東京オリンビックとトラ箱

2017年2月21日
僕の寄り道――東京オリンビックとトラ箱

本を読んでいたら懐かしいトラ箱という言葉が出てきて、インドネシアのスラウェシ島トラジャ地方で産出されるコーヒー豆トアルコ・トラジャを思い出した。父親も母方の兄弟たちも酔うとトラになったので、トラ箱の世話になったことがあるのではないだろうか。

1964 年の東京オリンピック前、街をふらふら歩いている泥酔者たちを外国人観光客に見せては恥ずかしいというので、酔っ払いのための軽犯罪取締法が保革一致で成立した。泥酔者の酔いが冷めるまで警察署の特別留置所に収容して隠そうというわけだ。その場所をトラ箱と呼んだ。

で、泥酔してトラ箱に入れられても懲りずに飲酒を繰り返してしまい、家族や知人から勧められて断酒を決意しなくてはならなくなった人たちのため、法整備と並行して日本最初の収容施設が作られた。国立久里浜病院東六病棟、通称アルコールセンターがそれで、最初の担当医として若き日のなだいなだが着任したのが 1964 年 10 月だった。東京オリンビックは様々なものを社会の表層から見えないよう隠蔽した。

今朝は静岡県清水、自家焙煎工房櫻珈琲のイタリアンブレンド

アルコール摂取は国の収入源として公認ですすめられている薬物的トリップである。小さなトリップをして元気になり、他人に「やめろ」と言われない範囲で病気とされないことになっている。コーヒーもまたカフェインを喫する合法的トリップである。コーヒー豆トアルコ・トラジャを調べたら点々付きで「ドリップしよう」というバナーがはられていた


コメント ( 0 ) | Trackback ( )
« 台所の片隅に 「まんめんじ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。