みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

キリストのしもべ

2023年07月07日 | コリント人への手紙第一

コリント人への第一の手紙 4章1−13節

 夏休みに行われる年に一度の行事のためのハンドブックを作っています。なじみのお名前もあれば、初めてのお名前も……。出会いを楽しみにしつつ、名簿に取り汲んでいます。

 パウロは、自分を含めての使徒や教会の奉仕者のことを、「キリストのしもべ」そして「神の奥義の管理者」と言っています。これは、コリントの教会がパウロやアポロ、ケファ(ペテロのこと)を、そしてイエス・キリストまでも、自分たちが気に入った、反対に気に入らないリーダーだと考えていることに対する、反論です。自分たちはあなたがたに雇われているのではない、自分たちの主人はキリストお一人なのだと言うのです。

 だから彼は、コリント教会が自分のことを評価し、さばくことについて、「非常に小さなこと」だと言うのです。教会のリーダーは、評判の良い人であれというのはよく言われることですが、それを気にするあまり、つまり人を恐れてパフォーマンスに走ったりしてはならないということをここから教えられます。もちろんそれは、居直りということではありません。教会の指導的な立場にある者は、誰によってそこに置かれ、誰のために働いているのかということを、常に心に留めなければならないということを、ここから教えられます。

 9節の「見せ物」、13節の「この世の屑」「かす」ということばに目が留まります。これらは良い意味では用いられません。死罪に定められた者が人々の前にその姿をさらけ出すという意味であり、人々から蔑まれるということです。自分をこのように描くパウロのことばに、キリストのお姿が重なります。


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