カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

カメムシ

2013-09-11 | 境界線
 なんか臭うなあ、と思ってたら、お隣の人の襟にカメムシが付いてました。
 暴れるように振り払っておられましたし、まわりの僕らも大騒ぎで打ち合わせは中断。
 かと言って臭いはしばらく深い余韻を残しておりました。

 写真は玄関に居たのをパチリ。



 今の時期にはいたるところに出没しております。
 彼らにも生存権はあるとは思うのですが、出来れば住み分けして欲しい。
 誰か彼らを説得してくれる人は居ないだろうか…。
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僕の知りえない日常   空飛ぶ馬

2013-09-11 | 読書

空飛ぶ馬/北村薫著(創元推理文庫)

 女子大生って何だったかな、と思いはする。自分が違うから客観的なものだろうが、さらに男性だから僕の口から「女子大生」というと性的期待値としての響きが無くなりはしないだろう。だから発言することはたぶん控えることになるが、このようなミステリを読むと、やはり円紫的な位置から彼女のことを考える視点以外にないようにも思う。見ている世界の中に何か見落としているものはないのか。教育的というか、なかなか賢い、いわゆる大人の女性以下の女子大生に対峙している感じになるのかもしれない。何とかしてやりたいというか、確かに力になれたらいいな、ということなんだろうか。
 作者の狙いはそこじゃないというのは分かる。女子大生にミステリファンがどれくらいいるのかは知らないが、彼女たちにも共感してもらえるつくりにしたかったのはあるだろう。さらには、そのような等身大の女子大生らしい人の書いたものという書物のミステリというものを、他のどのような世代の人も楽しめると踏んでいるとも思う。そういう仕掛けの中のミステリは、現在はほぼ無くなってしまったのだけど、そういう渦中にあってこの話が始まったことは間違いなかろう。トリック自体に感心するより、そういう設定の妙に感心させられる。伏線の張り方も構成も素晴らしい。結果的にミステリにしてやられる。賢いのは円紫さんだが、当然これを書いている女子大生らしい作家に感心する。たぶん、そんな感じの楽しみ方こそ、この本の価値を高めたに違いないのである。
 僕は知っていたからショックではない。さらに読んだのは二作目だ。前に読んだのは「六の宮の姫君」だったから長編である。そうして先に作られたこの作品集を読んで、やっと納得することもあった。つくりが違うので当たり前だが、最初はこのようなキレのようなものをつないでいく心持だったのだろう。
 ほかに批評があるのでそれを読むに限ると思うが、少しばかり出来すぎていて、それでいて心地はいい。僕には円紫さんは所詮無理なんだよね。だから女子大生も無いということだろう。学校関係者の中にはこのようなつきあいができる人もいるかもしれない。そういう人には励みになるだろうけれど、外部の人間にはとても無理な話なのである。そうであるなら美しい話として、本の中に封印して楽しむより無い。そういうことも考えながら、またしばらくすると買ってしまうかもしれない、と思うのであった。
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