TPLOとは別の手術方法もある。
TTA (Tibial Tuberosity Advanement ; 脛骨粗面前進術?) と呼ばれる方法で、脛骨粗面(脛骨近位頭側の膝蓋靱帯付着部)を含んだ部分を骨切りして頭側へ変位させ、膝蓋靱帯の牽引力で大腿骨が尾側へ滑り落ちるのを防ぐ。
(私の力学的解釈は正しいだろうか?)
How to plan a TTA by Common Tangent in vPOP PRO ®
TPLOだと、大腿骨と脛骨の関節荷重部の位置関係が変わってしまうが、TTAだと大腿骨と脛骨の位置関係は少なくとも荷重部については変わらない。
TPLOとの比較では、一長一短あるようだ。
TTAも骨切りをして、特殊な金属インプラントを入れる大がかりな手術であることは違いない。
大動物の臨床家であった者としては、犬の整形外科の進歩に驚くばかりだ。
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宮之浦岳登頂は別行動になってしまったので、宮ノ浦港へ訪ねたのはIM先生。
南大阪でいちばん大きな小動物病院の院長先生だったが、引退された。
で、なんとヨットで屋久島までひとりで航海してきて、登山にも参加した。
すごい海の冒険だ。
実は山岳部の後輩だった。
友アリ遠方ヨリ来タル マタ楽シカラズヤ
耐用年数はどれくらいなのでしょう?再手術は可能なのでしょうか?
耐用年数は問題ないでしょう。感染さえしなければ。
再手術も必要になることはほぼないと思います。対側肢は心配ですが。
TPLOとはまた適応症が異なるかも知れませんのでそのスジの判断に任せるのが相応しいのでしょう。
大型犬なら古典的再構築を進められると思います。。
しっかしTTAと言われるこの手技古典獣医師としては懸念があります。
カウンター加減で行かないと小型犬に多い膝蓋骨脱臼に行ってしまいそうなんですよね。
ヨット持つなんて人の医者にしか出来なさそうですが、小動物も時代によってはさもありなんなんですかね。
山も海も冒険したいなんて、言い出しっぺこの方ですか笑
膝蓋脱臼しないのか、しやすくならないのか、はするどい御懸念かと思います。でも、大丈夫なようですね。
登山や航海を志向するのは、生まれ育ちなのでしょうか、あるいは・・・・先にヨットで世界周遊をした小動物獣医さんもいるようです。現役時代は忙しくて山も海もできなかった、同感でした;笑
衝撃が靱帯にかかりやすい状況から断裂が生じ、引き続き衝撃の受け手がなくなる状況が生じているのだとおもいますが、その原因は関節面が適切な位置に存在していないからと考えられますよね。
TPLOはそっちに負面を移動させて周囲の負担を減らすのかも知れないし、TTAはそっちに行かないような牽引力を新たに形成させるのかも知れない。
しかしそもそもの問題はなぜ関節面が適切な位置に存在していないかという話で、それは骨頭が湾曲しているせいかも知れないし、股関節まで含めた下肢全体の問題かも知れない。
因果の解釈を間違えると思ったような結果にならないのかも知れません。
下腿骨折整復した大型犬がガニ股小型犬しかならないような膝蓋骨脱臼起こすようになった、という症例学生時代に看た(診たとは言わない)事ありまして、そういう考えに至る次第です。
ちなみにこれらの骨切り片方やって終わりなのでしょうか。
当然片則的に歩様も変わるだろうと考えるからですが、切れる前に手術しても予防的解釈が成立する力学なのではないかと思ったりします。
MADが過ぎますかね。
船乗りたがりは瀬戸内海賊の血だったりして笑
突然狩猟免許取ったりする人もそういう血が出てきてるんだろうなと思います。
獣医学科って6年あるし、企業カーストに囚われるような就職活動しても仕方ないしで、学生生活に色々興味選択できる余裕があるのかも知れません。
学生時代に勉強するコトなんてないよーと言っていた同級生思い出します。
そうだったんだろうかー答えも其々でしょうね。