銚子・角巳之・三代目

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乗っ込み

2019年02月28日 | 銚子の魚
写真は銚子港水揚げの天然真鯛...。まだちょっと時期が早いのですが、春先の
真鯛は“乗っ込み鯛”あるいは“桜鯛”などと呼ばれ、一年のうちで最も真鯛の美味しい
季節を迎えます...。冬場は深いところで生息している真鯛も、水温の上がる春先に
産卵準備のために浅瀬へと移動...。その産卵のため、真鯛の食欲が旺盛になり、
脂が乗って...。大型化し、美味となる...。乗っ込みとは釣り人達が言う、魚の
産卵時期であり、桜は春先の象徴、あるいは綺麗な魚体の色を指しているようです。
鯛は養殖も盛んで、実はこちらも侮れません...。以前、ある神事で真鯛が必要となり、
漁師さんに揚がったら譲って下さいとお願いしていたところ、時化続き...。ないもの
はしょうがないと、養殖鯛を業者の方に譲って頂きました。神事を終え、供養です..と、
その養殖鯛を食べたのですが...。正直、ビックリでありました。たいへん美味しい。
一方、これから揚がってくるであろう、乗っ込み、桜鯛...。昆布〆などで食すと、
得も言われぬ味...。表現するならまさにこの、得も言われぬ味...。美味しいを越えた
味に出会った時、人間の表現など乏しいものです。泣き出すか、踊り出すか、沈黙するか..。
養殖鯛の美味しさが人工甘味料の味とすれば、天然真鯛(乗っ込み)の味は、老舗菓子店
の餡のような味...。前者が安定的で、良くも悪くもハズレが無い一方、後者は不安定で
かつ、その時期にしか出会えないけれど、不安定で、待った分だけ味わいひとしお..。
この話題、その季節になったらまた...。

塩切り

2019年02月27日 | 日記
昨日の記事...、何故筑波に行ったかと言うと、これ(写真)を購入するため。
でありました...。むろん元来の貧乏性ゆえ、一つの用事だけで行くことはなく、
周辺のあそこと、あそこで用事を済ませて、ここで人に会って...いつもの事ですが。
先日、筑波周辺(つくば、下妻、桜川...)の方々が銚子へお越しになり、お土産に
そぼろ納豆を持参頂きました。そぼろ納豆...。納豆に切り干し大根が入っているだけ
なのですが、何故かハマる...。何だ、切り干し大根が入っているだけじゃないですか?
というと茨城の方々に怒られる...。次に、塩切り納豆...。何と説明すればよいのか
わかりませんが、ほんのり塩味の納豆...(説明が下手ですいません)。要するに本場
茨城の納豆は美味しいという事であります...。そぼろも塩切りも筑波周辺では一般的
のようですが、お隣の千葉に住んでいる我々は知らなかった...。道の駅にも行ってきた
のですが、この名物納豆を買い求める人の数たるや...。いくら茨城が納豆の名産地で
あるとしても、納豆“だけ”で、この行列...(茨城の皆さん、強調表現ご容赦を)。
筑波周辺も一部、学園都市などは栄えているように見受けられますが、周辺地域はどこも
同じく人口減少、高齢化...。“ない”ものを嘆くより、“ある”ものを磨いていくと...。
頂いたそぼろが美味しくて、塩切りなるもっと美味しい納豆あるよ...の声にほだされて...。
食べてみたいけど、地元(千葉)では売っていない。ネットで買うのも味気ないし、
それでは行こう...と。“ない”ものを嘆き、責任転嫁ばかりの地方は滅び、“ある”ものに
感謝して、たゆまぬ努力を続ける地方は栄える...。人も組織もみな、かくの如し...かと。

南船北馬

2019年02月26日 | 日記
あちらこちらと、せわしなく飛び回っている様を、東奔西走と言ったりします...。
因みにこの言葉、何かが成就して、あの時はまさに東奔西走だったな~と、懐述
する際に使われるようで、私のように、ただ動き回っているのは右往左往と言うのだ
そうです...。使い道はどうあれ、西へ東へ...ということですが、銚子は東の外れで、
西には行けても、東には船を用いねばならない...と、そんなことを思っていたら、
南船北馬という言葉を教わりました。意味は東奔西走とほぼ同じ...。由来は中国で、
その地形、北には山があり、南には川が多いことから、そのような言葉が生まれたの
だそうです。銚子から見て北に筑波山。そこから南下すると、霞ケ浦、北浦があり、
利根川に合流し、太平洋に至る...。何か似ている..。先日、筑波山界隈に行って
おりました。むろん馬車ではなく車で、霞ケ浦周辺も高瀬舟ではなく車で...ありますが。
田舎生活も10年以上過ぎると、車の無い生活はもはや考えられない..。大変便利で
ありますが、便利さの代償として失ったものもあるかもしれない...。あの山を越えるのに
馬車で、この川を渡るのに船で、そんな大変な思いまでしても、そこに行きたいと心を
駆り立てられる何か...。あるいは行かねばならない理由...。筑波に向かう霞ケ浦の
河畔にてそんな事を想っておりました...。写真は本文とは無関係、銚子第一市場に向かう
高知県のマグロ延縄船...。山も川も見えない太平洋のど真ん中で、それこそ縦横無尽...。
本日は四文字熟語の勉強会...であります。

カレイ類...。

2019年02月25日 | 日記
イシガレイを見付けました...。蒲鉾屋の生まれで、魚に囲まれた生活を
していたと言いながら、上京して食品関係の会社に就職後は食肉担当...。
ほとんど素人同然で、14年前に近海小型底引き船の水揚げ&選別係をして
おりました...。素人ですから戦力にならず、せいぜい魚を入れる樽の運び屋
程度の仕事しかできなかったのですが、やはり習うより慣れろ...。数をこなして
いくうちに、何とか周囲にご迷惑をお掛けしない程度の選別が出来るようになり...。
カレイ類は種類が多く、当初は見分けるのに手間取った...。ヒラメとの区別も...。
よく言われる左ヒラメに右カレイ...。目の向きの特徴で見分けろ。とのこと
でしたが...。それこそ100枚、1,000枚単位で揚がっている魚を、これが
左でこれが右なんて見ている時間はなく...。ヒラメは口が大きく、歯も鋭い。
カレイの口は小さく、歯も小さい。最終的に、ヒラメの顔はごつくて、カレイは
可愛い...。こんな程度の、素人奮戦記でありました...あれから14年です...。
写真のイシガレイは、背中に石のような突起物があるのが特徴で、中華料理の
唐揚げ・甘酢あんかけ等に使われる魚。背中に突起物...という典型的な特徴が
あったので覚えやすく、何故か今でもイシガレイを見るとホッとする...。
この魚、鮮度劣化が早く、匂うし、美味しくない。という評価をされている方も
いたのですが...。これもすぐに解決しました。要するに鮮度の事...。イシガレイ
に限らず、すべての魚、鮮度は美味しさ。であります。匂う、美味しくないは、
鮮度劣化の証拠。巡り合わせの悪さで鮮度劣化した魚にあたってしまったようですが、
魚に罪はなく。以来、鮮度=スピードと心得、鮮度は美味しさであることを肝に
銘じております。

アンガー・マネジメント

2019年02月24日 | 日記
アンガー・マネジメント...。直訳すると、怒りの管理、コントロールとでもなりましょうか。
最近、このことに関する話題、かなり増えたように思います。一時の感情で我を忘れ、すべてを
失ってしまった...。こういう話、遠い世界の他人事ではなく、周囲でも良く聞こえて参ります。
かくいう私も、何もかも上手く行かない時があり(今後もあるでしょうが)、今思えば、何てこと
してしまったんだ...。と後悔しきり...の数々。ご迷惑をお掛けした方々、多数...。こちらも
いくら反省しても足りないくらい...。ある程度、余裕があって、嫌なことが起きたら一拍置いて...と
考えられる時はまだ安心ですが、何か精神的に追い込まれていたり、自暴自棄になってしまっている
時、人間は何をするか分からない...。自爆で済んでいるうちはまだましですが、周囲を巻き込んで
大変な迷惑をまき散らす...。身構えていても、喰らってしまうときは喰らってしまうので、最近は
そういうもの...だ。という前提で..。また、経験値も大きいかな~と。経験とはただ年を重ねた
だけではなく、通り過ぎた修羅場、土壇場、正念場の数であると、大先輩方から指導を受けており
ますが、確かにその通りと思います。人間は感情の動物である以上、この感情を抑え付けることは
できませんが、喜怒哀楽、そのすべての領域においてマネジメントすることは可能...かと。過度の
喜びは周囲の反感を買うし、怒りはすべてを失う元凶、哀しみも過ぎれば心を病み、楽ばかりすると
やがて天罰...。自分なりのルーティーン(定型の行動)、心の安全地帯作り、様々な形を試して、
自分にあった対処法を。と思っております。私の場合は心が疲れたら、体を動かすこと。体が疲れたら、
心が動く環境(風景、感動的な映画、本、友人...)に身を置く事...。すべてを失ってしまう前に予防を...。
写真は数日前の水揚げ...。アンコウが揚がってました。アンコウの顔見て、本日のタイトル、アンガー...を
思い出した訳でありまして...。何故かアンコウの顔見ると、怒っているように見える...。何気なく
見掛けたものから、あれとこれが関連付けられて...。ある種の妄想かもしれませんが...。

一周年(再・再・再開..)

2019年02月23日 | 日記
ブログのプロバイダーさんから、開始(再開)から1年ですよ~と。お知らせが
参りました。1年...。早いものです。開設したのが2005年12月。今、2019年
ですから14年目。最初の3年はほぼ毎日更新して、1,000回になったら休止...。
その後は、復活・休止を繰り返し...14年。通算で2,000回くらいになっている
でしょうか。1,000回まで約3年、その後、2,000回まで11年も掛かっており...。
こんないい加減な更新状況でありながら、今でもお付き合い頂いている方々に改めて感謝
申し上げます。検索状況を見ますと、参協未来株式会社というキーワードで、でここに辿り
着かれている方もおられるようです。HPをお探しになられたのだろうと思いますが、
誠に申し訳ありません。HPはまだ開設しておりません...。会社は創業して9年となりますが、
いまだにHPすらなく。HPどころか、あれも、これも、ないない尽くしであります...、が、
仕事を含め、日常生活は、あれも、これも、みんなある。そんな心持ちで日々を送っております。
ないから出来ません。は、あっても出来ないのです...。
写真は数日前の朝6時頃、銚子から土浦方面に向かう道すがら、小見川大橋の上で大渋滞...。
ここは鹿島方面に通勤される方が多く、朝はいつも渋滞...。橋の上で完全に止まってしまい、
右(銚子方面)を見たら、日の出が...、で思わず...。我ながら、写真の構図バッチリ...と、
自画自賛でありました。それでは引き続き宜しくお願い致します。

南房総にて...。

2019年02月21日 | 日記

先週末に毎年恒例、南房総に行って参りました...。雨ではありませんでしたが、
曇り空...。カラッとした晴天で、海と花畑を車で走り抜ける爽快感には程遠く
...ちょっと残念...な天候でありましたが、ここ数年、春と言えば南房総で、
この地に向かい、この地で毎年お会いする気持ちの良い方々に会い、帰りの車
には花が満載...。これが恒例行事のようになって参りました。南房総に行って
春を感じ、季節の変わり目を知り、次の季節、ステージの準備をする...。
写真上は南房総市・和田町にある道の駅にて。和田町は捕鯨の盛んなところで、
銚子同様、紀州・和歌山との繋がりを強く感じるところであります。この写真、
クジラの骨格見本、本物かどうか定かでありませんが、道の駅にはクジラの
資料館も併設されております。次回は5月頃、白子のタマネギが出る頃に、
再び南房総に行って参ります。銚子⇒南房総、車で約3時間...。千葉市へ
ならば車で往復できてしまうほどの時間...。高速は無く、九十九里沿岸を
ひたすら南下...。ながら、それだけの時間を費やすだけの魅力に溢れた南房総
の春であります...。


地方(産地)卸売市場

2019年02月20日 | 日記
普段何気なく、銚子港、銚子の市場、銚子漁協...等々、銚子で魚が水揚げされる
あの場所を、そう呼んでいますが...。漁業者が漁を終え、戻ってくる場所が銚子港。
その漁業者が漁に専念できるように、事務仕事その他を、執り行うのが銚子漁協。
水揚げされた魚を速やかにセリに掛け、仲買人に販売するのが市場。正確には銚子
地方卸売市場...。最新の統計では銚子のような産地の地方卸売市場が全国に317ケ所。
都市部にある(消費地)卸売市場が257ケ所。産地、消費地共に10年前に比べ微減。
通常、卸売市場は地方自治体、端的に市(役所)が、開設者(運営する人たち)である
ことが殆どなのですが、銚子の場合、開設者は銚子漁協。全国でも極めて稀なケースで
あります。市場には集荷、価格形成、販売等、実に様々な機能があります。近年、市場を
巡り、統廃合やら、閉鎖やら、あまり良い話を聞きませんが、だからと言って市場が
必要ないのか?と言えば、それは“否”であります。市場は非常に大切。しかしながら
求められる機能が変わってきていることは事実であり、その求められていることは、
従前からの延長線上にないことだけは事実...であります。写真は近海小型底引きの
セリ場...。見えるのはスズキとヒラメ...。スズキの旬は夏で、今の時期は...。
反対にヒラメは今が旬で、夏は...。既成概念でいうところの旬外れ...。ここでもその
延長線上に答えはありません...。冬のスズキ、夏のヒラメ...。続きはご自身の舌で
ご確認ください...。

落とし穴...。

2019年02月19日 | 日記
私はこの道一筋30年(20年でも、50年でも...要するに長く)、魚でも
肉でも、その道の事は何でも知っている...。こういう会話、周囲で良く聞こえて
参ります。確かに、一定の年月、経験を経なければ、到達しない領域もあり、
このこと、称賛しこそすれ否定することでは全くありませんが...。
最近、まず肉の加工現場にて...。ある部位の一部分、ここは硬いので商品に
ならない...。で、一同納得、確かに硬いし使えないな~...。が、本当にそうだろうか?
という声が上がり、加工に工夫を施したところ、いったい何年、何十年、肉の開発
に携わって来たのか?というくらい...。硬さは気にならないし、美味しい...。
さらにこの肉、グラスフェッド(牧草のみ食べていた牛)。自由化直後の25年ほど前は、
こんな肉食えるか...なんて言われていたような。最近ではグラスの人気が高まり、専門店
が出来るほど人気なのだとか。次に魚の加工現場で、血合いは見た目が悪いし、扱い間違える
と匂うし..で、使えないな~。そこでまた、本当にそうだろうか? これまた加工に工夫を
施したところ、これは何だ?というくらい美味しい。さらには血合い肉、最高に栄養があること
は以前から分かっていましたが...。肉も魚も、最近の調理技術が格段に進歩してきたという
ことが前提にありますし、もったいない。という感覚(作り手も食べる側も)もそれを後押し
しているように思いますが、まずは原点に。俺は知っている...という感覚が一番危ない。
全くの素人と達人は時に同じ意見になることがあります。中途半端が一番危険。前のめりに
なり、思わぬ落とし穴...ご用心あれ。本日も自らへの戒めを込めて...。

クルマエビ&キンチャクガニ

2019年02月18日 | 銚子の魚

魚話が続いております...(暫く続くかもしれません...ネタを仕入れてきたので..)
写真はクルマエビとキンチャクガニ。いわゆる天然もの、これこそ幻級かも。
以前、水揚げのセリ場を作っていた頃(たんなる水揚げ作業員だったのですが)、
クルマエビが活きており、元気が良すぎて飛び跳ねた...。そこに市場のフォーク
リフトが通り掛かり、そのクルマエビを踏んでしまった...。ああ高価なもの、
弁償か?と思っていたところ、船主の方が、仕方ねえ食ってみろ...と。海水で
洗って食べた...。今でも覚えているくらい、絶品でありました...。そしてキンチャク。
以前も掲載しましたが、子供の頃は、このカニの何が美味いんだろう..と。しかしながら
20歳を過ぎて、お酒を飲むようになったら、何だこの味は...。一定の時間、経験を
経なければ分からない、大人の味であります...。これら漁獲する近海の小型底引き船、
最盛期には60隻近く操業しておりましたが、現在は銚子6隻、九十九里3隻の合計9隻。
これまた幻、むべなるかな...。漁船の減少、幻の魚を嘆くより、現在操業している方々の
今とこれからが最重要であって、かつ水揚げされたすべての魚を無駄なく、美味しく
お届けすること...。産地と消費地のミスマッチ(不一致)の溝を少しでも埋めること
(この辺はまたいずれ)...。要するに今出来ることを、誠実に迅速に。この事改めて
思っている次第であります...。

久しぶりにホシザメ

2019年02月17日 | 銚子のサメ
昨日、掲載忘れました...。写真はホシザメ...。都内某老舗練り物店で、幻のサメ
と評され、その身はハンペンに加工され、某有名百貨店に並んでおります...。
ホシザメそのものは、日本近海のどこでも見掛けることが出来ますが、釣りや
刺し網のような漁法では、ハンペンに加工し商売にするほどの量に足りず..。
銚子のように、九十九里沿岸、砂地で、エサが豊富(腹からはエビ、カニ、シャコ
が出てきます...)、そこで底引きなどで。また昨日のサメたち同様、迅速に処理を
すること、等々、一定の条件が揃わないと原料として適さない。更にはその身を
使ってハンペン等に加工する職人技..。あれも、これも考慮に入れれば、ホシザメ
そのものは珍しくないけれど、幻のサメと評されること、むべなるかな....と。
10年ほど前は、連日このサメと格闘しておりました...。他の魚の捌き方はいつも
ダメ出しされてますが、このホシザメ処理だけは褒められる...。質はまず量をこなす
ことによってのみ磨かれる...であります。このサメですが、たいへん美味であります。
鮮度の良いものは刺身でも。味はタイに似ている。もちろんハンペンはじめ、練り物
として、スケソウなど冷凍すり身では実現できない、上品な味が致します。
サメはフグなどと同様、非常に生命力が強い..。生命力の強い魚を頂く事で、人間も
元気を頂く...。そんな効果があるんじゃないかとこの10年ずっと思ってきました。
科学的な根拠がある訳ではありませんが、多分にサメ好きなので....。

モウカ&カス(サメ)

2019年02月16日 | 銚子のサメ

写真上は、銚子でネズミと呼ばれるサメ。一般的にはモウカザメ...。この写真掲載
しようか?、止めておこうか?迷いましたが...。数年前は、このモウカの腹を裂いて、
心臓えぐり出している写真も掲載しましたし、人が生きる為、他の命を奪う現実であり...。
モウカザメですが、スーパーマーッケットで販売されている、ムキザメの主原料。
心臓はホシと呼ばれ、東北あたりでは栄養豊富な食品として、一般的に流通しているかと
思います。下の写真はカスザメ。同じような魚体でコロザメというサメもおりますが、
コロはもっと大型。先般掲載しましたサメ皮の師匠に見分け方を伝授されておりますが、
本日は省略。モウカはカジキに近い味、煮ても焼いても美味しい。最近は介護施設からの
問い合わせが多い...。サメでも食べてなさい。なんて非礼な話ではなく、栄養成分、
食べ易さ(骨が無い)等、きちんと根拠のある話...。カスザメは洗いにしたらカレイを
凌ぐと言われてます。これは私自らの舌で実証済み。ただし、モウカもカスも鮮度が良い
ことが条件であります...。故に処理を迅速に行わなければなりませんが、他の魚優先、
さらにサメを処理する方々の人手不足で、どうしても処理が遅れがち...。このこと、産地と
しての課題であります。因みにカスザメの皮は、ワサビ卸に使われてます...。漁師さんも
サメを狙っている訳ではなく、サバやイワシを獲る際、網に入ってしまう...。水揚げされ
れば、サバもサメも同じく貴重な水産資源。これから漁獲量(魚全体)が減っていくことでしょう。
資源保護や、輸出など様々な考慮要因も...。サメを食すということ、食文化と言う言葉だけでは
片付けられない、切実な問題を内包しているように思います。本日、久しぶりにサメ話でありました。


1頭のライオン...②

2019年02月15日 | 日記
先日、地元漁師さんから名言が飛び出しました...。太平洋が塩水(魚がいる)なら、俺ら何があっても
生きて行ける...。また高名な農民作家さんが、イモ植えりゃ・国破れても・我が身あり..と。
これまた名言...。漁師、農家、自営業、はたまた会社員でも何でも、みなそれぞれ
ライオンとして生きていかねばならない時があります...。あれがないから、これがないから、
~できない...と、ないない尽くしでライオンが務まるか!...という事であります。
物事に取り組む姿勢として...。今回(も)自分の事は棚に上げて書いておりますが、
外から客観的に見て、あれもある、これもある。むしろ羨ましい限りなのに、全体としてダメ
になっていく...。これは何故?と考えると、不幸にもライオンとヒツジの立場が逆になって
いるのではないか...と。〝ある”のに〝ない”と思い込む。砂の中に頭を突っ込んで、
これは前任者が、時代が、制度が、と宣うヒツジ様の姿を見ながら、ライオンが1頭、また1頭
と去って行く...。これは自然の摂理で、もはや留めようがなく、やがてまたライオンたちが
結集し、新たな世界を作っていくことでしょう...。寓話の世界なら面白いのですが、どうも
そう遠くない将来、こんな姿が現実世界のあちらこちらで露呈していくのかもしれない...と。
写真は本日も本文とは無関係ですが、常陸大宮市の風景。常磐路は春夏秋冬、様々な顔を見せ
ドライブに最高であります。そこに気の合う知人がいて、美味しい名物(農産物に、シャモ、
納豆...)盛りだくさん...。また行きたいな、会いたいな...と。そう思い、思われる関係であり
続けたいものです。


1頭のライオン...①

2019年02月14日 | 日記
1頭のライオンに率いられたヒツジ100頭の群れは、1頭のヒツジに率いられた
ライオン100頭の群れを凌駕する...、なるリーダーシップ論の格言があります。
ライオンをオオカミに、100頭が1,000頭に...等々、諸説ありますが。
ここでいうライオンとは強いものの例え、ヒツジは弱いものの例え...。ヒツジさん
の名誉のために、ここではあくまで格言、例えなので...。ヒツジさんご容赦を。
ここでいう強いもの、ライオンは群れが生き残るために獲物を殺す。という非情な決断
をしなければならないもの。の、象徴...。反対に殺せなければ、自らと自らの群れが
飢え死ぬ...。覚悟を持ち、絶対に逃げられない生活を日々送っている...。一方ヒツジ
は家畜であり、いずれ毛を刈り取られ、肉として処理される...も、日々の生活は
囲われた安全地帯で暮らし、エサも人から与えられる...。突然何でこんな話を持ち出したか
と言えば、最近周囲を見渡して、責任ある立場にありながら、窮地に追い込まれた途端、
もう辞~めた...。とばかりに逃げ出す姿が散見されるからであります。逃げられない立場
に立ったら、逃げられないのです。そこで必要なのは、言い訳ではなく、覚悟...。
船長は嵐に遭遇し、乗組員が動揺を始めたら、自らの体をマストに括り付けるとか...。
パフォーマンスだ、何だということなかれ。覚悟を示しているのです....。
続きは次回に。写真は本文とは何ら関係なく、先日訪れた、茨城県の常陸大宮市の道の駅
付近...。常陸大宮市...、非常に気持ちの良い知人がいて、風景が綺麗で、名物が多く...。
このことはまたいずれ。

年貢!

2019年02月13日 | 日記
そろそろ年貢の納め時が参ります。年貢の...。覚悟を決めるの意で用いられる
慣用句でしょうが、ここで使っているのは年貢そのもの...税金の事であります。
税金について一言...。そんなことではありません。たまたまある先生がお越しに
なっており、水揚げされたサバを見ながら、税金をサバ(物納)で払えたらいいの
にね...などとおっしゃっていたもので...。笑い話を交えながら、律令制度下の
租庸調から始まって、税金や歴史の事、沢山教えて頂いたという次第であります。
年貢を巡っては、飢饉で納められない農民を救い、死罪となった義民はじめ、この
地域だけでも様々な逸話が残っております。本年、明治150年。大先生のお話は
義民の話から明治維新・長州藩に向かいました...。海からは四か国連合艦隊、
幕府からは長征軍(長州を成敗するための軍)、藩内はクーデター...、四面悉く
(ことごとく)敵の状態の中で、高杉晋作はある光景を目にする...。年貢を
受け取る代わりに、領民を守るべき侍が逃げる、逃げる、逃げる...。それに対して
名もなき一般領民は、郷土を守るために鋤や鍬を持って立ち上がる...。これこそ
師匠・吉田松陰の唱えた草莽崛起(そうもうくっき)...。やがて晋作は奇兵隊を
組織し、功山寺で決起する。これより長州男児の肝っ玉をお見せ申す...。
翻って、明治維新に匹敵する大変革期と言われている昨今、税金がどうか有効に
使われますことを....。