2022年02月17日 中国新聞「広場」掲載
所用の帰りだった。リュツクサックを背負い、つえを突き、反対の手にポリ袋を持った年配男性が前を歩いていた。陸橋の上り口で追い付き、ふと見ると、リュックには赤地に白いハートと十字をあしらったヘルプマークが付いていた。
私はマーククの存在は知っていたが、実物を見るのは初めてだった。「外見だけでは配慮が必要なことが分かりにくい人が付けておられる」と聞いていた。「困っていたら声を掛けて」との呼び掛けがあるのを思い出した。
戸惑いながら「荷物を持ちましょうか」と話し掛けた。その方は「お願いします」と頭を下げ、ポリ袋を渡された。思ったより重い袋だった。陸橋下のバス停近くに迎えが来るとのことで、そこまでご一緒した。
バス停の椅子にポリ袋を置くと「助かりました」と明るい声でまた頭を下げられた。人の役に立てて良かったと思った。初体験の緊張が解けた。
(今日の575) 我もいつ手を差し伸べてもらうかも
所用の帰りだった。リュツクサックを背負い、つえを突き、反対の手にポリ袋を持った年配男性が前を歩いていた。陸橋の上り口で追い付き、ふと見ると、リュックには赤地に白いハートと十字をあしらったヘルプマークが付いていた。
私はマーククの存在は知っていたが、実物を見るのは初めてだった。「外見だけでは配慮が必要なことが分かりにくい人が付けておられる」と聞いていた。「困っていたら声を掛けて」との呼び掛けがあるのを思い出した。
戸惑いながら「荷物を持ちましょうか」と話し掛けた。その方は「お願いします」と頭を下げ、ポリ袋を渡された。思ったより重い袋だった。陸橋下のバス停近くに迎えが来るとのことで、そこまでご一緒した。
バス停の椅子にポリ袋を置くと「助かりました」と明るい声でまた頭を下げられた。人の役に立てて良かったと思った。初体験の緊張が解けた。
(今日の575) 我もいつ手を差し伸べてもらうかも