銚子・角巳之・三代目

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ダーウィンの悪夢②

2007年01月31日 | 日記・エッセイ・コラム

100_1124 昨日の続き。ナイル・パーチによって引き起こされたアフリカ・ビクトリア湖の悲劇を巡って、欧州では不買運動が起きたそうですが、この魚を買わないと、ビクトリア湖周辺の生産者はさらに深刻な事態を迎える。この魚の販売が主産業であるため、貧富の差どころか、地域産業が成り立たなくなるのだそうです。買っても悲劇、買わなくても悲劇。食・グローバリズムにおける一つの大きな問題点が垣間見えます。そもそもの発端は、自国の食糧を他国、特に労働賃金の安価な途上国に依存しすぎた事であろうと思います。ナイル・パーチの問題は実に様々な問題提起をしているようです。先般掲載しました特定外来生物の問題然り、食糧問題然りです。このナイル・パーチですが、アフリカの方々は、欧米や日本に売った残り、骨に付いた肉を剥がしたり、皮を加工して民芸品にしたりと、有効利用しているのだとか。“もったいない”という言葉が聞こえなくなって久しい昨今でありますが、“もったいない”の発祥国である日本では、外国に食糧を依存する前に足元をよ~く見る必要が有りそうです。写真は早朝の銚子港、やはり早朝の漁港は気持ちが良く、気持ちが引き締まって参ります。


ダーウィンの悪夢①

2007年01月30日 | 日記・エッセイ・コラム

100_1123 最近、“ダーウィンの悪夢”というタイトルの映画が話題になっているようです。同じ系列で“不都合な真実”というものも。前者は1匹の魚からグローバリズムの問題点をえぐったもので、後者は温暖化問題。どちらも見たいのですが銚子の映画館ではまず上映しないだろうと思うので、上京時の楽しみにしておきます。さてダーウィンの悪夢、ネットであらすじを読みました。これはアフリカ・ビクトリア湖に放たれた“ナイル・パーチ”という魚を巡って物語が展開します。昨日、“白身魚フライ”の話題を少々掲載しましたが、このナイル・パーチという魚は日本で白身魚フライの主原料になっているとか。この魚、物凄く獰猛で、この魚が入ってきた事によって生態系が変化。日本に入ってきたブラック・バスのようなものらしい。ただ、身は“美味しく”扱いやすいので、欧米や日本などに輸出され、地域経済が潤っていた...、が、これによって貧富の差が激しくなり、富める者は益々富むが貧しいものは身売りまで。これがエイズをはじめとする深刻な社会問題を引き起こしている。と。このことが知れ渡ると特に欧州で大きな議論が巻き起こり、最終的にナイル・パーチの不買運動に発展していったそうです。さてこの不買運動、適切なのかどうか?これを含めて続きは明日。写真は早朝の銚子港。漁船が残していった氷の上でカモメが遊んでました。何度かずっこけており、その姿があまりにおかしかったので、シャッターチャンスを狙っていたのですが、セリが始まってしまい時間切れとなりました。次回はバッチリ狙います。


再び・地魚寿司!

2007年01月29日 | 銚子のうまいもの

100_1107_2 先週に引き続き、今週も地魚寿司からスタートします。場所は前回と同じくIさんです。写真の全10カンのうち、フグは特製ポン酢で、と言う事で別皿で出てきました。その他の魚ですが、金頭(カナガシラ:ほぼホウボウと思っていいです)を除いて、弊ブログにて今までにご紹介させて頂いた魚ばかり。(カテゴリー:銚子の魚)を参照しながらご覧頂くと面白いかと思います。これが船から揚がったばかりの魚を、その日のうちに捌いた色です。食べ物の色というのは非常に重要で、食欲を増進させたり、鮮度判断の手掛かりだったりします。やはり鮮度の良いものは“美味しそうな色”をしております。写真の中に“イシナギ”があります。寿司で食べたのは初めてでしたが、先輩方が言う通りで、本当に美味しい魚でありました。こういう地魚ですが、色が原色に近いものは殆ど無く、淡い、あるいは薄っすらとした....、という表現が妥当かと思います。自然な色とはそんなものなのかもしれません。肉は酸素と触れ合うとブルーミング(花が咲くから転じて発色する)という現象が起きますが魚、特に白身魚は切りたての色を良く覚え、あとは舌の感覚なんでしょうね。白身魚フライと言うモノがありますが、この白身魚って何なんでしょうか...。食品が美味しそうに見えるからと発色剤や漂白剤を使うケースがあるようですが、如何なものでしょうか? まずは自己防衛。食材そのもの、本物の色を知っておきたいものです。


新装・銚子駅

2007年01月28日 | 銚子の風景

100_1112 銚子駅が新しく、綺麗になりました。トイレも綺麗になり、待合室も充実。観光情報検索のためのパソコンまで置いてあります。来月2月1日から、JR東日本・千葉県の“ちばディスティネーション”キャンペーンも始まります。犬吠埼周辺は散策のための歩道が整備されたり、街歩きマップが完成したりと、お客様をお迎えする準備が整っております。弊ブログでご紹介させて頂いた銚子の風景、やはり実際に見ると臨場感が全く違います。風の音や匂い、カモメや野鳥の声、波の音....、お節介な銚子人のぶっきらぼうな会話.....。駅が綺麗になった事は喜ばしい事ですが、綺麗になってみると昔の銚子駅の趣が懐かしくなってくるのもまた人情。学生時代に東京の友人が銚子へ遊びに来て、銚子駅の待合室に“禁酒”の文字を見付けました。普通は“禁煙”だろ。銚子の人はそんなに酒を飲むのか?と聞かれたその場で、ワンカップ飲んでいたオジサン軍団に囲まれ、あんちゃんらも一緒にやんねえが?なんてことが有りました。まあ普通に考えれば、駅を降りた途端に酔っ払いに絡まれるのは嫌な事ですが、当時は妙に街の雰囲気と合っておりました。綺麗になった銚子駅を見て、生まれて初めて東京に行った時の事、試合に行った時の事、17年ぶりの銚子で新生活を迎えた2年前の事....、様々な思いが交錯します。やはり“駅”は単なる交通手段の一つというだけでなく、地元の人間も観光客の方も、それぞれ人の思いが詰まった家のような気がします。ちばディスティネーションの詳細は以下参照。http://www.promochiba.jp/index.php?pn=index


イワシ・ステーキ・バルサミコ和え

2007年01月27日 | 料理に挑戦

100_1113 銚子で揚がったばかりの新鮮なイワシは何の手も加えることなく、刺身か塩焼きで食べるのが一番と思っていますが、これが出来るのは銚子に住んでいればこそ。よって是非、銚子にお越し下さい。と言う事なんですが、①このブログの読者は銚子以外の方が多い。②私はへそ曲がりだ...故に料理提案。写真は、素材のアレンジを教えて頂いているお師匠さんが即興で作ったもの。オリーブオイル&ニンニクで熱したフライパンにイワシの開き(昨年の夏に購入した冷凍もの)投入、味付けは塩コショーのみで、最後にバルサミコ酢を振り掛けて完成。バルサミコはブドウ果汁を酢酸発酵させた欧州の調味料ですが、最近は殆どのスーパーで購入可能、値段が手頃なものもあります。海外から取り寄せた高級食材など全く不要で、スーパーで普通に買える食材・調味料が原則ですが、ほんのチョッとの工夫により、作って楽しく、食べて美味しい。これが味わえます。イワシは酢との相性が良く、美味しいのは当たり前ですが、酢の匂いが苦手と言う方にはバルサミコ和えはお奨めです。熱も加わって匂いは中和されますし、味はより濃厚になります。


カネのなる木

2007年01月26日 | 

100_1109 写真は俗に“カネのなる木”と呼ばれるモノ。アフリカ原産のクラッスラという植物なのだそうです。葉の形が小銭に見えるとか、若葉の時期に5円玉を挟むと、成長によってそれが抜けなくなり、あたかもお金を身に付けたような形になる事などが名前の由来とか。要するに縁起物。以前は商売をやられているご家庭に殆どあったのでは?と思いますが、最近は見かける事が少なくなったようにも思います。縁起物。それそのものに対する感覚が変ってきたのかもしれません。縁起物を紐解くと、地域の言い伝えとか、お祭りとか、そんなものに行き着いて行きますし、結局のところ地域が過疎化して、伝える相手が少なくなっているんだから当然と言えば当然の結果かも。と言いながら、“カネのなる木”はアフリカ原産と言う事と、実は綺麗なピンクの花が咲く。という事を初めて知りました。私も知らない事ばかりです。


ミノカサゴ

2007年01月25日 | 銚子で揚った珍しい魚

100_1105 写真はミノカサゴ。小型底引きに1尾だけ紛れ込んでおりました。綺麗で美味しそうな魚ですが、見た目とは裏腹に、綺麗なヒレには毒があり、食べても美味しくないと言う評価でした。食用禁止の魚ではないようです。綺麗な花にはトゲがあって、綺麗な魚には毒がある...(人も?)...。と言う事でしょうか。何事も見た目では分かりません。食用禁止の魚や、危険な部分(スズキのカマやアカエイの尻尾など)の掲載もこのブログの使命かと勝手に思っております。私は市場に通ってすぐにホウボウの頭にやられ、昨年の夏はオコゼのトゲが刺さって小指が親指くらい腫れ上がり、秋には間抜けな事にサバの背びれで手を切りました....。どこをどう触ったらサバの背びれで手を切るんだ???と周囲の冷たい視線を浴びたのであります....。


タイのタイ・コレクション

2007年01月24日 | 魚の胸ビレの骨

100_1099 先日ご紹介しました、犬吠埼近くの寿司店・Iさんの壁にタイのタイ・コレクションが額に入って展示されておりました。何でもこのお店の小学生の娘さんが作ったらしく、骨だけでなく、その魚が獲れた海域や魚の説明までファイルされております。いや~恐れ入りました。その場で弟子入りを申し出ましたが、銚子にはこういう神童がいるんですね。これらは県知事賞など多数受賞しているとのこと。納得です。各地で開催されている食育ですが、魚バージョンはどうしたら良いだろうかというお話を聞きます。魚嫌いの原因は臭いと骨だそうです。イワシを食べたら魚臭いと言うクレームがあったとか無いとか、そういう話も聞きますが、これは別にしても、臭いは新鮮なものは殆ど気にならないし、味付けの工夫はいくらでも可能。問題の骨。面倒だからという理由なのでしょうが、それなら“食べる”と“工作”と“観察力”.....沢山の事が一度で経験できる、タイのタイ探し。これうってつけだと思います。


地魚寿司!

2007年01月22日 | 銚子のうまいもの

100_1097 写真は犬吠埼近くの名店・Iさんの地魚寿司。これにあら汁が付いて2000円です。メニューにはマグロも、光モノも、普通のお寿司屋さんと同じものもありますが、殆どの人が注文するのが写真の地魚寿司。マスターのご兄弟が漁師さんということで、地元でも珍しいものがネタに並んでます。味は....、言うまでも有りません。ここには地元名物の“海草”あり、“ノゲノリ”あり、そして“アブラボウズ”ありです。むろん地魚は漁師さん直送。アブラボウズは握りも照り焼きもあって、珍味を堪能できます。このお店の窓側から外を見渡すと、そこには“石切り場”という銚子で一番標高の高い愛宕山の後背地があって、そこの風景も絶景であります。ヨーロッパの古代演舞場のような風景で、いずれここでオペラなど見る事が出来たら最高だろうと思います。それくらい絶好のロケーションです。


鹿島臨海工業地帯

2007年01月21日 | 利根川シリーズ

100_1002 利根川下流、支流の常陸利根川、黒部川が合流する逆水門周辺から見た鹿島臨海工業地帯の風景です。鹿島は茨城県ですが、銚子からは車で30分くらい。地元と同じ感覚です。鹿島は鹿島神宮やアントラーズで有名ですが、日本有数の臨海工業地帯であり、穀物等の食糧輸入基地でもあります。鹿島港は水深13m以上で、穀物運搬専用船・別名パナマックス(5万㌧級)が接岸出来るので、周辺には家畜飼料の工場群も立ち並んでおります。パナマックスは何度か見たことがありますが、あれは船と言うより山。イメージで言うと丸の内から見た東京駅くらいの大きさだそうです。かえって分かり難いかも....。要するに大きいと言う事です。鹿島には釣りの一級ポイントもかなりあります。東関東自動車道の終点・潮来から近く、交通の便もかなりいいです。余り知られておりませんが、対岸の佐原、東庄、銚子の利根川沿いには自然散策のポイントが無数広がっております。利根の川風袂に入れて...で始まる浪曲・天保水滸伝の名残を感じる事が出来ます。


ソデイカ

2007年01月20日 | 銚子の魚

100_1041 写真はソデイカ。カジキなどを捕獲する大型船に入っている事が多い、大型のイカです。写真では大きさが分かり難いと思いますが、50㎝~1mくらいのものまであります。見た目は悪いのですが、味はなかなかで、市販されているイカ・ステーキなどはこのイカが原料にされている事が多い。身は厚く、それでいてあまり固くないので惣菜原料などに使われているようです。


カモ軍団

2007年01月19日 | 銚子の風景

100_1064 100_1070 昨日の白石ダム、鳥獣保護区なんですが、特にカモ類が多いです。私にはすべて同じに見えたのですが、だいたい常時4種類くらいが見られるようです。解説の看板が掲げられていましたので掲載します。夕陽を背景に野生のカモが飛び立っていく様子は絵になってました。綺麗だとか、癒されると言っていたら周囲の方々から、お前はカモ見て美味そうと思ってただろ....。少しは思ったかもしれません?が.....。このカモは別にして、カモ料理そのものは大好物の一つです。市販されているカモは殆ど中国、台湾、タイなどの“アイガモ(掛け合わせ)”猟期に天然のカモを出すお店も有りますが、慣れない方は硬さと臭いに戸惑うかもしれません。“通”の方々は、この硬さと臭いがカモ料理の醍醐味と言ってます。カモの味は“脂”だと思います。東京時代は良く仲間とカモ鍋やってましたが、必ず脂を貰ってきて、鍋に入れてました。この脂が染みた野菜が美味いんです。綺麗な風景の話から逸れてしまい、大変失礼致しました。


白石ダム

2007年01月18日 | 利根川シリーズ

100_1068 写真は銚子の水がめ、白石(しらいし)ダムです。先週の日曜日、駅伝の誘導係を終えてから、地元大学の先生や有志の方々が行った、利根川水系支流の源流を見に行く会(仮称)に参加した時に立ち寄りました。利根川最下流の銚子周辺にも沢山の川があって、最終的には利根川から海に注ぎます。私の回りには自然観察の達人が沢山おります。時々山歩きなどにご一緒させて頂きながら綺麗な風景に心が洗われる様な気持ちになったりしますが、“現実”を知って愕然としたりします。愕然...、つまりゴミの山だったり、産業廃棄物の埋め立て跡だったり....。写真の白石ダム周辺は地元小学生が植林したり、有志の方が掃除したりしておられるようで、綺麗な風景が保たれております。鳥獣保護区にも指定されており無数のカモなどの野鳥と遭遇しました。風車群の奥、左手後方にそびえるのは防衛省の、通称ガメラ・レーダー(日本上空の異変をいち早くキャッチするレーダー)だそうです。確かにガメラ、亀の甲羅のような形をしております。


カエル・ツボカビ症

2007年01月17日 | 利根川シリーズ

100_1052 先般、新聞報道がありましたが、カエル類に大きな影響を与える“カエル・ツボカビ症”の日本侵入が確認されたそうです。カエルは田んぼや畑の害虫を食べてくれたり、野鳥のエサになったり、日本の生態系の中で大きな役割を持っております。このツボカビ症が万が一にも拡散してしまうと、多くのカエルが死滅し、翻って日本の生態系、食糧生産に深刻な打撃を与える事が予想されるとありました。世界各国からも深刻な被害が報告されております。まずは市民一人ひとりが出来ることから。近所の川や田んぼに行ったらカエルが沢山死んでいたなど、異常事態を発見したらまずは最寄の獣医師さんか、役所に報告を。詳しくは日本野鳥の会HPに掲載されております。http://www.wbsj.org/ 写真は銚子・猿田神社の裏参道。この一帯は野生動物の保護区域に指定され、静寂の中に鳥のさえずりや虫の声が聞こえます。