「ウヮー、よう掘っちょるのう」。月1回の農園作業場での第一声。防獣柵の周りを足の踏み場もないほど掘り繰り返している。イノシシが生きるために土中のミミズなどを漁った跡が何十㎡も広がっている。集団なのか単独なのかわからないが、鍬を使って人力ではなせない。
あるレポートで、畑を荒らすイノシシ撃退に成功した集落を紹介していた。その基本は「昔返り」。畑の周囲に猪が身を隠せない環境を作ったという。雑木を切り、雑草を除き、見通しの悪い竹林の竹を伐採し見通しよくするなど集落で力を合わせた結果、3割余りも収穫量が増えたという。山際が後退した様子が写っていた。
餌場を失ったイノシシは餌をもとめどこかへ転居しただろう。餌場を失わせることで農獣からの被害が減少する証明にはなっている。畑をトタン板で囲う、電気柵を設置する、防獣ネットを張るなどは日ごろから見かける光景となっているが、被害は減少していないようだ。食料問題の一端として総選挙のなかで論じてほしい。
草が茂り硬くなっている土を、その場を見たことはないがイノシシは鼻を使って掘るというまた。また、農園そばの柿を食べた跡が残っていたが、あの大きな体躯を維持するには相当量の餌が必要だろう。雑食性だから選びはしないのだろうが生きることは大変とイノシシも悩んでるだろうか。夜明け前の散歩の途中で数頭のうり坊を従え、道路を横断し城山に上る姿を見たことがある。どう猛さは感じさせない優しい親の姿だったことが印象に残っている。
この一点で書けますね!
何故か、場違いに、「みすず」が浮かんできました。
「みんなちがってみんないい」
どんな動物も親子一緒の姿は人と変わらない、そう思いました。