みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

「その日」を待つ

2019年10月01日 | イザヤ書

イザヤ書 19章

 10月を迎えました。日本からのラジオニュースは、消費税が10%になる前にトイレットペーパー、洗剤、高価なものでは宝石などを買っておこうとする人でお店がにぎわっていたと報じていました。日本では初めて消費税に軽減税率が適用されるので、「この日」が来る前にお店はレジを取り換えるなど大変だったとも言っていました。当地の消費税は19%、しかし食料品や生活必需品などは7%です。

 「みことばの光」は、イザヤ書に戻ってきました。13−23章には、ユダの周辺にある諸国への神からのさばきと回復のメッセージが届けられています。そして、19章はエジプトへのことば。

 預言者イザヤが活動していた時代、南王国ユダをはじめとするパレスチナの小国家群を挟んで、北東にはアッシリア、そして南西にはエジプトという大国が対峙していました。この時代からおよそ100年後にユダはアッシリアに代わって勢力を拡大していたバビロンによって滅ぼされるのですが、ユダ王国末期には、バビロンの力に抗してエジプトに頼って国を守ろうとする指導者たちがいたので、エジプトは大きな影響力を持っていたといえます。

 けれども、主はエジプトに速雲に乗って来られ、エジプトが頼りにしてきた神々などが何の力もないことを明らかにし、ナイル川を干上がらせ、彼らが誇る知恵をないものとされるのです。

 章の後半にはこのエジプトが「その日」には主を神として立ち返ることが語られます。イザヤの時代に覇権を競っていたアッシリアも主のもとに立ち返り、エジプトからアッシリアへの大路ができるようになり、その道を通って互いに行き来し合い、主に仕えるようになるということばが心に残ります。最後の節の「わたしの民エジプト、わたしの手で造ったアッシリア、わたしの搖時の民イスラエルに祝福があるように」ということばはすばらしい!

 昔も今も変わらずに、国と国とが緊張の中にあり、時には武力で攻め合い、滅ぼし合うことが絶えることがないのに、このようなことが起こるのだ! という驚きがあります。けれども、キリストによって一人ひとりを新しく造り変えてくださるお方なのですから、希望を持って「その日」待ちます。


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