花の蔭なき木のもとに

2008-07-09 | 【樹木】ETC
 【新古今和歌集】
 散りはてて花の蔭なき木の本にたつことやすき夏衣かな(慈円)
 新古今和歌集の夏歌から、植物が出てくる歌を順次取り上げてみることにする。ここのところ、ブログ記事に何を書こうかと惑うことがよくあり、無理に書くと単なる日常の感想になってしまうことが多い。それで、何か本を定め、それを刺激に一言というやり方をしようかと思った。去年、芭蕉の「奥の細道」を取り上げてやった手法だ。今回は、「新古今和歌集」でという次第である。
 上にあげた歌の意趣は、次のようなものかと思う。
 夏がやってきた。
 花の散ってしまった木のしたに佇む。
 花がないので、心が騒ぐこともなく、安らかである。
 更衣もした。
 裁断がた易いひとえの夏衣を着て。
 更衣、ノーネクタイはいいが、28度設定というのは、不快だね。

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