銚子・角巳之・三代目

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補陀落山・那古寺にて(結願)おわり

2022年04月18日 | 坂東三十三ケ所めぐり

せっかくなので、残っていた写真全部掲載します...。一番上が那古寺参道...、この先に本堂が
ありました。本堂は南を向き、その先には館山・北条海岸が一望できます。真言宗・智山派の
名刹であり、ご本尊は千手観世音菩薩。老翁のお告げにより海中から得た香木で彫られた...と。

源頼朝は石橋山の合戦で平家に敗れた後この安房後に逃れ、那古寺に参詣して平家追討の祈願
を行い、鎌倉幕府成立後は手厚く庇護したと伝わっております。室町時代には里見、江戸時代
は徳川と時の実力者からの尊崇を集めてきたと縁起にありました。里見...八犬伝であります。

南総里見八犬伝の里見氏ともゆかり深いお寺です。八犬伝...江戸時代後期、滝沢馬琴によって
現わされた長編小説...。馬琴はこの制作に30年近い年月を費やしたとか...。分類でいうと伝奇
ものと言うのでしょうか。名前に犬が付く八人の戦士の物語...。仁・義・礼...の玉(儒教思想も)

さてさて、今回でこの話題を終了とします。発心したら結願まで。今回の5年半はこのことの
修行だったのかもしれません。思い立ったら実行し、実行したら最後までやり遂げる。ささいな
ことであっても...。そしてまた新たな目標に向かって参ります...何事も。結願時での誓い...です。



補陀落山・那古寺にて(結願)③

2022年04月17日 | 坂東三十三ケ所めぐり

坂東三十三霊場巡礼・結願の証として、結願之証を賜りました...。中には巡拝畢(じゅんぱいひつ)
と書かれた(私の)名前入り証書が入っておりました。畢(ひつ)と言う字は難しいですがお寺の
方に聞くと、これは“すべてを終える”ということで、新たなる始まり...という意も内包する...と。

畢とは古代中国発祥の星座区分...。畢はその二十八曜の一つ、第五宿・西方白虎に属するとのこと
です。畢竟(ひっきょう)とは究極、最終等の意味があり、畢生(ひっせい)とは、人の一生涯を
表すのだそうです。ご住職の方からしばし、為になるお話の数々を賜りました...。

敷地内を歩くと那古寺の大蘇鉄(ソテツ)が目に入りました。蘇鉄...、南の島にあるイメージですが
ここ館山は房総最南端に位置し、気候温暖ゆえなのでしょう。館山市指定の天然記念物とありました。
そして目にした関東八十八ケ所霊場...。那古寺はその五十六番霊場でもあるようです...。

坂東三十三ケ所に西国三十三ケ所、さらには秩父三十四ケ所を合わせて日本百観音巡礼。さらには
四国八十八ケ所、そして関東八十八ケ所...。この畢生(ひっせい)において、ご縁あれば坂東の他、
様々な観音様との出逢いが有ると信じております。まずは坂東三十三ケ所すべてに感謝を。

補陀落山・那古寺にて(結願)②

2022年04月16日 | 坂東三十三ケ所めぐり

補陀落山・那古寺の御朱印(結願印)であります。こういうものは心の中で秘めるもので、
ブログに掲載など不遜かもしれませんが、デジタル時代ですので観音様も許してくれること
と思います...。何より巡礼は車で廻りました...。開始当時の徒歩を思えば...であります。

時代の進化(車やPC)などがあっても、変わらず続けられている坂東三十三霊場巡り...。
この事は、如何に人間社会が進化しようとも心は普遍であり、悩みは尽きず苦しみも絶え
ないことの証左と思います。これら自らの生きている僅かな範囲での出来事...。

坂東三十三霊場巡りの第一番・発願寺は鎌倉・杉本寺...。千葉館山の那古寺は杉本寺から
見て海を隔てて南にある補陀落浄土に位置するとのこと...。補陀落とは観音様が降り立つ
場と言われ、浄土とは汚れない神聖な場所の意...。鎌倉~安房に繋がる信仰の道であります。

鎌倉時代に坂東武者が上洛(京都へ上り)...。そこで貴族文化の華やかさと戦国の世の儚さ
を知り、彼の地で行われていた西国三十三か所巡礼になぞらえて開始されたと言われており
ます。源頼朝が開創(かいそう:新しく始める事)三代・実朝時代に札所が定められた...と。

補陀落山・那古寺にて(結願)①

2022年04月15日 | 坂東三十三ケ所めぐり

坂東三十三霊場巡り...、今回の補陀落山(ふだらくさん)・那古(なご)寺にて結願(けちがん)
となりました...。一都六県・約1,300kmに及ぶ行程でありました...。開始したのは納経帳
によると平成28年7月31日、東京・浅草寺から始まり、約5年半を有したことになります..。

途中コロナ禍等ありまして2年ほど中断しておりましたが、これまた生きているが故の出来事と
思えば、やがて再開し結願となる日に思いを巡らす貴重な時間でありました。思い立って後...、
始めたものは終わらせる...。何故かこのことを考えておりました。終わらせる..。大切なことです。

結願(けちがん)とは、巡礼をすべて廻り終えました。ということで、結願寺とはその終わりを
証明するお寺...。それが那古寺(千葉県館山市)にあることも、この巡礼が鎌倉時代に成立した
ことと大きな関係を持つようです。那古寺眼前に広がる海岸は北条海岸と呼ばれております...。

納経帳に結願印を押して頂き、結願の証(証明書)を拝受して参りました...。今率直に思っている
こと...。発心(何かを為そうと決心したら)、結願(おわらせる)まで...。むろんこれからも寺院
巡りは続けて参りますが、一つの区切りです。この話題少し続けます...。