いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

タイムワープご褒美

2017-11-16 23:55:00 | 超・いぶたろう日記
授業を終えて教室を出ると、事務室にうら若き女性が。
遠目には分からなくとも、
近づけばくっきりとかつての面影を残すその人は、
果たして五年前に某私立中に進学した教え子のKさんだった。

あの学年の子たちはみんなまっすぐないい子たちばかりで、
クラスの仲も良く、とても印象に残っている。
結婚するんだと報告したら泣かれ、
合宿で一位を取れなかったと泣かれ、
最後は最後で泣かれ、
卒業してからも偶然出会うとまた泣かれ、
と涙涙に彩られた教え子たち。

今もってたまに近況を知らせてくれるのだけど、
今回は推薦で医学部に合格したとの嬉しい報告。
もとより才女の片鱗を感じさせる生徒、
その後も頑張ってくれていた様子。
思い出話に花が咲き、1時間以上も話し込んでしまった。

懐かしい話も沢山したのだが、
彼女の話してくれた「医学部の面接」のやりとりが実に興味深かった。
大学側が医師の道を志す人間に何を求めているのか、
伝わってくるようだった。

おそらくそれは、学力的な裏付けはもとより、
生命と向き合う倫理観、患者の気持ちに寄り添える人間性、
そして科学的な(スピリチュアルでない)思考であるだろう。
いまだからこんな読み取り方もできるけれど、
顧みて18の時の自分にそんなことができただろうか。

彼女は事前に丸暗記したような答えではダメだと見抜き、
その場で一つ一つ考えて答えたという。
そんな彼女から見てこの人は合格するなという人ばかりが受かっていたと。
的確な洞察力だと思う。
嬉しそうに語る彼女の姿には大きな成長も感じられてこちらも嬉しくなる。

他の同期の子たちの結果を待って、
春にお祝い会をしようと約束し、別れた。
これから本番の子たちも頑張ってほしい。

実に味わい深い時間だった。
この仕事のご褒美は、
こうしてかなりの時間差で届けられたりもして、
それがまた実に、イイんだよなあ。
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