銚子・角巳之・三代目

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土用

2020年06月15日 | 日記・エッセイ・コラム

雑節ついでに...。本日は土用...。土用の丑の日=ウナギの構図、毎年見慣れた夏(7月末)の風物詩であります。
資源としてのウナギが減っていることや、海外依存度の高さ、その他食品ロスとの関連など、何かと話題のウナギ
であります。私はただ、ウナギが大好物です。ただそれだけなんですが...。

土用は夏、そしてウナギ...。暑いし、ウナギはスタミナ満点...そんな認識しかありませんでしたが、調べると立春、
立夏、立秋、立冬....季節の変わり目の各々前18日間を土用と呼ぶのだそうです。中国から伝わった陰陽五行説
にその由来があるそうですが、ここでは省略致します...。

立秋前の18日間・その丑の日(7月末ごろ)がウナギの日で、夏にウナギは元気になるためと思っていましたが、
諸説あるようです。中でも私はこれだろうと...。江戸時代らしいのですが、夏にウナギが売れず、ウナギ屋さん
困っていたら、(有名な人)が土用の丑の日はウナギ...と宣伝したら、爆発的に売れ出して....と。

商品が売れるキッカケ...、案外そういうものなので...。ウナギに限らず、この時期は“う”が付く食べ物を食べるのが
良いとされる地域もあるようです。うま、うし、うなぎ、うめ、うり、うどん....。体が元気になる食材、また胃に
やさしいもの...。これまた理に叶っており、先人の知恵に感服しているところです

入梅!

2020年06月14日 | 日記・エッセイ・コラム

先日、梅雨入り宣言ありました...。私の膝関節も、梅雨の到来を察知しておりました...。毎年梅雨時期になると、
学生時代に痛めた膝関節が痛み出す...。その後の不摂生、大幅な体重増が拍車を掛け...。膝が痛い...そろそろ
梅雨か...、そんな悠長なことを言っていられるのは今だけかと反省しております...。

さて先般の半夏生から、雑節に興味が湧きました...。梅雨=入梅もその一つ...。銚子界隈では既報の通り、入梅
イワシと言って、イワシが1年で最も美味しい季節...。そこで、そもそも何で入る梅なんだ?...と思っており
ましたら、梅が熟す季節だから...。そういう回答がありました。これが一般的な答えなのだそうです。

梅も疲労回復に効く食材...。梅干しはお弁当などの防腐効果を持っているし、昔の人の生活の知恵、本当に理に
叶っていると思います。冷房も暖房も冷蔵庫も...ない時代、快適ではなかったかもしれませんが、快適ではない
が故に、知恵を得られてのだろうと思います...。

入梅と言う言葉があれば、出梅という言葉もあり、そのまま梅雨の終わりを意味するそうです。梅雨が明ければ
本格的な盛夏...。熱中症に注意です、大型台風への備えを(昨年は養生テープ騒がれました)、そして第二波
来ます...。季節は変わり、今年も夏が来ます...。いつもの風景とはちょっと違うかもしれませんが...。

イワシ・ハンバーグ

2020年06月13日 | 日記・エッセイ・コラム

銚子を生活圏の中心にしているからと言って、毎日魚を食べている訳ではありません...。当たり前ですが..。
魚にしてもマグロやキンメ、ホウボウ...、もちろんそんな魚ばかり食べている訳ではありません...。これまた
当たり前ですが...。写真は先日の昼食...。漁師さんや、トラック運転手の方々が集まる漁協関連の食堂にて...。

本日の定食...、イワシのハンバーグ定食でありました。むろんイワシは、“先ほど目の前で水揚げされた”もの。
これ以上鮮度の良い原料はありません。入梅時期の最高のイワシを素早く処理してハンバーグにしただけ...。
刺身でも、フライでも、何でも美味しいですが、本日は変化球(ハンバーグ)これまた美味であります。

水揚げ直後のイワシは死後硬直しているので硬いのか?と聞かれたことがあり、実際触ってみたら柔らかい...。
おかしいですね、最高の鮮度なのに...ということですが、浜の生き字引に聞いたら、それ死に固まる(死後硬直)
前の状態だ...とのこと。漁場が近いと水揚げ時にまだ生きているイワシを見掛けることもあります...。

魚へんに、弱いと書いてイワシ...。鮮度管理が本当に難しい魚であり、この鮮度こそが味に直結する...。何事
も突き詰めていくと単純、簡単...に繋がると思っておりますが、水揚げ後の見えない処理(迅速さ、手間...等)
を含め、最も弱い魚のイワシ、実は魚の最高峰なのではないかと...。最近そう思うに至っております。

多幸(タコ)

2020年06月12日 | 銚子の魚

写真はタコ...。もちろん銚子港水揚げなのですが、マダコか?ミズダコか?尋ねたところ、ミズダコだとのこと...。
茨城県船籍の中型底引き船による水揚げのようでした。一般的に三陸以北はミズダコ、以南はマダコ。ミズダコ
はマダコに比べ体が大きく、少し水っぽいかな...と言われてますが...。

ミズダコは水っぽいという人もいれば、柔らかくて美味しいという人もいる。マダコは味が濃厚で美味しいと
言う人もいれば、硬くて噛み切れないという人も...。みな長所と短所がある訳ですから、どちらが云々とは言わず、
味は好み、用途によってですね...ということで...。タコは多幸(幸多く)に繋がる縁起物でもありますし...。

半夏生(はんげしょう)にはタコ...、の広告を見ました。半夏生とは季節を表す暦(24節気:立春とか夏至とか)
を補うために用いられる雑節(節分、入梅、土用など)の一つで、7月2日頃を指すのだそうです。その日に(特に
関西方面で)タコを食べる習慣があり、その広告はそれに合わせたタコの販売促進の一環だったようです。

この日(7月2日頃)は、田植えが終わってひと月あまり...。稲がタコの足のように広がって、吸盤で大地にしっかり
と定着するようにとの願いや、タコが持つ疲労回復成分を摂取して元気に...そんな意味があるようです。雑節(入梅
=イワシ、土用=ウナギ)、雑節と魚を食べる習慣、大いに関連ありそうです。この話題いずれ。



波崎海岸にて!

2020年06月11日 | 日記・エッセイ・コラム

久しぶりに波崎海岸に行って参りました...。目的があって行ったのではなく、近辺で用事がありましたので、
正確に言うと立ち寄った、程度なんですが...。波崎町、現在は神栖市波崎。銚子と利根川を挟んで対岸に
位置しております...。

千葉県(銚子)と茨城県(波崎)ですが、歴史的に同じ“地域”として認識しており、その往来はお互いに
ちょっとそこまで近所への移動...という感覚。違いは行政区分だけのような気がしております。川幅1km
の利根川に掛かる銚子大橋で繋がっております...。昔は船(渡船)もあり風情ありましたが、今は無く...。

波崎町は漁業、農業も盛んで、北部太平洋の巻き網船団の主力部隊が多数停泊しておりますし、農産物は
ピーマン。生産量は日本有数と思います。砂地の土壌がピーマン栽培に適しているようです。そして波崎
海岸..。遠浅の海水浴場が続いております。ハマグリの一大生息地でもあります。

当日、海岸の写真を撮ろうと思っておりましたら、前が見えないようなモヤ(キリ?)であったので断念。
本日の写真は、波崎海岸から波崎港にあった看板類を...。一番下の写真に写っているのが神栖市のキャラクター、
カミスココ君と言うらしいです。神栖市ってどこにあるの? 神栖はここですよ....。とのことです。なるほど...。







経験値!

2020年06月10日 | 日記・エッセイ・コラム

写真、北部太平洋で操業する大型巻き網船(の運搬船)...。岸壁で待機する大型トラックに、職人芸とでも
申しましょうか、寸分たがわぬ正確さで魚をトラックに積み込んでおりました...。船とトラックの運転手さん
による連携プレー...いつ見ても見事であります。

漠然と仕事をしてきただけなら、こんな職人芸の領域には決して到達していないでしょう。みなさん叱られ
ながら、次はこうして、このように工夫して...。こんな経験の積み重ねなのだろうと思います。同様に船の
船長(操船、乗組員の安全...)、漁労長(網を入れる指示...船の収入に直結)、みな経験値を持っている...。

ネットの記事にこのようなものがありました...。ある画家さん(しかも画伯と呼ばれるほどの方)と喫茶店
で遭遇した。恐る恐る声を掛け、ナプキンに何か書いて頂けますか?とお願いしたら快諾頂き、はい出来ました。
100万円です...と。30秒ほどしか掛かっていないじゃないですか?と返したら、40年と30秒です...と。

船のみなさんの職人芸の世界と、この話が重なりました...。たった30秒でも、その域に達するまでに膨大な
時間と労力を費やしている...。見える部分は僅かでも、その背景にある経験値、積み重ねてきたものに敬意を
払いなさい...そういう事だろうと思います。経験値への対価...、値段がすべてではないにしろ確かに...。

久しぶりにキンメ

2020年06月09日 | 銚子の魚

写真はキンメダイ...。銚子ではブランド魚として、銚子つりキンメ...。もはや説明は不要かと思います。
ビンチョウマグロの水揚げ見ていたら、キンメ船の方々が続々とやってきて、選別作業に入っておりました。
キンメはブランド魚...。漁獲方法のみならず、大きさ等、厳格な基準がありますので...。

ああ確かにキンメ(金目)だ...(写真)と、見慣れた風景ではありますが、素人のようにしばし感動...。
銚子のキンメは、たて延縄と呼ばれる漁法、分かりやすく言えば銚子のキンメは網でとることが禁止され
水揚げは釣りによるものだけ。針の本数から始まって、非常に細かい基準・資源管理型漁業の典型です。

キンメの価値をここまで引き上げ、資源管理はじめ様々な取り組みを意欲的に行ってきた漁師の方々には
本当に感服しておりますし、その美味しさも別格。そして、いつも思うこと...、この魚、かつては殆ど価値
を見出されていない、いわゆる未利用魚扱いだったこと。今から40年ほど前と記憶しております.。

食べたら美味しいのに...。もう一息頑張ったら~になったのに...。食べる前に、もう一息頑張る前に、
どうせ...、だから...と諦めてしまったもの(こと)多いのでは...(もちろん私を含めて)。ブランドとは、
諦めずに努力を続けてきた人々の生き様が投影されたもの...。改めてそう思います。

人返し③

2020年06月08日 | 日記・エッセイ・コラム

写真、本日も同様であります...。鬼の平蔵が、ただ犯罪を取り締まるのではなく、その人が犯罪を犯してしまう
に至った原因に寄り添う...。私は鬼平犯科帳の大ファンでありまして、さずが平蔵...と。人の機微と言いますか、
あそこで描かれた世界観は現在に通ずるもの大と思っております。また横道に逸れました...。

人返し...、政策(強制力を伴ったとしても)は指針を示すのみ。都会と地方、双方に良いところと、嫌なところ
はあります...。お江戸に行けば何とかなるだろうも、リモート・ワーク出来るし地方に行こうも、自らの意思。
どんな事情があるにせよ、この自らの意思ということ...。あるか?ないか?で大違いであります。

15年以上前になりますか、ある地方都市にて...。新たな高速道路が開通し、盛大なセレモニーが行われた際に、
こんな立派な道路...、税金の無駄遣い...、車も走っていないじゃないですか...と。それに対し、だったら深夜2時
頃にお越しください...と。そこで見たもの、都市部の市場に向かう(野菜や魚を積んだ)トラックの列....。

道路の受益者は地方在住者だけではないのです。この道路があるおかげで都市生活者も新鮮な食糧が滞りなく手に入る...。
都会には人(人材)はいても、モノ(殊に食料等)の生産基盤がない。地方はその逆...。そして双方、繋がっている...。
上手くバランスが取れれば良いのですが...。歴史に学び、これからの都市と地方の関係を考える契機としたく。



人返し②

2020年06月07日 | 日記・エッセイ・コラム

本日も写真無関係であります...。行き場を失った地方在住者は、とにかくお江戸に行けば何とかなるだろうと
淡い期待を寄せて、お江戸に向かう...も、そのお江戸も困窮にあえいでいる状態。生活のための食料・資材を
緊急輸入して...などという選択肢がない訳ですし、生産基盤たる地方が荒れれば、お江戸の生活も成り立たない...。

せっかくお江戸に来たのに、全くの期待外れ...。生活もままならず...。あとはどうなるかと言えば、自暴自棄に
なった大量の地方上京組が、お江戸でも行き場を失い、乱暴・狼藉...、江戸の治安は乱れる...。鬼平犯科帳に
描かれている世界かと思います。(現在もそうなるんです...こんなことを言いたのでは全くありません)

要請か、あるいは強制力を伴って...の違いはあれど、この大量に流入してくる地方上京組に、田舎に帰れ!...、
帰って食糧生産に励め...、と定めた政策が、実はほとんど効果のないままに終わってしまったようです...。何故
なら、政策で人は動かず、人が快適なところに移動するのは自然なことだからです...。

政策は、その時代の指針を示すものではあるけれど、動くかどうかは人次第...。上記、鬼の平蔵は行き場を
失った地方上京組を職業訓練学校のようなところに集め、技術を習得させた後、地方に返した...と。来るな!
帰れ!ではなく、来て、学んで、帰って、広めよ...。続きは次回に。

人返し①

2020年06月06日 | 日記・エッセイ・コラム

写真は、大型巻き網船(写真奥・北部太平洋)と二艘巻き(写真手前・銚子近海)の水揚げ風景...。
本日の写真、本文とは全く無関係ではありますが...。アフター・コロナで働き方改革に推進力が付き、
在宅勤務を越えて、一気に地方移転...等々の話題をよく耳にするようになりました...。

地方在住者(私たち)にとっては、喜ばしい事でもあり、これからは地方の時代と聞くと、漠然と
何かワクワクするような(根拠もなく)、そんな気持ちになることがあります。しかしながら、
本当にそうなんだろうか?...と。知人の歴史の先生と話していたら以下のような話がありまして...。

遡って1700年代の後半、寛政の改革にて時の老中・松平定信が提唱した、旧里帰農令。1800年代
の中頃、こちらは天保の改革にて、同じく老中・水野忠邦が提唱した人返しの法...。前者が要請のレベル、
後者は強制力を伴って...の違いはあれど、共にお江戸(東京)一局集中を是正するための政策...。

当時は鎖国をしていた訳で、飢饉などがあって食糧不足に陥っても、外国から緊急輸入しよう...とは
なりません。食糧生産基地である地方では人減らしが始まり、行き場を失った方々は、とにかくお江戸に
行きさえすれば何とかなるだろう...と...。さてさて...、続きは次回に。

入梅イワシ

2020年06月05日 | 銚子のうまいもの

まだちょっと早いのかもしれませんが...。写真は銚子港水揚げのイワシ...。特にこの季節(梅雨時期)は
1年でイワシが最も美味しい季節...。自称、他薦を問わず、食通と言われている方々が、このイワシに
唸り、やがて絶句する...。大変失礼な言い方ながら、ただのイワシなのに...。

何事も突き詰めていけば、単純、質素なものに行き着く...。食べ物に限らず、私のささやかな経験則で
あります。このイワシは最たるもの...。たかが...と侮っている方々が、食した後に唸り、絶句する姿、
痛快であります...。いささか(私の)性格が歪んでいるのでありますが...。

銚子港の歩みを大きく捉えると...。30年前はサバが大不漁...。そして15年前はこのイワシが大不漁。
そして近年サンマ...。およそ15年間隔で繰り返される“魚種交代”の波に、漁業者も前浜の水産関係者も
翻弄されて参りましたが、これまた切り替え、切り替え...で今日に至っております。

そこにイワシが揚がり、一年で最も美味しい時期に、最も新鮮なものを食べられる...。本当に何気ない事
ですが、この何気ないこと...。新たな生活様式を確立しなければ...という昨今、非常に重要な要素かと思い
ます...。写真は二艘巻きによる水揚げ..。漁場が近く、時に生きたイワシを目撃することもあります。


姫まくら(スイカ)

2020年06月04日 | 日記・エッセイ・コラム

写真は何?ということですが...。これ、姫まくらという品種の(スイカ)の苗...。地元(銚子)ちばみどり
農協スイカ部会の方々から、これから苗植えるんで...と聞いたもので駆け付けました。農作物の苗がどんな
形で野菜や果物は畑でどのような形で実になっているのか写真載せてほしい...という声、結構多いのです。

生産者の方々からすれば、こんな常識的なこと、皆さん暇ですね...と一笑に付されるだけのことなのですが、
関心の輪が広がることは良いことと思いますので...。姫まくら...、ラグビーボールのような楕円形で、皮が
薄く、糖度が高く、シャリ感(スイカを食べた時のあのシャリシャリとした食感)が強いのだそうです。

千葉でスイカと言えば、冨里市が有名ですが、銚子やその周辺(旭、飯岡)には、名人と言われる生産者が
おられ、知る人ぞ知るスイカの産地となっております。むろん名人の存在だけでなく、この地がスイカ栽培に
適しているからなのでしょうが、経験則から行って果物類の美味しさは生産者が掛けた手間と正比例...。

結局、名人と言われる所以は、ただ技術に走ることなく、最終的にそれを食べる人のことを思いながら、
惜しみない手間暇と愛情を注ぐことが出来る人のことなんだろうと思います。スイカはスイカなのに、これ
また似て非なるもの...と思った経験多々ありまして...。次回は収穫時に掲載しようと思ってます。


小キハダ

2020年06月03日 | 銚子の魚

例年...という期間がどのくらいの長さを示すのか不明ながら...。写真はキハダ(マグロ)...。先日、後にマグロを
付けるな失礼だ云々と書きましたが...。例年ですとこの季節、巻き網船によるキハダ漁、特に小キハダ(小さな
キハダの意です)が最盛期のはず...。記憶を遡れば、3年前大豊漁、昨年大空振り、今年は...と思いきや...。

現在、マグロ類の水揚げ風景はビンチョウ一色...、小キハダは数えるほどしか見ておりません。予想では4月末
あたりから本格化し、今は最盛期とのことでありましたが...。例年は...、予想では...、計画では...、従来型の思考
回路に従えば、以前のデータに直近の趨勢などを加味し、こうなるだろうから、こうしよう...と。

自然を相手にしている漁業者や農業者の方々と、この15年ほど一緒に過ごして参りました...。台風や時化、病気
や寄生虫、さらには風評被害等々...と。仕方ない...。この一言で片づけざるを得ない現実が多々ありましたが、
それでも生きていかなくては...。AがダメならB...、BがダメならC...。ピンチを何とか凌いで、次のチャンスに...。

何て不安定な...。確かにその不安定さから(農業、漁業は)敬遠されて参りましたが、コロナによる強制リセットで、
みな気が付いたはず...。安定などないこと...。改めるべきは過度に安定を求めること、変わる勇気を捨て去ること...。
甚だ生意気なことを書きましたが、時代の潮目は農業者、漁業者の生き方に学べ...、そう言っているように思っております。



そしてビンチョウ

2020年06月02日 | 銚子の魚

写真はビンチョウマグロ...。銚子ではトンボ...と呼ばれております。ヒレが長く確かにトンボのようでもあります。
ビンチョウ、ビンナガ...、どちらが正式名称か分かりませんが、ここではビンチョウで通します。マグロ漁師さんや
マグロ仲買の方々(要するにその道のプロ)ビンチョウはビンチョウであって、マグロの名を後ろに付けるな...と。

プロ曰く、マグロと呼んで良いのは、クロマグロ(本マグロ)だけ。あとは、キハダもバチも、ビンチョウも
後ろにマグロと付けるな失礼だ...。とのことであります。海の王者に対する敬意なのでしょうが、だからと言って
他は美味しくないのか?と言えば、当然のことながら全くそんなことはありません...。

昨日掲載のように、本年のビンチョウマグロの水揚げは大豊漁。4月に伊豆諸島北部に大きな群れが形成され、
以降、大きな群れが断続的に見つかっているのだそうです。そして世の中、自粛、巣篭もり、備蓄などと言われて
ました。そこで缶詰が良く売れている(=需要がある)(=市場での価格が高く、安定している)...。

ビンチョウマグロはツナ缶の原料になるのです...。旺盛なツナ缶需要に支えられ、ビンチョウ相場も堅調。漁師さん方、
カツオが取れず、一抹の寂しさあるも、その不漁分を補うビンチョウマグロの豊漁...。いないものに未練残すより、
生き残っていくためにこのチャンスを逃さず...。昨日同様、これからを生きるヒント。漁師の生き方に学ぶ...であります。

今度は刺身で!

2020年06月01日 | 銚子のうまいもの

先般、たたきを掲載しましたが、本日は刺身...。カツオの刺身...。この季節、もはや解説不要の逸品で
あります。私の仲間内で、カツオの刺身を食べるとなると、必ず意見が割れること、刺身の厚さ
(薄切りか、厚切りか)、薬味(ショウガ、ニンニク、あるいは両方)の選択...。

私は断然、厚切りで、薬味はショウガ、ニンニクの両方派...。刺し身一つでこれだけの好みの違い...。
それだけ馴染みある魚といことでしょう。この季節、いつもそこに潤沢にあったカツオ...。食べきれず
自家製の佃煮やかつお節まで作っていた記憶ありますし、ホシ(心臓)も人気の珍味でした...。

統計資料は手元にありませんが、ここ数年のカツオ漁は大不漁...のレベル。今年も全体的に見れば
大不漁で、一本釣りの方々も早々とターゲットをビンチョウマグロ(明日掲載します)に切り替えて
いるようです。そしてそのビンチョウマグロは現時点で前年実績を超えるほどの豊漁...。

これまた魚種交代と呼ばれる現象なのかもしれませんが、本当に海の事はわからないことだらけです。
A (カツオ)がダメなら、B(ビンチョウ)だ...、この素早い変化も漁師さん方の逞しさ...。対象物が
いない...。海が今までと違う...。ごちゃごちゃ言わず切り替えて次...。これからの時代、生き方のお手本かと。