みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

呼び寄せて

2017年03月01日 | 申命記

申命記 31章

 きょうから3月。おとといからきのうにかけて「春の嵐」のような天候の当地です。突風と突然の雨、かと思ったら青空とめまぐるしい変化です。季節の変わり目を体感しています。

 「みことばの光」が書くように、ここは「引き継ぎ」の章です。120歳のモーセの役目はここまでで、ここから先民を率いてヨルダン川を渡り、約束の地に行くのはヨシュアです。交替にあたり、モーセはまずイスラエルの民全体に、自分ではなくヨシュアがあなたがたの先に立って渡ることと、主がともにおられるので強く雄々しくあれと伝えます。

 その後、すべての人々の前にヨシュアを立たせて、強くあれ、雄々しくあれとヨシュアを励まします。さらに、レビ部族の祭司と長老たちにみおしえを書きしるして授けます。しかし、これで終わりではありません。

 主はモーセに、この民がやがて他の神々を慕い、それゆえに神の怒りに会うことをお告げになり、だから、歌を書きしるして教えよとお命じになります。そして、ヨシュアには強くあれ雄々しくあれと、直接励ましてくださいます。

 民の行く末を、モーセはどんな思いで聞いたのだろうかと気になりました。けれども彼はもう先には進めません。彼らの未来が厳しいものだということを知った彼に主がお命じになったのは、みおしえを、そして歌を残すということでした。そこには、彼らのずっと後の世代が経験する悲惨な出来事と、そこからの回復が約束されています。その神のことばに、モーセは民をゆだねなければなりませんでした。

 3月から4月は移動の時期。後任に何を託し、ゆだねるのかということの基本を考えることのできる箇所でのようにも読めますね。


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