銚子・角巳之・三代目

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“地産”と“地消”②

2011年01月20日 | 日記・エッセイ・コラム

001 別に生産“規模”を維持することなんてないでしょ。人口は大幅に減っているし...。そういう声も聞こえて参ります。まあ一理あるでしょう...が、農業、漁業、畜産業、林業...は単に食料その他を生産する“だけ”の産業ではない...。故に、六次産業(あくまでも主語を生産者として)なんて言葉が飛び交っているのでは...? 昨年末から大ヒットのサバ(写真)...ですが、首都圏の価格はいざ知らず、産地価格は㌔当たり何百円...という状況でありました.....。国内でやれなくなったら、海外から、乗組員は外国の方々に任せればいいじゃん....と。これまたいつも聞いているカネ払えばいいだろ....。ではそのカネをどこから稼いでくるのか?と言うことについて、国際競争力の低下を危惧する声の中でTPPの議論なんかが沸き起こってくる訳であります。銚子は近隣に鹿島の臨海工業地帯を抱えております。多くの方がこの地域での雇用に依存している。某化学メーカーの方々にお話を聞く機会がありました。たまたま東京本社から出張に来ていた方だったのですが、曰く、石油化学産業は完全に斜陽化し、代わって電気自動車などに使うリチウムイオン電池などの生産に特化。2000年時点では世界シェアの殆どを日本勢が独占していた....。しかしながら10年後の現在、シェア上位5社のうち3社は韓国(2社)と中国(1社)、特に韓国勢は工場投資の桁が違い、日本製に比べ30%以上の安値で提供できる....。ある種国策かと。石油は産業のコメなんていわれてました....。農業、水産業とも似てますよね...と。化学メーカーの先端に立っている方々との交流、大変貴重な経験でありました。石油産業と農業・水産業は正反対の業界のように思われがちですが、石油が無ければ、船は動かないし、田植え機も、稲刈り機もハウス栽培も出来ない....。法人税減税の裏側で、石油産業に打撃を与えそうなナフサの課税などの問題もあるようで、それらが翻って農業、水産業にも影響すること必至。みんな繋がっているんですね...と話は尽きることなく.....。またまた横道に逸れました。続きは次回に。最後に、最近メールの調子が悪く、頂いたメール等に返信が出来ない状態が続いております。復旧後、速やかに返信を。と思っておりますが、あちらこちらでご迷惑をお掛けしているようで....。この場をお借りしお詫び申し上げます。


“地産”と“地消”①

2011年01月19日 | 日記・エッセイ・コラム

042 “安全”と“安心”....。一方は理化学的な根拠を伴う数字の世界である(安全)のに対し、もう一方は心の世界(安心)....。全く違う領域を指していながら、安全安心という四文字熟語のように使われる....。おかしいですよね.....。周囲でさんざん起こっていた議論であります。もはや話題に上ることすらなくなりましたが....。同様に“地産”と地消”....、地産地消というこれまた四文字熟語で語られますが....。元来へそ曲がりゆえ、やはりおかしいですよね......。我が銚子市の食料自給率は250%前後あるんだそうです。地元の人間として、それら食糧生産基地で働く意義を大いに感じているところでありますが、自分が食べている食事は銚子産100%なんだろうか?...と。真冬のある日、写真の二艘巻き網船で揚がったセグロイワシを軽く塩して天日干しで食べた....。こりゃ絶品だ....。でも5~6尾食べたらもう満足....。地元で採れた野菜、魚を新鮮なうちに食べられる。これは産地でなければ味わえない醍醐味。観光客のみなさんにもこれらを堪能して頂きたい。これは偽らざる事実。でも年間20万㌧以上の水揚を誇る銚子港ですよ....、すべて地消なんて有り得ない。その前に、困っていること....。“地産”が危うい、あるいはもうすでに再生産の輪が崩れているんですよ...。もっと言うと、野菜も魚も肉も....生産規模を維持出来なくなってます.....。続きは次回に。


六次産業!

2011年01月15日 | 日記・エッセイ・コラム

001 今から10年ほど前、三重県にある今では聖地とさえ呼ばれる農事組合法人(直売所・レストラン併設)の社長さんから、1+2+3はいくつだ?...と。何のことだか分からないまま、6....ですか?と申し上げたら、矢継ぎ早にそれでは1×2×3は?...これまた、6.....と。そうだ、これからの農業は六次産業なんですよ.....。この場面、今でも鮮明に記憶しております。生産者が1次産業、製造が2次、サービスが3次....全部ひっくるめて行うから6次....。六次産業、六次産業.....最近どこに行ってもこんな言葉が飛び交っております。私もそれらを否定するものではありません。がしかし、この言葉を使って実践できるのは生産者のみである。この前提を伴わない六次産業は時代のあだ花か....と。10年前に六次産業を叫んでいた社長さん、今では先駆者として全国から注目をされておりますが、10年前はどうだったんだろうか?....。理由があって、六次産業化の実践を行ってきた訳であります。発端は自由化とか(産地での)農産物の価格低迷.....、これじゃ生きていけないという強烈な危機感から...。そして労働の対価を認めない、すべてはゼニよ....という世相も相俟って、後継者がどんどん減少して、高齢者のみで行っていた農業が一戸。また一戸と廃業していく....。こんなの田舎で起こっている話、俺らには関係ねえよ....と傍観者を決め込んでいたところ....。振り子は右に振れれば左に振れるもので、そういう世相へのアンチ・テーゼとしてチャレンジャーが全国各地で決起してきた訳であります。六次産業を目指そうと言うより、生き残りを本気で考え実践してきたらそうなっていただけ....。農業に限らず、畜産業も、水産業も、あれもこれも.....大きな転換点を迎えております。最後に言葉は正確に定義しましょう...、と言うことであります。六次産業の主語は生産者(農業者や漁業者)。生産者が行うから故に六次産業。今のところそういうことであります。マーケティングという言葉が日本に入り始めた時、その主語は寡占的製造企業(要するに大きな製造業)でありました。概念拡張論争などという出来事があって、今ではかなり広範囲な意味で使われておりますが....。故にインチキも増えた....横文字乱発で....。改めて言葉の定義は正しく行いましょうと言うことで有ります。


新年おめでとうございます!

2011年01月12日 | 日記・エッセイ・コラム

006 何だ、いまさら....というご批判を承知で......。みなさん新年おめでとうございます。昨年末から新年に掛けて、まさにこれでもか!、これでもか!と様々なことがあった訳であります。どれもこれも、東京でサラリーマンしていたら経験していなかったであろうことばかり....。初心者運転ゆえ、周囲の流れがわからず、とにかくルール通りに確認、確認...また確認と言う日々であります。それでも前向きな姿勢だけは崩れていないようで、楽天家も度を越せばあきれられるくらいに....。さてさて2011年がスタートしました。満41歳の私はこれから本厄と思っておりましたが、実は昨年(節分まで)が本厄だったようであります。同級生の指摘ですから間違いないでしょう.....。いずれにしても、銚子に戻って5年が過ぎ、厄年を迎えているこの数年は自らと自らの周囲が大きく変化していることを肌で感じております。新年にあたり、諸先輩方から、自分の年齢を倍にしてごらん...と。41歳ですから82ですか?....ということなんですが、それでは82歳まで自分が生きているであろう姿が想像できるか?.....と。???ちょっと想像できません....。と言うことはすでにあんたの今は人生の折り返しを過ぎていると言うことです。いたずらに時を過ごし、貴重な人生を無駄遣いしてはいけませんよ.....と。18歳は36歳、25歳は50歳、35歳は70歳で50歳は100歳.....。昨年12月は1ケ月でご葬儀への参列8回。恩師や先輩もおりましたが、うち3人は同級生と年下の方々....。そういう死に接し、ただ一つ思うこと、人生には限りがある....。限りある人生を健康で生きていられる幸運があるのならば、とにかく“前へ”と思う次第であります。本年は新しい会社や組合、あらたな取り組みが多く、期待と不安の交錯した毎日でありますが、出来るだけ更新するよう心掛けます。写真は年始の銚子港にて。以前も掲載しましたが、これ旧帝国海軍・16条旭日旗かと....。銚子の漁船は何で軍旗を掲げるんだ...というご指摘がありますが、私も良く分かりません。引き続き宜しくお願いいたします。