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追悼 大野晋氏

2008-07-14 | 本の紹介
今日お昼頃、ラジオで「国語学者の大野晋氏が死去されました。」
とのニュースを聞きました。
ショックを受け、哀しい気持ちになりました。

私が国語教師となった大きなきっかけがこの本でした。
『日本語の起源』を読んだのは確か高校生の頃。
古文を勉強するうちに言葉の語源について興味を持ち、
いろいろ読んだ本の一冊がこれでした。
その頃「やさしさ」世代などと言われ、
「優しい」が流行っていました。
大野氏の説によると「やさしい」は「やせるらし」から来ている。
(もしかしたら諸説あるのかもしれませんが。。。)
体が痩せるほど相手を思うことが「やさしい」のだといいます。
そんな切実な思いがこの言葉につまっているのだそうです。

日頃たいして言葉の意味も考えず、簡単に言葉を使っていることに
あの頃の私はショックを受けました。
言葉は「言霊(ことだま)」からきているように、
口から出た言葉には魂が宿るのです。
昔はその言葉を口から出すと真実になると言われていました。
言葉には重みがあるのです。

そんな言語のいろいろを大野晋氏のたくさんの著作から学び、
大学では国語学を大野氏の元で学びたいと思っていました。
(結局は教員になるために教育学部へいってしまいましたが。。。)
大学の卒論に『万葉集』を選んだのも、
大野氏の研究書で学びたいと思ったからです。

ご冥福をお祈りします 合掌。。。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
言葉 (Kyon2)
2008-07-15 20:40:03
今日の天声人語にも大野晋さんについて追悼記事が載っていました。
言葉は大切ですね。時代と共に変わっていくのは止められないかもしれませんが…。
友達になれる人とは、結局その人の使う「言葉」が決めてになっています。
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Kyon2さま (holy)
2008-07-15 22:22:18
お加減いかがですか?
不思議なものでお会いしたことないのに、すぐにでもお見舞いに行きたい心境でした。。。
急に暑くなりましたのであまり無理なさらずにね。

Kyon2さんのブログにも言葉の重要性についての記事がありましたよね。
言葉はその人をとても良く表すものだと思っています。
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言葉を遡るとは (古井戸)
2008-07-25 11:01:00
言葉を遡る、とは、私とは何か、を問うことですね。小さい頃から日本語漬け、日本の文化漬けになっている我々ニッポンジンは言語と共犯関係にあります。ものの見方考え方が言葉によって制約されている。この言葉を批判的に観察すれば、われわれとはなにか、さらに、人間とは何かがわかる、とおもいます。
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