昨秋の癌手術からまもなく1年。3カ月間隔の検診も4回目で節目の検診、今回は2日に分けて受診した。結果は再発や転移などの異常はない、と診断を受けた。残る4年、こうした検診は続く。家庭医は「安堵せず継続した観察が必要です」と気遣ってくれた。
手術前、担当の外科医から私の診断用映像を指しながら手術方法の説明を複数回受けた。それはカンファレンスの結果、私の症状に対する最善の処置とし、術後の見通しについても詳しく聞かされた。画面にカンファレンス参加の医師名がずらりと載っていたことを覚えている。国立医療センターとはいえ地方にある医療機関、感覚的には充分に納得した。
死亡率のトップが続く癌、その医療については各界各層でそれぞれの立場で多彩な意見が発表されている。専門的な内容は素人には難解で何も通じない。そんな中で文藝春秋10月号の「最高のがん病院 大研究」はそうなのか、と素人わかりする内容で、一気に読んだ。
また「がんの痛みは怖くない」という記事は、がん治療の末期的治療と思っていた麻薬による痛み止めについて「医療用麻薬は怖くない」という立場から実践例を基に書かれている。素人の要旨では誤解を招くのでさけるが、解りやすく参考になった。
ここでいわれる麻薬は、芸能人などが所持使用などで法の裁きを受ける麻薬とは異なるとされている。健常者の体内に入った麻薬は「快楽中枢が刺激をうけ強い快楽や多幸感がもたらされ、繰り返すうち依存症になる」という。病による痛みのある人は「快楽中枢への道が閉ざされ痛みを抑える方向のみに作用をする」、だから怖くないという。
「暗黒の闇の中から、突如、快晴の清々し朝を迎えるような、劇的な変化」という小説のような書き出しの意味が、読み終えて解った。痛み止めの世話にならぬよう心して過ごそう。
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