モダンジャズとして演奏される「ゴーイン・ホーム(家路)」。
サキソフォーン奏者による場合が多い。
これまでに、アルバート・アイラー、アイク・ケベック、アート・ペッパー、アーチー・シェップで聞いた。
ベーシストのロン・カーターをリーダーとした演奏もある。
この中で、繰り返して聞くことのあるのは、アルバート・アイラー、アイク・ケベック、アート・ペッパーの三人だ。
さて、一人プラスになるだろうか。
今ここに、一人プラスなるかというところである。
この前から、聞いてみたいと思っていたアルバムがあった。
それは、ジョージ・アダムスの「ナイチンゲール」(1988サムシンエルス)である。
その中に、“ゴーイン・ホーム”が収録されている。
ジャズ・アルバムのガイドブックで、ある評者は、ジョージ・アダムスには、胸に深く迫るものがあると言いつつ、「・・・もちろんこれは異色の作品であって、甘さだけのアルバムは一枚で結構。・・・」と語っていた。
いかなるスタイルの演奏であろうと、人のハートをつかまない音楽というのは、さみしいのでなかろうか。
フリー・フォームであろうが、アルバート・アイラーは、胸に迫る。
そして、そこに、その人の本質を感じる。
ジョージ・アダムスの音には、何かあると感じていた。
それで、このアルバムを聞きたいと思った。
〈パーソナル〉
ジョージ・アダムス(ts,ss,fl)
ヒュー・ロウソン(p)
シローン(b)
ヴィクター・ルイス(ds)
〈トラック・リスト〉
1.明日に架ける橋
2.この素晴らしき世界
3.クライ・ミー・ア・リバー
4.バークリー広場のナイチンゲール
5,ムーン・リヴァー
6.プレシャス・ロード・テイク・マイ・ハンド
7,オール・マン・リヴァー
8.ゴーイン・ホーム
「プレシャス・ロード・テイク・マイ・ハンド」、「オール・マン・リヴァー」、「ゴーイン・ホーム」の3曲に、特に、魅力を感じた。
「ゴーイン・ホーム」では、フルートが使われている。
それはそれでいいが、サックスでもやってもらえないだろうかとも思う。
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