▼佐々木崑とロッコール

高校時代は写真部だったので夢中になって写真雑誌を読んだ。何人か好きな写真家がいたうちの一人が佐々木崑さんで、アサヒカメラに「小さい生命」と題した昆虫写真を連載していた。後に知った事だが、この人には報道写真家、木村伊兵衛の弟子、ユージン・スミスの暗室助手という驚くべき経歴もあった。




パキラの芽(マクロロッコール 50mm F3.5)。


カメラ雑誌には記事までカメラメーカーの広告という側面もあり、使用している機材のクレジットを見るのが楽しみで「そうか、あのカメラとレンズはこんな写り方をするのか」と興味深く眺めたものだ。佐々木さんは神戸の人だったせいか地元ミノルタのカメラを使っており、とても好もしい描写をしていた。



イタリアManfrotto社の折りたたみカメラ台(マクロロッコール 50mm F3.5)。


ミノルタカメラ用の交換レンズはロッコールといい、高校入学時に買って貰い、初めて手にしてから永年使い続け、その一貫した感想は「鮮鋭なのに描写が硬くない」というものだった。デジタルの時代になり、ミノルタはカメラ事業から撤退してしまったけれど、その描写を時々懐かしく思い出すことがある。



構造は面白いが実用的に使ったことがない(マクロロッコール 50mm F3.5)。


デジタル一眼レフはフォーサーズシステムの OLYMPUS を使っている。マウントアダプターを介して各社レンズが使用できるので、佐々木崑さんも使用していたロッコールのマクロ 50mm F3.5 を使っている。開放ではちょっと甘いかなと思うけれど、1段絞るとやはり鮮鋭でいて柔らかい。

 
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