【しとぎを調べて】

 【しとぎを調べて】

スマートフォンで調べ物をしようと電子辞書を起動したら前回の検索結果表示が残っており、「しとぎ」と入力されて【×粢/×糈】という漢字表記と、

水に浸した生米をつき砕いて、種々の形に固めた食物。神饌に用いるが、古代の米食法の一種といわれ、後世は、もち米を蒸して少しつき、卵形に丸めたものもいう。しとぎもち。

という解説が表示されていた。それを読んで「あ、そうか」と思い出したのだけれど、郷里静岡県清水の和菓子店にならぶ「ちいちいもち」もこういう神饌(しんせん)の一種なのだろうなと思って「しとぎ」を検索したのだ。

たしか前回の帰省時にしずてつバス車窓から見えた旧静岡市内の餅屋には、そのどちらとも違う餅の名が書かれていて、あれもきっと「ちいちい餅」と同じようなものだろうなと思ったのだ。

人間は一度検索したくらいでは記憶が最上面に残らない。なんども同じことを調べている。当たり前のように概念となるには、取っ替え引っ替えできる額縁のように取り揃えてフレーム化され、ひとくくりととらえる能力としてゲシュタルト化されなくてはいけない。

調べてわかったことが自分の一部となるためは、くりかえし反復される運動が必要で、覚えるのが脳ではないから「身につく」というのだろう。

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