霜後桃源記  

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百姓は不滅である

2014-02-14 18:33:06 | 仲間
お馴染み佐賀県在住の山下惣一さんが全国農業新聞のコラム欄に「百姓は不滅である」と題して書いていた。
孤軍奮闘の百姓からすると、まさに「溜飲が下がる思い」のする爽快なメツセージとなり大いに元気づけられた。

 
(「全国農業新聞」2014年2月14日)

「九州百姓の出会いの会」のOB会を1月下旬私たちの地元、唐津市の海辺の旅館で一泊二日で行った。30余名の
懐かしい顔ぶれが集まり「おいしく酒を飲み、思いのたけを語る」という会の趣旨に沿って刺激的で楽しい時を過ごした。
いやぁ面白かった。

この会は1980年から2009年まで30年間続けた「百姓交流会」で年に1回正月の月に開き「出会って」「酒を酌みかわし」
「友達になる」この3つを目的とした。組織も規約も無く、集まった人の中から次の開催地を決め、その地元の百姓たちが
主催する形で九州各県をまわり、延べの参加者は3千名を超えた。行政や農協任せではなく、自分たちで「出会いの場」を
作ろうと相談して、6人が手分けして、それぞれの友人、知人に呼びかけて第1回を福岡県の筑後川温泉でやった。

自分のヒマをつぶし会費を払って集まって来るのだからフツーの百姓ではない。どちらかと言えば村の中では変わり者、
偏屈者、一匹狼的な百姓だ。横並びを美徳とする農村社会で、疑問や悩みをぶつける相手も場所も無く悶々として生きて
きたであろう百姓が70名集まった。あの時の感激は今も忘れられない。一匹狼は集まってみたら決して一匹ではなかった
のである。
それぞれに初対面の人が多かったが一睡もしないで朝まで語り明かした。

今回のOB会で全員がそう語っていたが私にとってもこの会が一番勉強になったし自信にもつながった。アイガモ農法の
古野隆雄、田んぼの生き物調査の宇根豊は発起メンバーである。しっかりとした百姓の思想、信条の土台に経営が支え
られているから、これは強い。メンバーを見ていつもそう思う。百姓でありつづけることがもはや闘いの時代だが、みんなが
しなやかに、したたかに生き抜いていくに違いない。
百姓は不滅である。
コメント
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