サムエル記第二 1章
四日間の大きな集まりが終わり、夕方5時半に帰宅しました。準備や運営に携われた方々は無事に終了したという安堵とともに疲れもどっと出ているのではないかと思っています。ありがとうございました。「また来年!」と言えないのが寂しくもあります。
8月を待たずにサムエル記後半を読み始めます。この後半は、ダビデがサウル王と息子ヨナタン死亡の報告を知ったところから始まるのです。
それは、アマレク人の兵士によってもたらされました。兵士の報告はサムエル記第一31章の記事とは異なります。この兵士は、自分がサウル王を殺し、その王冠と腕輪とを取ってダビデのところに持っていけば、「よくやった、褒美を取らせる」とほめられるかと期待していたようです。
しかしダビデは、この兵士を殺します。これまでダビデがどれほど苦悩して「主に油注がれた王に手をかけるべきではない」として逃げていたことからしたら、兵士の行為はたといそれが偽りであっても、赦されないことでした。
11−12節に、サウルやヨナタンの死の知らせを聞いたダビデたちが、喜ぶどころか泣き悲しんでいる様子が描かれています。
ここで、ダビデだけが泣いて悲しんでいるのではなくて、ダビデの家来たちもいっしょに泣き悲しんだということが目に留まりました。逃亡中のダビデには、サウル殺害のチャンスが二度ありました。家来たちは「今こそ」と勇みましたが、ダビデは思いとどまらせます。しかしこの時、サウルとヨナタンの死の報を受けた彼らはダビデとともに悲しんだのです。ここにこの集団の成長を見ることができると私は思いました。
後半にはダビデの哀歌。「弓の歌」として知られています。「ああ、勇士たちは倒れた」とのことばを繰り返しつつ、ダビデは心からサウル王と親友ヨナタンの死を悼んでいます。さわやかで美しい哀歌です。そのさわやかさは、サウルに対する非難や恨みが一言もないところから来ているのではないかと思いました。