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芥川賞・直木賞発表

2008-07-16 | 本の紹介
第139回芥川賞・直木賞が発表されました。
芥川賞は中国人女性の楊逸(ヤン・イー)さんの『時が滲(にじ)む朝』(文藝春秋)、
直木賞は井上荒野(あれの)さんの『切羽(きりは)へ』(新潮社)が選ばれました。

楊さんは22歳で来日してから日本語を学んでいて、
日本語を母国語としない外国人の受賞は芥川賞73年の歴史で初めて。
中国人の受賞も初めてとなりました。
来日から20年で日本文学界に新たな歴史を刻みました。
前回も候補に選ばれ、2度目で賞を射止めた楊さんは
「とても感激しています。この小説にはいろんな思いがあり、
作品が評価されたことに感動しています」と笑顔を見せたそうです。

今回の作品は1988年夏、中国の名門大学に進学した2人の学生が、
様々な地方から入学した学生たちと出会うなかで、
「愛国」「民主化」「アメリカ」などについて考え、天安門広場に行き着く――。

中国でも楊さんのこの快挙は国として喜ばしいこととして報道されたそうですが、
本の内容の天安門事件については触れていなかったそうです。
楊さんのお父さんが
「前回は受賞できず、外国人だから駄目なのかと疑いを少し抱いた。」
陳さんも「日本人は文学において外国人も平等に扱うのね。」
と語っているのがちょっと心に残りました。

私は前回の候補作『ワンちゃん』を読みました。
中国人女性が日本で仕事をしながら
たくましく生きていく姿が描かれています。
作者自身の姿が重なる部分があるのかもしれません。
日本人でしか日本文学は書けないという思いこみをくつがえした?!

井上荒野さんは作家、故・井上光晴さんの長女。
デビュー作から12,3年本が書けなかったという苦労話を語り
「書くのをやめないでよかった」と話しました。
作品は父の故郷、長崎県西海市崎戸町をモデルにした九州の島が舞台。
夫のいる養護教諭が島に来た同僚の教諭に恋をする恋愛小説。
全員一致の満票で受賞が決まったそうです。

この2冊の表装がとても良く似ている!?

両賞の他の候補作は次の通りです。

【芥川賞】
磯崎憲一郎『眼と太陽』 岡崎祥久『ctの深い川の町』
小野正嗣『マイクロバス』 木村紅美『月食の日』
津村記久子『婚礼、葬礼、その他』 羽田圭介『走ル』

【直木賞】
荻原浩『愛しの座敷わらし』 新野剛志『あぽやん』 
三崎亜記『鼓笛隊の襲来』 山本兼一『千両花嫁 とびきり屋見立て帖』
和田竜『のぼうの城』


夏の花々いただきました ありがとう♪

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
のぼうの城 (今年の甲子園は?本一の子のパパ)
2008-07-17 21:37:55
作品の出来不出来とは別に、「のぼうの城」などが取ると地元としては感激なんですけどね。
古代蓮も咲いてますし、旬でっせ!
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パパさま (holy)
2008-07-17 22:29:58
行田の忍城が舞台ですから、埼玉県での売れ行きが良かったみたいです。
歴史小説は賞を取りにくいみたいなこともあるんでしょうか?
図書館にも入れましたが、人気の本です♪
私はこのジャンルの本は苦手ですが、今度読んでみます。

野球はどうなるでしょう?
19日(土)の正智深谷戦が正念場でしょう!
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芥川・直木賞 (皐月)
2008-07-18 09:15:05
2冊とも題名が新鮮で 胸に飛び込みました。
荒野さんの読み方(あれの? こうや?)迷ってましたが 解明しました。有難う。
楊さんのお父さんが 「人種差別の無い 立派な賞」だと喜んでいましたね。
2冊とも読んでみたいです。
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皐月さま (holy)
2008-07-18 23:32:57
ちょっと変わったペンネームですよね。
題名も作者名も振り仮名つきでないと読めないものが多いですよね。
(ペンネームは昔からですが。。。)
楊さんの本は売れ出されたばっかりです!
外国人による日本文学が出てくるようになったのですね。
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