銚子・角巳之・三代目

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

利根川源流へ(おわりに②)

2007年08月31日 | 利根川シリーズ

Img_1597 Img_1598 東京で、道の駅、直売所と聞いてもピンと来ません。中心市街地の衰退?、郊外型ショッピングセンター云々...と聞いても。??? 私もそうでした。それらは東京の日常とは掛け離れた世界で、道の駅などは旅行などで訪れる場所。でもそこには“日常”があります。直売所があるようなところは、間違いなく農畜水産業が地場産業になっており、高齢化や後継者難という問題が常態化しております。病院や介護問題も...。ある方が、高齢者が働いているのは“可愛そうだ”と言いました。何も考えずにおっしゃったのだと思いますが、(田舎の)高齢者の方々と、それを取り巻く(田舎の)若者の実態、日常が全く理解できていない。高齢者の方々、働かないと生きていけないんです。お分かりですか?特に自営業者(農業、水産業など含む)。大成功した悠々自適の方も存じておりますが、殆どは働き続けないと生活が成り立たない。年金の受給額、介護保険問題、地方病院の実態...ご存知ですか? お金が問題ならお金を送ると言っておりました。それで?という事であります。本当にお金“だけ”で解決すると思っているのでしょうか? 人はパンのみで生きるにあらず。生きがいとか、人生の終焉をどうするかとか....。直売所のお年寄り(こう言うといつも叱られますが)本当に元気です。そこに綺麗ごとは無く、時に罵声も飛び交いますが、人間の喜怒哀楽があります。続きは明日。写真は千葉県・匝瑳の直売所。本文とは全く関係有りませんが、銚子から40分ほど。良く行く場所です。


利根川源流へ(おわりに①)

2007年08月30日 | 利根川シリーズ

Img_1556 Img_1561 利根川シリーズとして1週間過ぎました。短い時間でしたが、実に様々な事を感じました。この紙面ではすべて書ききれませんが、そこで何かを感じた自分がおり、その時に感じた事は、今後の自分の行動に大きく関わってくると思います。遅くなりましたが、旅の仲間、渋川のK先輩...、お世話になった方々に深く感謝申し上げます。さて今回は環境その他、利根川最下流で感じている事を胸に上流に向かいました。懐かしい先輩にも会いました、綺麗な風景に圧倒されました。シャッター通りで“現実”を再認識しました。ちょっと話は飛びますが、前橋からの帰り、利根川を下って前橋、埼玉県おかべの道の駅に立ち寄りました。地元の方に聞くと、この場所は単なる観光地ではなく、“地元の方々”が“日常的に”利用されているとの事。全国に道の駅、直売所はすでに数千ケ所と言われ、市場規模も“兆”の単位に迫る勢いとか。ただ競争も激しくなり、生き残りの鍵は、“地元の方々”が“日常的に”利用してくれるか否かであると言います。確かにその通りだと思います。週末だけ見たら、綺麗な姿しか見えません。それを維持するための日常の姿。売り場の運営者だけでなく、地域の応援や、毎週のようにやってくる各地のファン、さらにその“融合”...。シャッター通りの“日常”で、じゃあ、この売り場を管理したり、新鮮な農作物を持ってくるのは誰なんだ....。という事が頭を過ぎります....。続きは明日


利根川源流へ(地方都市の平日)

2007年08月29日 | 利根川シリーズ

Img_1555Img_1554 地域問題も、食糧、環境問題も、“当事者”として、自分の目で見て、耳で聞いて、自分の心を偽らず、本当にこれで良いのか?と自問自答する中でしか見えてこないのかもしれません。さて、本日の写真は8月20日(月)のお昼頃、群馬県前橋市・群馬県庁近くの商店街の風景です。前橋も利根川上流。前橋と聞くと、大きな町で賑やかなイメージがありましたが....。大学時代の先輩にご案内頂いたのですが、これ何ですか?と聞いてしまいました。回答は、...これが現実だよ....。殆ど人が歩いておりません。夜や土日は賑やかなのかもしれませんが...。銚子の街の日中は....、掲載を控えます。人が居ない、寂れた風景をことさら強調して云々という気持ちは毛頭有りません。地域発のブログですから、地域の“現実”をお伝えする。ただそれだけであります。考えても見れば、日本中が少子高齢化の波を被っております。満遍なく減っているのではなくて、便利なところ、有利なところには人が集って、そうでないところは減る。水と同じです。高いところから低いところに流れるのはある意味当たり前。仕方ないよね~、やむを得ないよ....。という事で益々状況が悪くなる。この“現実”の先には何があるのでしょうか?群馬でも何とかせねば。という方々が、あえて下流から上流に上ろうとしているようですが...。続きは明日。


利根川源流へ(奥利根湖)

2007年08月28日 | 利根川シリーズ

Img_1526 Img_1527 Img_1530 水上の親水公園から40分くらいのところに八木沢ダムはあります。ここが利根川の源流。厳密に言うと最源流・いわゆる“大河の一滴”はこの先の沢(いちばん右の写真参照)にあるのですが、ここに分け入るには、地元のガイドさんとか、装備とか、それなりの準備が必要です。1泊2日の強行軍ではとても無理なので、これは来年以降のお楽しみに。別名:奥利根湖。日本のダム湖100選の一つとありました。ダムの功罪。その賛否に付いて私は良く分かりません。生態系を変えてしまったのかもしれないけれど、このダムが首都圏の水や電力を供給している事は事実です。水・空気・土。この3点セットは人間が生きていく上で必要不可欠のもの。短期的に見れば、電力とか水などの“供給”をどうするんだという事になりますが、国家100年、1000年という大きな視点で見た時にはどういうことになるのでしょうか?最下流の銚子・波崎で利根川横断水泳大会が開かれていた頃、利根川下流はシジミ、ウナギの宝庫だったと聞いております。川前(利根川が太平洋に注ぐところ)ではイワシの大漁...。流域は因果で繋がっているように思います。食の問題、地域の問題と根っこは全く一緒。特に我々30代前後の世代の役割は非常に大きいと思います。典型的マスプロ教育の渦の中で育ち、価値基準が少なく。大きなものに巻かれて余り考えない方が幸せよ。と教わりながら、現在、もっと考えろバカヤローと言われている訳です。続きは明日。


利根川源流へ(水上親水公園②)

2007年08月27日 | 利根川シリーズ

Img_1506_1 Img_1508_1上流の流れは速く、水は冷たく、石は大きい。背景には山があって....、故に水は高きより、低いところを目指して流れる。下流の流れは緩やかで、水は温み、石は角が取れて丸くなる。最下流の汽水域では海水と真水の交差が起こり、様々な生き物を育む。中流はそれらを繋ぎ、上流の激しさを緩和し、下流域へ緩やかな水を運ぶ....。当たり前と言ってしまえば当たり前の話。水は高いところから低いところへ流れる...。会社にあって、業績が悪化したり、不祥事が発覚したりすると、創業の精神を思い出せ。と言われたりします。学校だと建学の精神、新入社員には初心忘れるべからず....。でも忘れる(事が多い...。) 忘れないためには、忘れなくする“仕組み”や“仕掛け”が必要だと思います。写真のこの川なら、流れの速さを除けば、泳ぐ事が可能だと思います。この川を下って、どの辺から泳げなくなるんでしょうか?環境問題が盛んに叫ばれている昨今、あまりにも対象が広いので、何かしようと思っても、行動に移せない。“知っている”から“(何か行動を)している”に変えて行きましょう。確かTVCMだったと思います。上手い事を言うな~と思いながら、さて何をするべきか? 水は高いところから低いところに向かって流れますが、(川の)環境問題は最下流から上流に遡る。誰が悪いと言うのではなくて、その場に行って、自分の目で見て、五感で感じる。利根川最下流の銚子・波崎では、60年位前まで利根川横断水泳大会が行われていたそうです。続きは明日。


利根川源流へ(水上親水公園①)

2007年08月26日 | 利根川シリーズ

Img_1503 Img_1507

関越・水上料金所を出てすぐのところに水上親水公園があります。山のないところで生活している銚子人にとって、こういう風景、憧れであります。そこに居るだけで嫌な事をすべて忘れる。そんな雰囲気が有りました。親水公園であり、道の駅であり、観光客の休憩&癒しの場であり....、様々な要素を持っておりました。当日はお子さん方を対象としたマスの掴み取り大会。更に上流からはラフティング(ゴムボートでの川下り)など。楽しさの中に学習の要素なども取り込まれており、大人も子供も楽しめる場です。海外にも良い所は沢山ありますが、日本国内にはまだまだ知らない素晴らしい場所が沢山あります。ここもそうです。この風景がずっと続いて欲しい。心からそう思います。訪れたのは夏休み中の日曜日。これを維持するため、平日はどのように管理されているのでしょうか。我々は突然訪問して、ああ素晴らしい場所だ...。で終わってしまいますが、地元の方々は、その風景を維持していくために相当の工夫と努力がなされているであろう事は容易に察せられます。それにしても素晴らしい場所でした。写真右に銚子橋という表示があります。由来など分からないのですが、もしかしたら最下流・銚子に因んでいるのかもしれません。ますます親近感が湧いて参ります。


利根川源流へ(赤城高原)

2007年08月25日 | 利根川シリーズ

Img_1497_1 Img_1502_2 早朝5時前に銚子を出発。旭から広域農道を経由して、八日市場の里山に掛かる旭日に遭遇しました(写真左)こういう時でもなければ絶対に見ることの出来ない風景。写真では伝わり難いですが、その場に立つと何か生きている実感のようなものが湧いて参りました。その後、成田から高速(東関道)に乗り、首都高~外環~関越と順調に進みました。利根川の土手道をひたすら行く。これがベストだったのですが、時間的な事を考えて高速にしました。そうすると、昼前にはもう群馬の赤城高原サービスエリアに到着しておりました(途中、二度ほど休憩してでもです)。高速を使えば群馬って以外に近い。そう思いました。銚子には山がありません。八日市場周辺には里山が広がっておりますが、赤城山など本格的な山を見ると銚子の人間は圧倒されます。空気や風の匂いも違っております。真夏のひと時に高原の風は本当に心地良かったです。群馬の方々は銚子で太平洋を見ると圧倒されると言っておりました。自分の育ったところの風景。それは人間形成にも大きな影響を与えるようですが、東京生まれの方々の心の原風景は高層ビルなんでしょうか? 昭和30年代の古き良き東京下町を描いた映画・オールウェイズに続編が出来たようですが、こんな人情味を感じられた世代は幸せでしょう。今、オールウェイズが流行るのは都会の方々の心の底に何か満たされないものがあるのかもしれません。山にしても、海にしても、旅行など非日常の世界で見る風景と、日常の風景は違って見えることが多い。続きは明日。


利根川源流へ(出発)

2007年08月24日 | 利根川シリーズ

Img_1495 写真は利根川源流に向けて出発した8/19(日)の早朝5時頃、銚子・利根かもめ大橋付近から見た日の出です。ちょっと写真がピンボケですが..。真夏とは言え早朝の風は爽やかで大変心地良く感じます。さて、ちょっと話は飛びますが、流通の世界において、生産者側を“上流”、消費者側を“下流”と呼ぶことがあります。中間の流通は生産者と消費者を“繋ぐ”と。ただ商品やおカネを繋ぐのではなく“心を繋ぐ”それが流通であると言われております。確かにその通りです。最近、食の安全への関心の高まりから、“トレーサビリティー”という言葉を耳にした事が有る方も多いかと思います。消費者(下流)から生産者(上流)に向けて遡って履歴管理する事などを指しております。単にトレース、トレーシングという事も。反対に上流から下流に向けて管理していく事をトラック、或いはトラッキングと呼びます。宅配便などの伝票をご覧下さい。殆どバーコード管理されており、~トラック、~トラッキングシステムなどと書かれていることがあります。最近の仕組みは非常に進んでいて、このバーコードに記載されたナンバーを問い合わせると、自分の荷物が今どこにあるのか分かるようになっております。ちょっと飛びました、ただ意味があります。利根川の最下流から上流を遡る事、これ正にトレーサビリティーの領域。食糧だ、電力だ、過疎化だ、環境問題だ....、昨今騒がれている問題を利根川流域に着目してトレースしてみたら沢山の発見がありました。明日から具体的に。


利根川源流へ

2007年08月23日 | 利根川シリーズ

Img_1524 先週末、念願かなって利根川源流、群馬県水上に行って参りました。1泊2日の強行軍、行けたのは八木沢ダム(写真)まで。利根川の源流、大河の一滴は厳密に言うとこの先の沢にあります。これから先は地元の方の案内がないと無理のようです。沢登りは来年以降の楽しみに....。大水上山はじめ幾多の山々を発した雫(しずく)がまずこの八木沢ダムに集います。八木沢ダムは首都圏の水瓶であり、水力発電の要衝であります。別名、奥利根湖。その大きさに圧倒されました。首都圏への水や電力供給を目的に建造された八木沢ダムですが、建造によって沈んだ村、作業中の事故での殉職者など一方で悲しい歴史も引き摺っております。時あたかも電力危機が報道されている昨今、食糧と並んで人間が生きる上で欠かせない電力ですが、原子力、火力、水力など何かを得るために何かが犠牲になる....。冷房の効いた部屋でTVを見る。その先に原発やダムが見えるかどうか....。見えたところで何だ。そういう声も聞こえてきそうですが、これが現代病の一端かと。さて、本日から一週間ほど、利根川源流訪問紀を掲載します。サンマの話題とか、美味しいマグロの話とか、ここ数日も出来事が多かったのですが、利根川源流を遡り、その記憶の新しいうちに感じた事を記しておきたいと思いました。利根川最下流の銚子から約300km上流へ。明日から連載します。


サンマ船・入港!

2007年08月22日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_1567 Img_1580 昨日より、銚子港にサンマ船が入港いたしました。首都圏のスーパーマーケットなどではすでに北海道産が1尾100円以下で販売されているようですが、やはり水揚げ直後のものは別格の気がします。燃料代が高騰し、サンマの浜値も上がらず(スーパーマーケットでの販売価格ありきからスタートするので....)......。銚子船籍のサンマ船はわずか4隻、という状況であります。サンマは1尾100円で売らないといけない商品なのでしょうか? 私も東京生活が長く、かつ食品業界に勤務しておりましたので、首都圏の“競争激化”については良く理解できます。ただし仕組み無き価格訴求は誰も幸福にしない事はもはや明確。“旬”のものだ、競合他社より1円でも安く.....、というお店を尻目に、わが社はいたずらに価格訴求には走らない。サンマは他社が100円以下で販売しても、同調しない。120円、150円で販売するかもしれないが、品質は絶対を目指す......。こういうお店、何店も存じ上げております。昨日お会いした首都圏のお客様。1円でも安く販売して頂ければ、それは有り難い。だけどその事が漁師さんの生活を圧迫している事は全く分からなかった...。100円が200円、300円だと困るけど、120円、150円なら理由如何では理解できるし、応援もしたい。サンマって何万、何十万尾って揚がるんでしょ..。10円違ったら数十万、数百万よね....。10円値切って、漁師さんがいなくなる....。そうだとしたら...。サンマは美味い。今後も食べ続けたい...。さあ、どう思われますか?


刺身・夏バージョン

2007年08月21日 | 銚子のうまいもの

Img_1447 昨日のIさんは漁師直送なのでちょっと別格。写真は先日、仲間とバーベキューした時に、いつもの先輩のところ(魚屋さん)で作って頂いたもの。これに磯カキ、ベーボ等の貝類....、そんなのが今の銚子の一般的な刺身なのだろうと思います。カツオ、マグロにヒラメ。紅白で綺麗です。意外に知られておりませんが、銚子はマグロの水揚げが多いです。本マグロは殆どありませんが、近海のバチマグロ等、前浜生マグロの醍醐味を堪能できます。ところでこの日、先輩方のお子さん達も一緒でした(小学校低学年)、写真の刺身の他、肉も大量に用意して有ったのですが、お子さん方、肉より刺身と、刺身だけ無くなり追加する事となりました。肉の残りを大人が食べ、子供が刺身をバクバク食べる....。銚子らしいです。先週、北海道に向かった銚子のサンマ船が、本日これから銚子港に入港致します。暑い日が続きますが、暦の上では処暑(しょしょ:暑さが一段落し始める)を過ぎ、サンマが入港、銚子周辺の一部地域では稲刈りも始まり...。秋が近づいております。


地魚寿司・夏バージョン

2007年08月20日 | 銚子のうまいもの

Img_1491 先週末、東京で大変お世話になった方々が来銚され、またまた地魚寿司と相成りました。今の銚子港は、残念ながら1年で最も水揚げが少ない時期。しかしながら、いつものIさん(犬吠埼近く)は、ご主人のご兄弟が漁師という事で、写真のような魚が勢揃いです。“どんこ”の肝和え。地元以外ではなかなかお目に掛かれない代物です。“どんこ”・正式名称はエゾイソアイナメ。詳細はカテゴリー:銚子で揚がった珍しい魚をご参照下さい。


バーチャル・ウォーター②

2007年08月18日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_1408_1 農産物輸出が外貨獲得の大きな手段になっている国々が有ります。国土が広く、大型の機械を入れて単位辺りのコストは日本の半分以下という安さ。TV等の報道を見る限り、これらの国はもっと日本に農産物の輸出をして...、という姿が見受けられますが、どうもそんな単純な話ではないようです。確かに輸出すればカネになる。カネにはなるけれど、それがために自国の貴重な水を浪費して良いのだろうか?という事であります。目の前のカネと、自分達の子孫の生活。天秤ではかれるだろうか?....と。米国フロリダにエバーグレイズという世界最大級の湿地帯があります。野生動物の宝庫だったようですが、数十年前から開発が進み、宅地化されていきました。近年、この湿地帯が開発された事による弊害が沢山出てきて、ついには地下水の汲み上げ過剰により、宅地が陥没という事態に及び、大きく政策転換。自然に謝罪しなければならない...として、1兆円以上の巨費を投じて湿地の回復作業を行っているとの事。それでも回復までに数十年を要し、現役世代はこの回復を見ることが出来ません。開発費用の数十倍の回復費用。だったら開発しなければ良かったのに....。あちらこちらで聞こえてくる言葉です。米国は砂漠を農地化など自然との闘いで農産物の収量を上げ世界の食糧倉庫などと呼ばれて参りましたが、その砂漠の地下水が枯渇など、大きな問題を内包しております。俺達の水を返せ...。そんな事を言われる日が来ないとも限りません。


バーチャル・ウォーター

2007年08月17日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_1407 バーチャル・ウォーター(仮想水)という概念があります。農産物を作るには大量の水を必要とします。畜産物の場合はさらに多く...。と言う事は、海外に農畜産物の多くを依存している日本の場合は、それらの国の“水”も大量に使っているという事になります。それらをバーチャル・ウォーター(仮想水)として、どのくらい輸入されたかを明らかにした資料を拝見しました。それによると、日本の年間灌漑(かんがい)水使用量の590億㌧を上回る、600億㌧以上の水が輸入されているとありました。視点を変えると、日本の食糧は海外の水資源に依存した非常に脆弱な状態にあるといえます。世界的には水不足の状態。国連の発表によると、2025年に水不足の危機的状況に遭遇すると予測される人口は全世界人口の2/3であります。全世界人口の3人に2人が水不足という状態の時、それでも日本は食糧を海外に依存するという事が許されると思っているのだろうかと、レポートにありました。全く同感です。海外からの農畜産物の輸入とは、相手の国の水と空気と土を借りるという事になります。日本は水の豊かな国と言われておりますが、この2年間、利根川を中心に水辺の散策を沢山して参りました。ダム周辺に産廃、ゴミ....。こういう事をやっていると必ずバチが当たる。WTO交渉において日本はもっと農産物の市場を開放せよ。と詰め寄られているようですが、アメリカ等、農産国の心ある方は、自国が水不足の危機という中で、農産物を輸出している場合か?という意見まで出始めているようです。続きは明日。