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崩壊する介護

2019年06月16日 | 生活・ニュース
 
 「2040年介護崩壊」というなんともショッキングな報道を目にした。その内容は「我が国の高齢化人口は2040年ころ最多になる。都市部ではさらに上昇する。病院や介護施設に入るには高額の金がいり入るのは一部の人。貯蓄の無い人は自宅や訪問介護の生活サービスを受けるが、こちらは人手不足で深刻になる」という。

 2040年、生きていればの仮定だが私は100歳になる。安心安全であるべき年金の将来性に疑問がつき、95歳まで生きるには2000万円が手元に必要という。年金は100年安心と、庶民の心配を政府は受け入れないどころか、丁寧な説明が出来ない。偶然だろうが介金融庁の指摘と介護崩壊の報道と相通じるところがある。

 60年以上も昔の話になる。祖父母は自宅で療養介護の末に逝った。父母は元気で私ら子どもも手伝いが出来た。診察は同じ町内の開業医の定期的な往診で診てもらった。3世代同居など不思議ではない当時のことで、祖父母の終末は普通のことだったと思う。両親は救急搬送で治療を受けたが棺での帰宅となった。付き添いの苦労はあったが、話に聞く介護の苦労に比べれば緩やかだった。

 介護だけでなく最近はあらゆることに「自助」が問われる。誰もがその終焉まで「他人に寄りかかることなく自分で自分の身を守る」ことが理想だと分かっているが、現実は問題あり。私は100歳までには約20年と少しある。先日届いた年金支払い通知書を参考にしながら、少しおおらかな気持ちで自助の形を考えなおしてみたい。
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