カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

複雑な喜びの心情のわけ

2013-09-28 | 雑記

 楽天の優勝はいいとして、星野監督がどうだとFBでケチをつけたら、共感反感、多少の反響があった。野球の話はめんどくさいのであまり話題に上げないようにしているが、リアルの人たちの話でも、やはりいろんな感慨のあることも聞くことが出来た。東北の話題に絡める分野はとりあえず置いておくと、この優勝に関する考え方には、単純なことではないということはなんとなくわかった。
 僕は以前は星野選手は好きだったのである。燃える男という形容の似合う人だったとも思う。巨人戦になると特に意地になっている感じがあって、子供心にもいいあんちゃんだと思っていた。
 監督になってみるとその横着ブリがさらにやんちゃ度を上げて怖かった。選手たちはかわいそうだった。審判もかわいそうだった。でもまあ、それは中日まではよかった。
 本人もそれはかなり悩んだのだとは思う。確か当時はそんなことも口にしていたような記憶がある。でも仕事だから仕方ないのかもしれないし、乞う人もいるんだから本当は人の好さの表れかもしれない。でもやはり阪神に行ってからは心が離れた。そういえば野村の後だったよな、と今は思うが、そういう感じの球界自体からも心が離れるような感じだったかもしれない。村上春樹だって名古屋を舞台にすると星野という登場人物を立てる。そういうもの、という前提ががらがらと崩れてしまったのだった。
 しかし今思うと補強も大胆だったし、投手出身の自己中的な熱血ぶりは、選手を駆り立てるにはふさわしい人なのかもしれない。恐ろしさで統治するようなことはあっても、日本の野球のような社会では、あんがい受け入れられる素地があるのかもしれない。
 僕が星野監督がいかんな、と思うのは、そういう主観性の高さのようなものかもしれない。さらに五輪監督の時には、田淵コーチとともに、血液型で選手の適性を決めている、というような報道もあった。そういうものを根拠にしてしまう悲しい頭の悪さというのも感じられて、はっきりと嫌いだという感情が定着したようなのだ。ご家族がおられる人に申し訳なく思うが、自分の感情に嘘はつけない。
 以上が主な僕の感情の背景、ということだ。楽天は応援していたが、そういうわけで心中本当に複雑なものがあったということなのである。さらに楽天でうっかり買い物をすると、迷惑メールがたくさん来るのがうざい。オーナーの英語信奉も見苦しい。社員がかわいそうじゃないか。そして、もうちょっと選手の年俸を上げてやってくれ。というのがさらにある苦悩の背景ということになるかもしれない。おめでとうございました。
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暴力の娯楽作・続編   アウトレイジ・ビヨンド

2013-09-28 | 映画

アウトレイジ・ビヨンド/北野武監督

 死んだと思っていた人が死んでなかったというのは続編にありがちな話だが、そこに目をつぶれば(それで物語の味わいにもなってたわけだし)、やはり復讐劇として燃える作品かもしれない。任侠にも正義があるなら(むしろその為に生きているという建前があるからね)、このようなことにならなければならない。
 とはいえ、北野作品だから、実はそんな単純な話なのでも無い。行き場の無い人間の残酷さもあるし、嫌な気分になるいじめもある。ある意味ヤクザが死ぬのは仕方が無いが、民間もいじめられるのは後味が悪すぎる。そういう動物をいたぶってあそんでいるような無邪気な悪というのが、北野監督の悪いところかもしれない。
 しかしまあヤクザの世界の政治的な世界というのは、腕力の強さということではない。結局は表にまで手が伸びて、出る杭が打たれる、という話であるのと、やはり事の真相がばれてしまうと支持を失うという話でもある。誰が悪いのかというのは最後まであって、いちばん悪いのはどうなるべきかという一定の回答もみられる。このような回答で良いと考えているのを問題にしなければという前提はあるが、こういう感じにすることでお話は締まるとは思う訳だが。
 恐怖で人を使う人には、自分にも恐怖が付きまとっている事も示唆的である。そうでない人間がヤクザになるのかというのは、必ずしもそうではないのだろう。組織論というと聞こえはいいが、組織ありきの社会こそヤクザそのものなのかもしれない。一人では生きにくいから、どこかとつながらなければならない。そういう駆け引きも、読み間違うと大きく道が分かれてしまう。自分の信じた道を行くようでいて、あくまで相対的な関係性が重要なのである。極めて日本のムラ的な社会だけれど、法の外に居るというのは、そういうことになるのであろう。
 前作が良かったから続きもいいか。それともそもそも前作を越えているのか。僕の答えはいずれでも無いが、しかし暴力の娯楽作としては楽しめる作品なのではなかろうか。
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