午前中、1歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。
つづいて、6歳競走馬のEE Epiglottic Entrapment 喉頭蓋捕捉の切開手術。
昼休みしていたら、子馬の頭骨骨折の連絡。
午後に予定していた関節鏡手術とDDSPの治療を延期してもらって、内固定手術することにした。
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写真はどういうわけか回転できないのだが、折れた肢はホイストで吊っている。
体重を利用して整復しようとしているわけだ。
橈側手根伸筋の内側に沿って橈骨に至り、橈骨に大きな骨鉗子をかけた。
整復を試みるが、だめ。
螺旋骨折なのだが、長斜骨折のようでもある。
今日は、「へ」の字作戦はダメだった。
思いっきり引っ張っておいてもらって、大きな骨鉗子で挟むことでずれがなくなって、なんとかlag screw で仮止めできるようになった。
テンプレートでLCPの形状を決める。
が、私はだいたい橈骨をはじめ、いろいろな骨の形状を経験で知っている。
微調整は、実際にプレートを骨に当ててみるしかない。
LHS用のドリルガイドをハンドルにしてLCPを橈骨に押し当てておいて、push-pull device をねじ込んでLCPを橈骨へ押しつける。
近位側と遠位側へLHSを入れる。
骨折線にかかっている一つの孔はscrewを入れないことにした。
内側にはナローLCP11穴を当てた。
やれやれ、それでも手術は2時間ほどだった。
明日は東京へ講演に行かなければならない。
この骨折手術の最中に、2歳馬の疝痛の依頼が来ていた。
骨折手術が終わるのにあわせて連れてきてもらい、すぐ開腹手術になった。
柔らかそうな大きな筋肉と、開いた中にいろいろ見えたからかもしれません。食べ物にたとえたわけではありません。
今日もすでに地震あったから、大きいのはないかな。お気をつけて。おうちに帰るまでが講演旅行。
私は、橈骨ボッキリ骨折の内固定はこれで5頭目かな。治って競走馬になってもらいたいです。