日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

生かされている

2009年11月28日 | 生活・ニュース
               

同年輩数人の雑談。年金や医療、介護など前期高齢者らしい話題がひとまわりした。これまでに聞いた話題もいくつかあった。ころを見計らったように「わしらは生かされとるんじゃあないかのう」と、病み上がりの1人が話し始めた。彼はこう言う。

「皆も何かの薬を飲みよるじゃろう。血圧や糖尿に肝臓とひとつくらいはお世話になっとるじゃろう。昔なら脳溢血も心筋梗塞もガンも罹れば人生終わりだった。今は薬という粒を飲んで、長生きしているように思うが、薬で生かされとるんとちがうかのう」

ちょっと間をおいて、薬とその服用をはじめたころの話になった。治療や予防のためにと医師の指導で何かを服用している。確かに薬で長生きさせてもらっている、間違いではないようだ。そうであってもそれを一方的に絶つとことはならない。

帰り、小春日和の柔らかな日ざしに輝くすすきを見た。話の余韻からか、頭を下げた人生の旅人のように感じたが、すすきは自然のまま自然へ帰っていく。そのとき次の世代のために大きく張った根を残している。

「人生とは、稽古する時間もなしに自身が役割を演じなければならない芝居だ」という。たしかに生まれてこのかたリハーサルなしの本番を続けてきた。すすきには及ばないかもしれないが「精いっぱいやろうでよ」という病み上がりの人の言葉を思い返した。

(写真:自然の旅人のようなすすきの波)
                   (押してください)
                   blogram投票ボタン
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大根の加工 | トップ | 翁の下で »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
多かれ少なかれ… (yattaro-)
2009-11-28 21:57:12
やはり人間は何かの形で生かされているんでしょうね。
薬だけに限らず、人と人のつながりなど、お互いがお互いを生かし、生きさせてもらっているような…。
返信する
木の葉は (まな母)
2009-11-28 23:12:43
木にある時は 枝にゆだね
枝を離れれば 風にまかせ
地に落ちれば 土と眠る ・・・

ある冊子の中で見つけました。
今日のエッセイと似ているようで・・・

返信する
yattaro-さん (tatu_no_ko)
2009-11-29 19:21:05
病み上がりの彼は幸いにして一命を取り留めたがために、考えることが多くあったようです。
とわいえ、彼は前向きに進んでいます。
返信する
まな母さん (tatu_no_ko)
2009-11-29 19:25:28
はじめの3行は私もメモに残しています。
生死についてはそれぞれに思いが違います。が、必ず出会うこと、毎日を大事にしたいです。
返信する

コメントを投稿

生活・ニュース」カテゴリの最新記事