【その息その意気】

2020年6月17日

【その息その意気】

いい歳して失敗を「若気の至り」などとは言えない。何歳になっても失敗はあり、何歳になっても昨日の自分は今日の自分より若いので、広義に「若気の至り」と言えなくもないけれどしっくりこない。

「血気にはやる」という言葉もあり、一時の意気に任せて向こう見ずに事をすることを言う。確かにそういう成り行きで人は失敗をするのだけれど、いい歳したオヤジの血気も、カッカと湯気を噴いて煮えたぎるヤカンみたいで恥ずかしい。

「意気に任せて」はいいかもしれない。事をやりとげようとする積極的な気持ちを「意気」という。人は何歳になっても息と意気はあるので、その意気に任せて失敗をする。

数日前にヤフオクで安い出物を見つけ「そうそう、これが欲しかった!」と速攻で入札した。入札してからオークション終了まで5日もあると、心変わりして後悔するのが人間なので、こんなものをあの時どうして欲しがったのだろうという「意気に任せて」入札した自分への悔恨の情に5日間さいなまれた。5日間は長い。

終了1時間前になっても相変わらず「あなたが現在の最高額入札者です」(あなたが最高のバカです)となっている。いまあんなものを欲しがるやつは他にいないのだ、とあきらめて布団をかぶって寝たが、今朝になってメール通知を見たら「他の人があなたより高値をつけました」という高値更新通知が届いていた。

助かった。誰かが5日間じっと物欲に耐えて雌伏し、終了数分前に入札して一気にかっさらって行ったのだ。よくぞやってくれた、「その意気や良し!」。

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