保護猫と暮らす隠居爺の“自然農法”野菜作りとスキーの日記

5~11月は自然農法による自給用野菜作りと冬に備えた体力作り、12~4月はスキーに明け暮れ、保護猫活動は1年中無休です。

住所の謎…(第五話)「住居表示」の誕生と目的

2011年07月30日 | 世の中のあんなコト、こんな事

「地租改正」がほぼ完成した明治17年から約80年後の昭和37年
「門前1丁目2番3号」式の、いわゆる「住居表示」の出番となりました。

さて、「地番」と「住居表示」はどちらも“ある土地を指し示す数字”でありながら
その目的・用途が全然違うことになります。

「地番」…徴税のために土地に付けた番号

「地番」を基にした住所…それを利用して“土地や建物”の所在地を表す

「住居表示」…土地の上にある建物に最初から番号を付して、町を分かり易くしたり
郵便物の宛先として”建物”の所在地を表す

 

ところで、個人的な経験談ですが、クルマ販売をしていた頃には
名義変更などの登録業務で多くのお客様の住民票や印鑑証明を拝見していました。

その際、まず車庫証明の申請に必要なのはお住まいの住所付近の地図です。

今ではゼンリンなどの住所検索を用いて、簡単にお住まいを特定できるのですが
以前は住宅地図で探し出さなければならず、他人が住所だけから番地を辿って
お住まいを特定することは極めて時間のかかる作業でした。

実際、「地番」は比較的連続性のある場所もありましたが、必ずしもそうなっていませんので
そんな時は、名前を照らし合わせながら番地の近い辺りを一軒ずつしらみつぶしに探すのです。

それに比べて「住居表示」は、そのお住まいを探し出すときにはとても便利なモノで
従来の「地番」を基にした住所の、あの分かりづらさは見事に解消されています。

それはそうで、もともと整然と法則通りに並んでいるように作ったのですから。

いわば、この「住居表示」の「1-2-3」という数字は
その場所がどこにあたるかをそのまま示す座標のようなものと言うことができます。

次回から、「住居表示」を作る際の法則を探ってみます。

 

警察の管轄である車庫証明申請書には
『自動車の使用の本拠の位置』と『保管場所の位置』などという
これまた、他では聞くことのない「位置」という単語が登場します。

「位置」ですから日常会話の範囲で解釈して
「経度:東経〇〇度△△分××秒  緯度:北緯〇〇度△△分××秒  
と記入するのかしら?」と、ふと思ったのは
車業界に飛び込んだ直後に初めてこの申請書を目にした時のことです

『使用の本拠の位置』は住所のことで「住居表示」と同じものを
『保管場所の位置』には、十数年前まではずっと
登記上の土地の「地番」を記入するようになっていたのですから
「地番」を基にした住所にお住まいの方はよいのですが
「住居表示」の方は「地番」など普段使うことがありませんの
ご本人も知らないことが多く、いちいち管轄の役場に問い合わせたものです。

その後、『保管場所の位置』も『使用の本拠の位置』も
「住居表示」でよくなりましたが、これが
全国の警察署で統一されているかどうか定かではありませんので念のため。


住所の「番地」は市町村役場
字をひっくり返した「地番」は法務局
普段はあまり住所で使うことがない「位置」は警察 と
なんとまあ、日本の行政は素晴らしく縦割的に
数多い日本語の単語を勝手に使い分けていることか…

 

 

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