▼親と子のかなしみ

毎週土曜日、さいたま市にある特別養護老人ホームで暮らす義母に面会に行くようになって一年以上が経過した。同じユニットで暮らすご婦人が7月10日に誕生日を迎えて100歳になる。去年99歳の誕生会に居合わせ、大丈夫、こんなに元気なら100歳の関門を楽々通過できるだろうとは思ったが、実際その記念すべき誕生会が目前に迫り、特養廊下にポスターが張られているのを見て「ああ良かった…」と感慨深い。




特養行きに利用できるバスの運行表


義母はこの一年でますます呆けが深まっている。足かけ7年在宅で両親の介護をした妻は、入所ケアが始まってからも献身的にがんばって両親のため飛び回っている。二人が一人になって楽になったでしょうと言われるけれど、義父が他界して義母一人になった分、二人分の愛情を義母のために集中してがんばっていると思う。愛というのはそういうものだ。



特養通いで通過する田端駅にて


最近はだんだん娘のことを叱りつけるようになってきた義母を見ていると、義父もそうだったけれど、娘が身を粉にして親のために尽くしていることも、もうわからないのだろうなと思う。

年をとり病気になることはやはり障害を負うことである。障害の子がいる親の心情が、障害の子がいる親にしかわからないと言われるように、障害の親がいる子どものかなしみは、障害の親がいる子どもになってみないとわからないと思う。亡き実母のことを重ね合わせて心からそう思う。

 
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