ウオーキングでは、おや、珍しい、あれは何、どうしたの、などなど出会うことがる。そんな時は小さなカメラで撮っておく。先日は、人でいえば骨皮筋衛門ならぬ樹皮だけの脱け殻のような桜の木の根本を覗いている女性に出会った。いつもの癖で「何か居ります」と尋ねた。笑いながら「ここは野良さんのお昼寝の場所」という。
陽がさし始めると時計のように正確にどこからかやってくる住所は公園のネコがいるという。たまにゴミなどがあれば取り除いている、と女性の話。手にはそこらを履かれたのか落ち葉の入った塵取りと箒を持っておられる。野良さんのために、その方はネコ好きなのだろうか、と思いながら覗いてみたが、格別こ心地よさそうな昼寝の場所には見えない。住めば都、野良さんは居心地がいいのだろう。
公園にはこのように樹皮だけ、大きな空洞の出来た幹、半分腐れ落ち支柱に支えられた幹など、一目で老木とわかる桜の木はたくさん見かける。そんな幹でも、桜の使命は忘れずに花を咲か訪れた人をせ楽しませる。新しい枝も育てている。ここ吉香公園の桜はソメイヨシノ、接ぎ木で育った苗を植えるという。いつかはそれに代わるのだろうが、花のない時季に見るのは忍びない。
この公園には日本で2番目の長寿桜があり、標識が立てられ根回りに入れないようロープが張ってある。桜の老若問わず花芽の膨らみを感じ始めた。開花予測は3月の下旬、その中にあの老木があると思えば、木の力(木刀)ならぬ気の力(気力)を充実させなければろ花芽を見上げる。骨川筋衛門の樹皮の内側に触れると少し温もりを感じる。
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