市内には現在、雁木の八百新酒造(今津町)、五橋の酒井酒造(今津町)、黒松の村重酒造(御庄)、金雀の堀江酒場(錦町広瀬)、獺祭の旭酒造(周東町獺越)の5つの酒の蔵元がある。どれも錦川の清流に由来する品種で、手に入りにくい酒もあるらしい。
あるらしいというのは、退職後の酒席と言えば同期や親しい仲間との会食などが主で、飲酒の機会が激減したことから酒に接する機会がなくなり、情報に疎くなった。甘口に辛口、すっきりにワイン風味など酒の特徴が語られる。県内の日本酒は国外でも人気が高く、輸出にも大きな貢献をしている。
5つの他に蔵元はあった。その一つの蔵の側が通学路だった。高い蔵の上の格子窓から白い蒸気が湧き出ていたことを記憶してぃる。店頭では酒瓶の洗浄を眺めた。瓶に水を張り、柄の長いブラシで洗い、瓶を回して水流を作り排出する。一連の流れ、今はすべて機械化され人手の作業は無いだろう。その蔵元が閉じる前には兵庫ナンバーのタンクローリーが来ていた。関西の酒にブレンドされる、もしかして灘の生一本の仲間になるのか、そう思いながら見ていた。
時は桜の季節、花見と酒の1升瓶の切り離せないのは昔の話し、今は酒の種類もその容器も豊富で瓶を持ち歩く人はいない。新幹線の新岩国駅近くの蔵元で酒蔵のシンボルである大杉玉が5年ぶりに作り変えられた。直径5㍍重さ3㌧、来月の酒祭りで披露される。5年ぶり見に行ってみよう。その蔵元は金冠黒松さん。
(今日の575) 我が途は酒は辛口人は甘
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