先日、民放TVの何かの解説番組で「デジタル化が進めば日本の赤字は増える」、そんな説明があった。気合いを入れて聞こうとしても、画面の進行に追いつけずデジタルについての理解力の無さを改めて思い知らされた。ただ、国はデジタル庁まで設けデジタル化を進めようとしているのに、赤字を生むのはおかしい施策だ、何となくそう思っていた。
月刊誌「文藝春秋」9月号特集「日本経済、伸びるか反るか」の前財務官・神田眞人氏の記事の中見出しで「拡大が止まらない デジタル赤字」の記事が目に付いた。具体的数値として、①コンピュータサービス、②著作権等使用料、③専門・経営コンサルティングサービで、2023年度に合計5兆4千億円(速報値)が外国企業へ流れた。③の伸びが大きい。
この金額はインバウンドの黒字分を食い尽くしているとある。具体的な使用例示も詳しく記事にある。クラウド・サービス、オンライン会議システムを使えば使うほど、動画や音楽の配信を受けるほど、広告の売買取引をすればするほどサービス料等が自動的に海外に流れる。スマホの利用を思えば容易に想像がつく。
企業活動や私生活ではデジタル化が進んでいるし薦められている。「この赤字の解決策は見えない不安がある」と著者は結ばれている。今の社会ではデジタル化を止めることはできない、赤字の解決策を早く見出して進めて欲しい。デジタル化に伴う電力消費量増も課題になっている。
便利さのつけはどこかに来るようだ。
(今日の575) DXよく分からんが便利です
何時の時代も若い人は 新しい時代を楽しみ なぜか老人は先を憂う
先は見えないが 過去を振り返れば
その進化は 人類が誰も想像できなかったから
きっと 次の時代もすばらしい時代だと信じたい
「なぜか老人は先を憂う」、そんな年になりました。