◉西田幾多郎を未明に読んだメモ

2019年2月14日(木)
◉西田幾多郎を未明に読んだメモ

「日本人の物の見方考え方の特色は、現実の中に無限を掴むにあるのである。」(西田幾多郎『国語の自在性』)

無限を掴む、は無を掴むに等しいので、
「日本人の物の見方考え方の特色は、現実の中に無を掴むにあるのである。」
と言い換えてもいい。有に無を見るこっちの方がわかりやすい。それにしても、あるのである、という言い方は興味深い。

「間違っている」と言うかわりに「正しくない」と言うことを緩叙法(かんじょほう)という。逆に「正しい」と言うかわりに「正しいのである」という二重肯定は強化という面もある。あるけれど、強化したがることを自信のなさの現れととらえれば、それもまた緩叙法的かもしれない。強化としての緩叙法。強がりと保身。攻撃と見せかけての退却。文章の後駆(しんがり)にそれが出る。

(2019/02/14)

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