霜後桃源記  

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研修会

2014-02-07 21:38:14 | 経営
「一関市認定農業者の会」の研修会が東山町の「げいびレストハウス」で開催された。
講師は農事法人「おくたま農産」組合長の佐藤正男氏。

「おくたま農産」はその取り組みが高く評価され農水大臣表彰を受けた著名な組織。
法人化したとはいえ農業で大きな収益が上がる筈も無いので、どんな遣り繰りで組織を
運営しているのか興味があった。
事前の予想に反し格調高い「見栄っ張り」の話しではなく、同じ悩みを抱える「農業者仲間」
として親近感を覚えるような内容で大変有意義だった。

その中で印象に残った点を箇条書きすると
・圃場整備事業の個人負担のゼロ化  各種補助金をフル活用
・無借金経営にこだわる  農業で利益を上げることは困難なので借金もしない。
・全国一律パーの政策は疑問。一関市内でも東と西で農業環境が大きく異なる。
・国の農業政策は変えられないので政策を上手く利用して生き延びる方法を考える。
・農政は変えられないが、自分達の農業は変えられる。
・今回の農政の転換で農業者がグンと減る。しかし、法人化すればいいとは限らない。
・売上増ではなく最終的に少しでも手元にお金が残るような経営をする。
・収量増よりもコスト削減の方が重要。田植機やコンバインの大幅効率化を実現。
・秋の落水は8月20日まで終わらせる。 収量よりも効率化を優先
・農業体験と称して子供達に昔風の田植えや稲刈りをさせるのは後継者不足に拍車を
 かけるだけ。大型機械を運転させた方が子供達に喜びと夢を与える。



その他、組織運営上の工夫の数々を紹介して貰った。
それにより毎年黒字を達成していることが晴らしい。
しかし、それ以上に凄いのは340戸(7つの営農組織)、176haを「組織化」したこと。
僅か20戸弱の圃場整理事業さえもままならない何処かの集落とは「大違い」のようだ。

研修会後の懇親会の席で、質問を交えながら佐藤組合長から個別にお話しを聞く機会
を得たが、リーダーの情熱、経営センス、人柄等が「田舎の壁」を突き破り「偉業達成に
繋がった」と理解した。
コメント
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