錦帯橋・吉香公園周辺にはその数3千本といわれる桜・染井吉野のがあり、桜の名所としても広く知られており、その時期には愛でる人たちで溢れる。
そんな桜の木々、よく観察すると幹の空洞や途中から折れた枝を切られたなどの老木が数多く見られる。しかし、こうしたどの木も春には若木に勝る花を咲かせる。「空洞や中空の姿ををさらしていますがまだ働いています」とその自信のような語りかけを感じる。
染井吉野の苗木は接木から始まる。そのことが幹の空洞や中空を生じさせるそうだ。そうであれば、生い立ちからその宿命を背負っていることとなる。美しさで人を魅了させながらも、その内にある苦しみをを感じさせない姿は見習おう。
外見だけで人や物を「中身がない、内容がない、がらんどう」など見下げた呼び方をすることはある。それだけでものを見極めてはいけない、桜の老木から教えられる。
(写真:桜の幹の空洞、幹に開いた穴から向こうの白壁が見える)
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