みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

驚いています

2024年06月05日 | ガラテヤ人への手紙

ガラテヤ人への手紙 1章1−10節

 日本で25年間宣教師として歩み、さらに25年間癌と向き合われた同労者が、神のみもとに召されたとの知らせが届きました。数年前の教会の修養会では、会場近くにあったブルームハルト牧師ゆかりの地、教会を案内してくださいました。ご遺族に神からの慰めを祈ります。

 きょうから「ガラテヤ人への手紙」を読みます。「ガラテヤ人」とは誰なのかについては、大きく二つの説がありますが、パウロが一度目の伝道の旅で福音を伝え、二度目の伝道の旅で再訪したピシディアのアンティオキア、イコニオン、リステラ、デルベの諸教会を指していると考えられます。イコニオンは、現在のトルコ中部にあるコンヤのことです。第一次伝道旅行の様子は使徒の働き13−14章で確認できます。

 挨拶に続いてパウロは、6節で「私は驚いています」と書いています。彼はガラテヤの諸教会の何について驚いているのでしょうか。それは、彼らが「ほかの福音」に移って行くことなのです。「福音」とは、良い知らせのことです。具体的には、イエス・キリストを信じることによって、すべての人は罪が赦され神の子どもとされるという真理を指しています。

 パウロはピシディアのアンティオキアで次のように語りました。

 「兄弟たち、あなたがたに知っていただきたい。このイエスを通して罪の赦しが宣べ伝えられているのです。また、モーセの律法を通しては義と認められることができなかったすべてのことについて、この方によって、信じる者はみな義と認められるのです。 」使徒13章38−39節

 しかし、パウロがこの手紙を書く頃に、その福音を揺るがせるような、いや、福音に反する教えがガラテヤの諸教会を揺るがせていたのです。パウロはそのことを驚いているのです。

 この箇所は、教会が真に驚くべきは何かと問いかけています。


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