転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



主人がここ数日ほど、所用で北海道に行っていた。
これで彼は、本州・四国・九州・沖縄に続き北海道を制覇した。
ちなみに私は未だに、沖縄にも北海道にも行ったことがない。

主人にとっても初・北海道だったので、観光も頑張ったようなのだが、
とにかく牛乳アイスが美味くて美味くて感動したそうだ。
新千歳空港についてすぐ、いかにも北海道!な光景に見とれながら、
最初に食べたものがアイスだったらしい。

郊外に行くと、土地が広くて道路がまっすぐ、だったのだが、
本州のご近所ではあり得ない規模の「広く」「まっすぐ」で、
もっと離れると、人家がまばらになり、これまた、
本州では普通考えられない「まばら」さであったとのことだ。

札幌が巨大都市であることにも心底驚き、とても気に入った様子だった。
すすきのの豪華さを知ったら、広島の流川は箱庭のように見える、
とも言っていた。
確かに、札幌は転勤族仲間では福岡・名古屋と並ぶ人気で、
「また行ってもいい。何度でも行きたい」
と語った転妻さんを、私も複数知っている。
尤も、熱烈に札幌を希望して釧路勤務になり、
「霧のロンドン、ってこんなのかなー」
と三年間言い暮らしたヒトも知っている。
噂に違わず釧路は霧の街だということを私はその話で確認した。

ところで、主人本人は買っていないのだが、
某所で『じゃ○ボックル』が売られていたそうだ。
私はよく知らなかったが、これはかなり入手困難な、
幻のオミヤゲだということで、
「あっちの売店で買えましたよー」
というツアー客の話を聞いたガイドさんが、
「えっっ、あったんですかっっ!!!」
と血相を変え、持ち場を放り出して売店に突進していたそうだ。

「そしてね、海がとにかく広大で、怖いほど荒い」
とも主人は言った。
私たちは日常、瀬戸内の穏やかで大人しい波しか目にしていないが、
太平洋の彼方から押し寄せる波の大きさは、別世界であったそうだ。
「あの暴力的な大きさを見ると、胸騒ぐものがあるっていうか」

しかし北海道はとにかく広いので、行ってきたとは言っても、
今回、主人が見ることができたのは、北海道の南半分だけで、
札幌と小樽のほかは、空き時間に積丹まで足を伸ばしたのみだった。
それだけでも素晴らしく広々とした北海道を感じたそうで、
全域制覇への道のりは、まだまだ遠いのだった。

「北海道のうんと北側ってか、地図の右半分のむこうには、
何か、別の国があるっぽい雰囲気だった・・・」
と主人が心許なく言っていた。
宗谷とか網走とか、オホーツク海の光景などに、
私は(寒がりのくせに)もともと、とても興味があるのだが、
主人の話から、日本の最北端に漂う異国情緒が感じられ、
ますます行ってみたい気がした。

そして、その、更に北にあるロシアってどんな国だろう、
とも私は真面目に考えた。
歴史的にロシアが南下政策に命をかけていた理由も、
日本の北端を見れば、肌で理解できそうだった。

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