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本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

3年

2014-03-11 | いろいろ
今日は3月11日、東日本大震災から3年です。
被災地の映像を見るたびに「まだここまでしか復興していない。」ともどかしく思い続けた3年でした。

あの時、何度も繰り返しTVに映っていた東北地方の地図、
それを見ながら、あることがずっと心の中にありました。
今から10年以上前、当時、小学生だった息子は5年がかりで自転車で日本縦断することにチャレンジしていました。
あの地図のあの辺りは確か自転車で通ったところ、私もワゴン車で伴走したところ。。。
親切で温かかった東北の方々、松林が続いた美しい海岸線、美味しい海の幸を食べた漁港、
それらのものは、どうなってしまったか。。。
怖くてこの疑問を胸の中から取り出して見ることが出来ずにいました。

その中の一つが、画像の「相馬焼」。
今日、しまっていた戸棚から出してみました。
大堀相馬焼は、福島県浜通り北部の浪江町大堀で焼かれる陶器です。
震災当時から何度も何度も「浪江町」「相馬」の地名が繰り返されていました。
この夫婦茶碗は、自転車縦断の旅の途中、車で先回りした私が相馬焼陶芸会館で買ったものです。

相馬焼の特徴である青ひびは、鉄分を含んだ釉薬を使って還元炎焼成後に冷却するために生じ、
その後、ひびに墨を塗り込むために黒く見えます。
そして大堀相馬焼の特徴でもある「走り駒」の絵は、走りながら見守る父親と息子にも見え、
まして息子は午年なのでこれは素敵なものが見つかったと喜んで買い求めました。
その時は、会館の方としばらく楽しくお話しして、いろいろ教えていただいたりしたのです。

福島第一原発から10kmに位置していた浪江町大堀は強制退去を余儀なくされ、
産地での作陶ができなくなり営業停止になったそうです。
しかも釉薬の原料となる砥山石が原発事故の放射能汚染により採掘不可能となり、
窯元が廃業の危機に見舞われました。

でも今は、浪江町の砥山石と同じ発色をする釉薬を開発し、
二本松市の協力を得て二本松市小沢工業団地に「陶芸の杜 おおぼり 二本松工房」として再開されたとか!
ただ、大堀地区の砥山石を釉薬として使ったものは、もうこの先しばらくは作られないのですよね。
あの日を忘れないためにも、この夫婦茶碗、これからずっと大事にします。

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2 コメント

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自転車の旅 (桜子)
2014-03-14 07:41:50
息子さん、小学生の時に自転車で日本縦断にチャレンジされていたのですね。横を車で伴走なさっていたお話は初めて伺いましたよ。
その時の記念で求められた、相馬焼の対のお湯飲み。跳ねる馬が、今も皆に元気を与えてくれますね。まさかこのような大きな変化があることなど予想もされてなかったことでしょう。holyさん宅のお守りとなることでしょう。

女子会のお料理、とっても美味しそうです。厳しかった寒さも和らいできました。すぐに良き春が巡ってきますね。
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桜子さま (holy)
2014-03-15 00:25:24
自転車での日本縦断は、家族ぐるみぐるみで応援し、九州など遠距離を私一人で車を運転するのは怖いので実家の両親まで手伝ってくれました。
稚内から鹿児島まで息子は走り切りました!
あの頃、携帯電話やiPad、GPSなどがあったらもっと便利だったのに、と後から良く思いました。
この世に恒久なるものなど何一つない、とはるか昔から言われていますが、自分の場合は大丈夫と何の根拠もなく思ってしまいがちです。

最近、やっと最低気温が氷点下でなくなりました。
春が待ち遠しい♪(花粉はイヤですが。。。)
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