銚子・角巳之・三代目

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加速度的に...②

2020年03月31日 | 日記・エッセイ・コラム

加速度的な変化を前に、如何に対峙すべきか...。文脈に従えば、加速度的に対処せよ...ということであります。
かつて経験したことがないくらいの現象なら、かつて経験したことがないくらいの対処を。要するに既存の
枠組み(制度、考え方...)では対処が出来ないということであります。

対処が出来ないのに言葉が躍る...。大きく、歴史がある組織ほど、急に舵を切ると転覆の恐れがあるし、
加速度的な対処など現実的でない...。船乗りに聞くと、優秀な船長は全体を俯瞰し、遥か彼方の障害物を
見付け、少しずつ、本当に少しずつ進路を変えながら衝突、転覆を回避し、乗組員を守る...と。

進路上に見えない障害物を見つける...。見えないものが見えるのではなく、現状を重ねって行ったら、
この延長線には、こういうものが待ち構えているだろうという予測...。そして重要な事、その予測に対し、
具体的に行動すること...。

同・広報誌の最終ページに、地元高校生の記事があって、街の将来のこと、いろいろな意見が出たけれど、
実際に行動する人は少ないと思いました。だったら自分たちがやってみようって...。2060年、人口が
2万人割れかと予想されている時代に50代後半になる世代の主張であります(続きは次回に)

加速度的に...①

2020年03月30日 | 日記・エッセイ・コラム

“加速度的”に...。最近、この言葉良く目にしたり、聞いたりします...。感染が加速度的に増加、人口が加速度的
に減少...等々。予想を超えた、物凄いスピードで物事が変化していく様を表す際に使われる言葉...。それが頻発
しているということ、世相を反映しているようです。

3月も残すところあと2日...。決算等ありまして金融機関に行く機会も多いのですが、その待ち時間...、ふと見
たら銚子市の広報誌を見つけました。そこにも“加速度的”...。銚子市の人口推計、端的にこれから減少するであ
ろう人口とその影響についての記載がありました。

広報誌によると、銚子市の人口は1965年(91,492人)をピークに減少局面に入り、1980年代後半
からのバブル期を境に減少が加速度を増した...。現在の人口は(64,415人)。国立社会保障・人口問題
研究所の推計によると、このまま推移すれば、2060年の人口は(17,913人)まで減少する...と。

他方、銚子市の2060年推計(見解)は、様々な施策を講じ、人口減少を緩やかにして、一定の人口を維持
(34,118人)したい...と。当然のことながら、行政は人口減少に歯止めを掛けようと必死でありますが、
状況は...“加速度的”で..(続きは次回に)

食料備蓄等...。

2020年03月29日 | 日記・エッセイ・コラム

外出自粛要請...等々。それに伴う巣篭もり...。そして買いだめ...。自制ある行動を呼びかける声もあちらこちらで...。
現在の日本において、食料生産、備蓄は十分との見解。それは全くその通りと思います。根拠は?...毎日、目の前で
見ているからです...。野菜の収穫、魚の水揚げ、元気な家畜の姿...。この状態が年単位で続くなら話は別ですが...。

以前から、“作る”と“食べる”の距離が離れてしまったことによる弊害、指摘されておりました。距離とは物理的な距離、
(生産地が消費地から遠い=運ぶ距離が長くなる=運べなくなる場合がある)、心の距離(生産者、消費者の相互理解
等ということ)を指しております。遠くなると見えず、理解できず、不安になる。殊に今のような異常事態下では...。

ここ連日、銚子港では数千㌧単位でイワシ、サバの水揚げが行われております。サイズ等々の関係で多くは養殖のエサ
としての需要だそうですが、もちろん食用としても全く問題ないし、養殖魚を大きくするための飼料と考えれば、食料
生産の基盤、現在のところ不安になる必要は全くない..(食糧と食料・微妙な違いあるようですが、この辺はまたいずれ)

他の食料は?ということですが、私の見える範囲(千葉県北東部)では、いつもと変わらない(生産活動の)日常風景です...。
甚だ不埒ながら、食に関しては時に危機を感じるべし..と。写真は漁師さんが集まる食堂にて。何千㌧もの水揚げの最中に、
イワシの天ぷら定食(2.5尾分)...。誤差の範囲にもならねえ...との声を前に、難が有って、有難みが分かるでしょ...と。




地元歩き...③

2020年03月28日 | 日記・エッセイ・コラム

写真は菜の花...。本来であれば南房総にて眺めていたはずなのですが、写真は地元歩き...、近所(旭市)の畑にて。
この菜の花、千葉県の県花であり、実のところ千葉県内の至る所で見ることが出来ます。さらに千葉に限らず他県
でも...。どこで見ても、菜の花は菜の花...。しかしながら私の中では、春=菜の花=南房総...。

行けなくなって、はじめてそこに行く意味(価値)を理解した...という次第であります。菜の花を見たり、ストック
購入したりするのは、ただの口実...。本当のところは、人や風景に会いに行っていたのだと気づきました。ただ行って
帰って来るだけなのですが、数日前からワクワクし、何故か気分が高揚して...。旧友に会いに行くような気分で...。

行くことそのものに価値がある...と理解したのは、行けなくなってから...。皮肉なことですが、何事もそうであろうと
思っております。むしろ、何気ない日常、ちょとした楽しみが制限され、その価値、有難さに気付く...。何とも言えない
閉塞感の中でありますが、人や物事の本当の価値を知る好機と考えております。

歩きながら時折、激しい風に見舞われることがありました...。菜の花畑も風で大きく揺れているように見えましたが、
良く見ると、激しく揺れているものもあれば、あまり動いていないものも...。疾風に勁草を知る...。この言葉を思い出し
ました...。今、世界に大嵐が吹き、勁草を知る時...。来年の今頃、南房総にて花を眺めている姿を想像しながら...。








地元歩き...②

2020年03月27日 | 日記・エッセイ・コラム

銚子市での散歩道は事務所前~利根川河口(中堤防付近)か、海岸線...。旭市(銚子の隣町)では
田んぼ道が多いです。銚子に水田は少ないのですが、旭は既報の通り、干潟八万石と呼ばれる穀倉
地帯があり、稲作が盛んです。

旭は畜産関係者も多く、農業(稲作)と畜産が連携した“耕畜連携”も進んでおります。具体的に
牛などの糞尿を堆肥化...。堆肥は田んぼに投入...。稲刈り後の稲わらは牛が食べ、その糞尿は
再び堆肥化され...。地域循環型農業の先駆的取り組み事例、数多く実践されております。

田んぼ見たら、写真のような状態になっておりました。いわゆる“田起こし”と呼ばれる時期でしょうか。
土を撹拌し、雑草の生育を抑えたり...。あと1ケ月もすれば始まる、代掻き・田植えの準備期間...。
土の中から虫が飛び出してきて、それを狙って...この日はアオサギがおりました。

この場所、稲が生育していく盛夏の頃、カエルの大合唱が聞こえるところ...。お世辞にも綺麗な音色
とは言えませんが、そこにカエルがいる...。ということ、カエルを殺してしまうような薬を使っていない
ということで...。想像してみて下さい、カエルのいない田んぼ..。これに違和感を覚えないと...(続きはいずれ)


地元歩き...①

2020年03月26日 | 日記・エッセイ・コラム

この1ケ月半ほど...、銚子市を起点に半径20kmくらいの範囲内で生活しております...。3月は上京予定
が沢山あったのですが...。すべて中止。今まで各地を飛び回る生活でしたので、さすがにストレス...であり
ますが...。ブログに生意気なこと書いてしまっているので...。

具体的に、ゼロを生かそう、こんな時こそ足元を、心と体の免疫力...。甚だ恐縮でありますが、こんなこと
書き綴りながら、自分の戒めにしている...という次第であります。お読みになった方々が、私の生活風景を
監視している...そんなことは全くないのですが、何故か見られているように..感じる時がある...。

写真は最近の散歩道の一つ(ここは旭市)...。いつもは車で通り過ぎるだけなのですが、歩くと道端の風景
がスローモーションのように目に入って参ります。で、鳥居...。最近歩いているとやたらとこの鳥居が目に
付くようになりました。

知人に聞くと、これは不法投棄の抑止力として置かれているのだそうです。効果のほどは良くわかりませんが、
やはり日本人...。神様、仏様...目に見えないものへの畏れがあるものです...。人間誰しもズルをしたい誘惑に
かられる時がある...。そんな時、天知る・地知る・子知る・我知る...と。地元歩きで抑止力としての鳥居見ながら..。




春は南房総から...。

2020年03月25日 | 日記・エッセイ・コラム

この5年ほど、(千葉県の)春は南房総から...。ということで、この時期は南房総方面に行くのが
恒例行事になっておりました...。銚子から、ただひたすら九十九里の海岸線を南下...。最終目的地
の南房総市まで片道約4時間...。同じ千葉県なのに、銚子から最も遠い場所へ...。

そんなに時間を掛けて...、行く価値があるのか?...。答えはYES...。この場所に行かないと、春を
迎えた気にならない...くらいの感覚でありました。九十九里の終点から風景が変わり、白子、一宮と
進み、御宿を経て、勝浦~鴨川...その後南房総フラワーライン(一面の菜の花畑)..。

今年は残念ながら、諸般の事情で行くのを断念...。代わりにいつもお世話になっております、南房総市
(旧:和田町)の鳥海園芸さんから花を送って頂きました...。相変わらず綺麗な花で、きちんと手入れ
してあげれば、1ケ月以上も目を楽しませてくれます。

写真(ストック、カーネーション、ユリ...)、特にストックは南房総市が出荷量・日本一であります。
今年はせめて...。この花を大切にして、春を迎える気分だけでも...。因みに南房総特産のストック...。
花言葉の一つ...“逆境に堅実”...だそうです。今の時期にぴったりの言葉...かと。







(適度な)運動...。

2020年03月24日 | 日記・エッセイ・コラム

自粛や延期が続いております...。殊にこの季節...、卒業式に謝恩会、人事異動もあるし、花見も...。
寒さが緩み、暖かくなってくる季節であることも相まって、本来であれば1年で最もワクワクする季節なのに、
先の見えない不安から、どんよりと黒い雲が垂れ込めたような雰囲気で...。

肉体的、精神的なストレスも大きくなっている昨今であります。問題の所在が、目に見えないもの、原因が良く
分かっていないものであるが故に、誤解を恐れずに言えば、最終防衛ラインはマスクでも消毒薬でもなく、
(自らの)体と心の免疫力...。この領域になっているのだと思います。しかも体と心は表裏一体...繋がっている。

私の知人のいわゆる知的労働者(弁護士・会計士等)と呼ばれている方々、難しい交渉事、書類作成時など、
ふらっとどこかに行ってしまうことがある...。どこに行ってたんですか?と聞くと、ちょっと散歩に...。頭が
詰まってきた(と感じたら)意図的に体を動かし、バランスをとるようにしているのですよ...と。

私は運動部出身...。今まで、ちょっと散歩は運動ではないと思っておりました...。そういう歪んだ感覚が50歳
まで抜けず、徹底的にやるか?全くやらないか?の二者択一で、結局やらない...。結果、心身の不調に繋がっている...。
銚子の海岸線、心なしか散歩している人が増えたような...。私も反省し、(適度な)運動、心掛けよう...と。

姿勢!

2020年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

久しぶりに犬岩を見ました(写真左)...。源義経が奥州に逃げる際、やむを得ずこの地に置いていった犬が
主人(義経)を慕って、三日三晩泣き続け...やがて岩になったという義経伝説...。その真偽を詮索するのは
野暮というもの...。歴史ロマンということで...。

犬岩は岩なので、微動だにしない。当たり前ですが...。ただ久しぶりに犬岩を見ながら、微動だにしない、
その“姿勢”というものを考えておりました...。物理的な体の姿勢ということはもちろんですが、精神的な姿勢、
考え方とか、自覚とか、方向性とか、取り組み方とか、誇りとか...。

私はどうも(体の)姿勢が悪いようで、日頃の運動不足も相まって、首、肩、腰、膝...、しょっちゅう痛みに
襲われております。他方、心の姿勢...。今でも大先輩方に、その仕事に対する姿勢は何だ..とお叱りを受ける
ことしばしば...。知らぬうちに心が乱れ、姿勢が悪くなっているのかもしれない...。

野球でもゴルフでも、理にかなったフォームというものがあるようです。基礎を学ばず、我流で行うと故障
する...。心も同様、正しい姿勢を保たないと折れてしまう...。我以外みな師匠..と心得て、こんな時期だからこそ
産地としての姿勢、地域商社としての姿勢...。姿勢を正さねばと思っているところです...。

マゴチ

2020年03月22日 | 銚子の魚

写真はマゴチ...。この魚は、ザ・地魚の一つかと思います。そんなに大量に揚がらず、姿が少々怖いので、
何だこの魚...と。ただし知っている人は知っている、言わずと知れた“高級魚”...。その身質は非常に上品で、
薄造りをポン酢で...。最高であります。

マゴチの薄造り...。東京で大変お世話になった割烹料理のマスターの得意料理。失礼にも何ですかこの魚...と、
聞いてしまい、あんた銚子出身でしょ...、しかも実家が水産関係...。この魚、銚子で揚がったものなのに...。
当時、全くの無知。ながら、あの美味しさは頭から離れず...。

私の周囲には釣り好き、しかも余りに好きが高じて家族から見放されるレベルの方々がいるのですが、彼ら
曰く、マゴチが1尾掛かったらもう1尾...。何のことかと思いましたが...。これはマゴチの生態と関係して
いるようです。

マゴチは夫婦一緒に(2尾で)行動しているようで、どちらか一尾が釣り上げられてしまうと、もう片方が
凄まじい勢いで追ってくるのだそうです...。もう片方も高確率で針に掛かることが多い...と。こういう話を
聞くと可愛そうなのですが、それは人間のエゴと捉え、水揚げされたマゴチの価値をお伝えしたく...。

カワハギ・ウマヅラ

2020年03月21日 | 銚子の魚

写真はカワハギ類...。尻尾が青く、確かにウマの顔のように見えるのがウマヅラハギ。茶色っぽいのが
本カワハギ...。ウマヅラは頭の突起物の位置で、他種に区分されることもあると聞きましたが、ここは
総称ウマヅラで...。どちらも美味しいですが、本カワハギの方が価値が高い...と、言われている...。

ウマヅラは美味しいのに、何だウマヅラかよ...。と言われているのを良く聞いていたもので。ただそれだけ。
本当に両方とも美味しいし、私はカワハギというと、このウマヅラの印象です。気持ち良く皮が剥がれる
ので、かつてストレス発散のために、1日数百匹のカワハギ(?)をしていたこと思い出します...。

煮ても、焼いても、鍋にしても、何でも美味しいカワハギですが、銚子では干物...ですかね。因みに、
カワハギの肝和えなる、非常に美味しい食べ方がありますが、この食べ方を知ったのは20歳過ぎ...。
東京生活~社会人になってからでした。他の魚も美味しい食べ方を知ったのは上京後でして...。

銚子で生活していて、殊に実家(今まで)や、自身の仕事(今)が水産関係だと、お裾分けで新鮮な
魚を頂く訳でして...。新鮮なので刺身か焼くか煮るか...至ってシンプルな食べ方ばかり...。軒先にカワハギ
が干してあって、野良猫が狙いに来て...。猫も美味しいもの知っている...と。そんな風景思い出しております。



エイ類!

2020年03月20日 | 銚子の魚

写真上は、銚子で“カワラケ”と呼んでいるエイ。正式名称はガンギエイだったかと思います。北海道ではカスベと
呼ばれているはず。下はアカエイ(のヒレ部分)...。尻尾に毒があって、刺されたら飛び上がるほど痛い...。海水浴
などで危険・要注意の魚...。写真2つとも、近海小型底引き船による水揚げであります。

何もエイなんか食べなくたって、もっといい魚が沢山あるでしょ...。と、言われたりしますが、実はこのエイ類、
食べたら物凄く美味しい...。アカエイは、その尻尾には過去2度ほど刺され、手がグローブのように腫れ上がった経験
があり憎たらしいのですが、身は非常に美味しい...。煮付けにしたらカレイ類を凌ぐかもしれない(個人差ありますが)

2つとも可食部はヒレで、美味しく食べるためにはまず鮮度...。鮮度が落ちると、あの独特のアンモニア臭が漂い
始めます...。次に下準備..。表面はかなりヌメリがあり、これを塩で丹念に洗う...。ヌメリが取れたら、適当な大きさに
切って、あとは調理...。調理法は煮るか、揚げる...。この二つの方法が適しているような気がします。

カワラケは唐揚げ...。カスベというと何か“高級そう”に感じますが...。恐らく同じガンギエイを指していると思います。
雰囲気ではなく、実際の味をお確かめ下さい。鍋に残ったアカエイの煮付け...冷えると翌日はゼラチン質が固まって
プルンプルンに...。これコラーゲン...。美味しくて、健康・美容成分豊富...見た目からは想像できないかもしれませんが...。


カスゴ

2020年03月19日 | 銚子の魚

写真はカスゴ..。一般的に言って、カスゴはタイの幼魚を指しているものと認識しております。
マダイでも、ハナダイでも、幼魚はカスゴ。春日子と書いてカスゴ...。だいたい何cmくらいまで...と、
いう事ですが、詳細不明...、写真ぐらい(分かり難いでしょうか)の大きさがカスゴ...。

写真のカスゴですが、エラ部分に血が滲んだような跡があり、尻尾の先が黒く縁取りされていないので、
ハナダイの幼魚かと思います。銚子でハナダイ、他地区ではチダイと呼ばれているかと。チダイとは
小さいタイの事と、お恥ずかしながら今までそう思っておりました...。エラ部の特徴・血鯛でチダイだそうです。

このカスゴ、これまた曖昧な表現ながら、小さいものと大きいものは珍重され、中途半端なサイズだと
売り難いと、魚屋さんから叱られる...。かつて小型底引きの水揚げ・選別作業員をしていた時期がありまして...。
小さいもの酢〆・昆布〆(最高)...。大きいもの塩焼き(縁起物)...。中間サイズ...使い難い...という理由でした。

しっかり選別してくれ...ということだったのですが、揚がる時は大量で、時間に追われて選別甘く、(市場での)
売値が下がって叱られた...。思い出深い魚の一つです。お寿司屋さん、結婚式場(尾頭付)で重宝される魚...。
キャンセル、延期で影響が出ているようですが、今が旬...。プロのようにはいかずとも、ぜひご家庭で。

コウイカ(スミイカ)

2020年03月18日 | 銚子の魚

暫く魚の話題続きました...。もう少し続くかと思います。ご容赦ください...。何故かというと、市場に行って
漁師さんや、仲買人さんの話を聞いて、昨今の状況(外食自粛、高級魚売れない...)を鑑みると、実にいろいろな
ものが見えてくるからであります。

写真はコウイカ(スミイカ)...。厳密には銚子で“シリヤケ”と呼んでいるもの。総称:コウイカで通しますが...。
ヤリイカ、マイカ(スルメイカ)の歯ごたえ系ではなく、アオリ、紋甲のようなねっとり系...。ねっとり系の中
でもアオリ等に比べれば、かなり格下に見られることが多かったように思います。

コウイカはじめ、銚子の近海小型で水揚げされるいわゆる地魚...。(消費地)での評価を聞く機会が少なかった
或いは、地元消費が多いということもあるのですが、市場での評価...“こんなもの”でしょ...。故に、外食自粛云々
と言っても、浜値(水揚げ後・銚子地方卸売市場での価格)はそれほど大きく動いていない...。

“こんなものでしょ”という表現は、甚だ失礼かと思います...。自戒の念を込めて、こういう時であるからこそ、
ブランド、イメージ等、雰囲気に左右されない地魚の価値をもう少し広められないかと思っております。
最近、外に出られないので、足元の魚....、毎日そんな思いで見続けております。

旬・外れ

2020年03月17日 | 日記・エッセイ・コラム

一般的に水産物の価値が高いと言われているもの、特にその時期...“旬”...。農産物にも旬はありますが、
旬=収穫時期に重なるものが殆どで、その季節を過ぎたらまた来年...。しかしながら水産物、旬を外れても、
そこに...いる。狙っていなくても網に入ってしまうことが(多々)ある...。

俗に、春は乗っ込み(真鯛)、夏はスズキで、秋サンマ...そして寒ヒラメ...。回遊魚であるサンマ以外は、
旬を外れてもそこにいる...。写真は先日揚がったスズキ...。旬外れで美味しくない...(と、思い込まれている)
のですが、いや実に美味しいですよ、今の時期のスズキ...。

スズキの旬は夏...。揚がったばかりのスズキを活き〆にして、素早く氷で締める...。いわゆる“洗い”夏の風物詩で
あります。今の季節は脂が少なく、痩せて美味しくないと言われますが、バターやオリーブオイルで油分を補ったり、
つみれにしたり(実際、やってみましたスズキのつみれ。味が濃厚で得も言われぬ美味しさであります)...。

外食自粛等にて、高級魚と呼ばれる魚の価格が大きく下がっていると(この話題また近いうちに)言われています。
それでも漁業者は海に出ております。高級魚(と呼ばれている魚)も、旬外れも、みな銚子港で水揚げされた
海の恵み...。こんな時期だからこそ、もう一度魚の価値、美味しさ、食べ方...を再認識していきたく思っております。