【賭けと人生】

2020年7月22日

【賭けと人生】

他人の部屋に招じ入れられて他人の本棚を見るのが好きだ。見るのが好きなので来客に自分の本棚を見られるのも好きで、
「この本ちょっと見てもいいですか」
と聞かれるのが嬉しいし、
「お借りしてもいいですか」
と言われるともっと嬉しい。

櫻珈琲の個室図書館に筑摩書房『ちくま文学の森10 賭けと人生』があったので借りてきた。1988 年初版で、本を開くと江崎書店のしおりが挟んであり、裏表紙見返しに「700」と鉛筆書きがある。誰かが静岡の江崎書店で買って読み、地元古書店に売り、古書店主がそれに気張った値付けをし、櫻珈琲のおやじがそれを買って読み、面白かったので自宅個室図書館に並べたのだろう。

装本は編者も兼ねて安野光雅がやっており、しゃれたソフト上製本なので持ちやすく読みやすい。昨日ページを開き、リンゲルナッツ『全生涯』、モルナール「賭博者」の2作を読んだらとてつもなく素晴らしい。書名と造本でピンときたので帰り際に借りてきたけれどやはりアタリだった。

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