会的公正さの実現をより身近な「地方政府丿地域集団」などの自己決定に委ねることを求めるローカル化としての地方分権・自治体の地方政府化も顕著になっている。

国家の機能がグローバルとローカルに分極するこの動きは、分割不可能で唯一と定義されてきた近代以後の国家主権を拡散・構造化させ、国家を絶対的な存在から機能的な存在である「機能国家」に変容させるものととらえることができる。世界を主権国家の単一支配から「超国家」「機能国家付地方政府」が共存する「グローカル(glocal = global+local)」な構造へ転換する。

このような潮流を私たちはグローカリズムと呼んでいる(富野2009)。グローカリズムの時代においては、私たちは権力的セクターとしての「超国家」「機能国家」「地方政府」と、非権力的セクターとしての「企業・資本」[地球市民・NGO]が、複雑な相互関係のなかであるときは協調しあるときは競争もするようなダイナミックな世界の状態を前提として、人々を真に豊かにし人間らしい人生を実現するための多者間ガバナンス(マルチパートナーシップ・ガバナンス)を構築しなくてはならない(マルチパートナーシップの文献上の初出は、LORC(龍谷大学地域人材・公共政策開発システムオープン・リサーチ・センタづがその成果として出版した、白石・新川編2008である)。

このようなグローカリズムという新たな世界構造・社会構造への変革を担うセクター横断型の人材が「地域公共人材」の1つの重要な要素である。 ここで特に強調しておきたいことは、「地域公共人材」という場合、その「地域」とは「グローカルな」という意昧であり、地域における課題や生活に確実に立脚しつつ世界の動きを受け止めて活動し、必要に応じて世界に向けた発信や世界的な活動への展開ができる人材であり、いわば、think globally act locally、そしてthink locally act globally、の両面を体現する現代人であると規定することができる。
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PISAの数学的リテラシーの枠組み

生きるための知識と技能』より

数学的リテラシーの定義

 数学的リテラシーとは、「様々な文脈の中で定式化し、数学を適用し、解釈する個人の能力であり、数学的に推論し、数学的な概念・手順・事実・ツールを使って事象を記述し、説明し、予測する力を含む。これは、個人が世界において数学が果たす役割を認識し、建設的で積極的、思慮深い市民に必要な確固たる基礎に基づく判断と決定を下す助けとなるものである」と定義付けられている。

数学的リテラシーの3つの側面

 数学的リテラシーの枠組みは、「数学的プロセス」「数学的な内容」「数学が用いられる状況」の3つの側面によって特徴付けられる。

 (1)数学的プロセス

  生徒が数学的な内容に取り組むのに必要な技能のまとまり。PISAの数学的リテラシーにおいては、生徒は実世界の文脈に基づく問題に取り組み、数学的探究が行えるように問題の特徴を見つけ出し、関連する数学的な能力を活発に使い、問題を解決する。そのためには多段階の「数学化」のプロセスに携わらなければならない。

  そのような「数学化」のプロセスには、思考と推論、論証、コミュニケーション、モデル化、問題設定と問題解決、表現、記号による式や公式を用い演算を行うこと、テクノロジーを含むツールを用いることといった8つの能力が関わっている。これらの能力は一般には同時に機能し複雑に絡み合っているが、ある数学的リテラシーの問題に取り組むときにはこの中の1つか2つの能力が特に顕著に関わってくる。これら8つの能力を含む認知的活動は、次の3つのプロセスとして説明される。

  「定式化」:数学を応用し、使う機会を特定することも含めて、提示された問題や課題を数学によって理解し、解決することができること。

  「適用」:数学的に理論化し、数学的概念・手順・事実・ツールを使って数学的に問題を解決すること。

  「解釈」:数学的な解答や結果を検討し、問題の文脈の中でそれらを解釈すること。

 (2)数学的な内容

  実生活で見られるような数学的概念のまとまり。それらは、数学的に考察する前の事象や場面によって、あるいは数学カリキュラムの内容のいくつかを結び付ける概念によって構成される。これらを「包括的アイディア」と呼ぶ。「包括的アイディア」は次の4領域である。

  「変化と関係」:変数間の関数的な関係と依存関係とともに変化の数学的関係を明らかにすること。

  「空間と形」:空間的、幾何的な現象や関係。ものの形の構成を分析するとき、対象の性質や相対的な位置を理解するとともに、それらの形が異なる表現や異なる次元で表されても認識でき、類似点や相違点を探すこと。

  「量」:数量的な関係、数量的なパターン、数量的な現象。相対的な大きさの理解、数のパターンを見つけること、量及び(数えることや測定のように)量として捉えることが可能な実世界の対象の特性を、数を用いて表すこと。数を理解し処理すること。

  「不確実性とデータ」:確率的・統計的な現象や関係。

 (3)数学が用いられる状況

  実生活で生徒が遭遇するような状況。この側面を取り上げたのは、数学的リテラシーを真正に評価するためである。つまり、学校の教科書でよく見られる数学を練習することではなく、様々な状況において数学を用いて問題を解決できるかを見るためである。問題は筆記形式で一連の問いに答えるようになっており、生徒が遭遇し、場面を分析し処理する際に、数学的な知識や理解や技能を活用できるようなものとなっている。

  状況は生徒との「距離」及び「数学の記号や構造が現れる程度」によって次のように分類される。

  「私的」:生徒の日々の活動に直接関係する文脈。

  「職業的」:職業の場面に現れるような文脈。

  「社会的」:生徒が生活する地域社会における文脈。

  「科学的」:より抽象的な文脈で、技術的な過程、理論的な場面、明らかに数学的な問題についての理解に関連する。
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