直筆


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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仕事で銀行関係に提出する書類をたくさん書いた。
何枚も何枚も、同じような書類を書く。

最近は文章というとパソコンに向かうばかりで、実際に自分の手で文字を書くなんて滅多に無い。
ちょっとでも気を抜くと書き損じるので、実に難しい作業だ。
疲労で腕も痛くなってくる。
集中力を持続させるのが大変で、余計なことを考えるなんて許されない。

何度も同じ事を書いているうちに、文字の形そのものが、何だか不自然なものに見えてきた。
いつも考えもせずに書いている文字が、あらためてじっと見てみると、妙な形に思えてくる。
これでよかったろうか・・という不安を感じ、混乱してリズムが狂い始める。
自分の手で文字を書かなくなって生じた、ある種の病気かもしれない。

何だか自分の名前まで、見慣れない文字に思えてきた。
えらいことだ。
少々慌てたが、そばにいる人に覚られないように、顔に出さずに書き続ける。
文字を書くだけのことが、こんなに難しいとは思わなかった。
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