転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



2階に玄関のある家に引っ越してきた、おばあさんの嘆き
という表現で、『悲愴』第1楽章を解体したのは「のだめ」だったが、
道路工事
という簡潔極まりない言い方で『ワルトシュタイン』第1楽章を捨象したのは
某・仮装ぴあにすと様であった。

私は、それ以来、いつ聴いても『ワルトシュタイン』の第1主題は、
ドッドッドッドッドッドッドッドッドッド・・・・
とドリルでマイペースにアスファルトを掘り続ける音にしか聞こえなくなった。

先日、金沢で聴いたエル=バシャなど、本当に道路工事そのものだった。
実に丁寧で、神業のように掘り進む、心を込めた仕事だった。
一見、地味かもしれないが、見る人が見れば唸るような匠の技だった。

昨日、福岡で聴いたゲルバーも、やっぱり道路工事のような作業をしていた。
しかしこちらは、建つのは豪奢な邸宅であることが、最初から感じられた。
細部に至るまで限りなく行き届き、見えないところにまで最高級の資材を使い、
基礎工事の段階から、完全にグレードの違う邸が建つことは一目瞭然だった。

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