25年


車の中でJ-WAVEを聴いていたら、今日でコンパクト・ディスク・プレイヤーが発売されて25年だそうだ。
ソニーのCDP-101が発売された日から・・ということだろう。
そんなに経つんだ・・・25年といったら四半世紀だものな。

あの日、山野楽器などの大きなレコード屋さんの売場の一角に、CDなるものの棚が新設された。
ソフトの数が少なく、ほんの十数枚しか置かれていなかった。
ちょうど大学生だった僕は、1枚4000円したCDを買って教室に持って行ったのを覚えている。
これがCDというものだそうだ・・これから世の中はこれになるんだ・・と言って、皆で見慣れない虹色に光る円盤を光にかざして見た。
考えてみればあの日から長く辛い戦いが始まったんだよな(笑)

とにかくCDP-101の音が悪いのに閉口した。
スカーッと抜けきらないのだ。
レンジも狭いしボソボソとした粒子の粗さとSN(感)の悪さを感じさせる。
おかしい・・こんなものだろうか・・・
オーディオをまったく知らない人に聞かせても、「レコードの方が音がいいですね」とアッサリと言われてしまうくらいだから(笑)、違いは誰の耳にも感知できるものだったのだろう。

いや、これは最初の機種だから・・いつかはきっと良くなるから・・そう信じて次から次へとCDプレイヤーを買い換えた。
CDP-101は2台買ったし、第一世代のCDプレイヤーだけで4台くらい買った。
アルバイト代はすべてそれに消えていった(笑)

でもどの機種も本質的には変わらなかった。
結局それがCDの音だったのだ。
それは今でも変わっていないように思う。

考えてみれば当時はアナログディスクが最高の音源であったから、誰もがアナログの再生装置に目一杯投資していた。
僕はその時点で既にダイレクトドライブは卒業し、砲金製のターンテーブルを糸でドライブしてアームを3本付けていた。
そういう状況でCDが現れたのだから、可哀想といえば可哀想だ。
再生装置自体がアナログ中心にチューニングしてあったのだ。

人間の耳の方もデジタルの音に慣れていなかったと言えるだろう。
デジタルにはデジタルの良さがあることが、その後だんだん判ってきた。

しかし正直に書くと、デジタルになって失ったものはとても大きく、結局それはいまだに取り戻せていないように思う。
今にして思えば、オーディオ界が衰退してしまったのは、CDの登場に原因があったのではないかとさえ思える。

SPからLPへ、モノラルからステレオへと、大体25年周期で大きな変革があったと言われる。
CDもそろそろ消える時期が迫っていると考えられるが、やはり配信が主流になるということだろうか。
SACDやDVDオーディオが登場した時は次世代メディアとして期待したものだが、結局そうはならなかったのは御存知の通り。

というわけで少し保守的な意見を書いた。
自分でも矛盾を自覚しているのだが、僕ってカメラとオーディオで一見まったく逆のスタンスに立っているんだよね(笑)

S5 Pro + Ai AF Nikkor 20mm F2.8D
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コメント
 
 
 
Unknown (SHINYA)
2007-10-01 21:31:25
CDP-101 当時定価168,000 高価なものですね、
それを2台ですか・・・。


25年間、CDプレイヤーはCDのデータを
完全に再生していなかったということですね、
あのサイトによると。(笑)




 
 
 
Unknown (COLKID@自分の部屋)
2007-10-01 22:21:16
あの頃は独身貴族でしたからね。
就職後も、酒もタバコも賭け事もやらない、オーディオ一本槍でした。
その上残業200時間の日々でした。
ダイナの上客のひとりでしたよ(笑)
今ではもう不可能ですが・・・

CDは完全に再生できていないという意見もありますが、規格そのものがさすがにもう古いですね。
 
 
 
各社の1号機 (bulbulz)
2007-10-02 22:40:39
こんにちは。
CDプレイヤー発売当時、殆どのメーカーが
CDをカセットのように縦にセットしていたと記憶しています。
そんな中、ソニーだけが今と同じようなトレイ式。
ソニーってすげー!って頭に刷り込まれました。
 
 
 
Unknown (COLKID@自分の部屋)
2007-10-02 23:26:26
CDP-101は抜群に完成度が高かったです。
すでに10年も作っていたのではないかと思うほどの安定感でした。

一方NECなどの1号機は、それはそれは不安定でした。
音はまあまあでしたが、とにかく飛びまくって参りました。
3回ほど新品に交換してもらいましたが、全部同じ。
あれでは設計ミスですね。
サービスの対応も家電品メーカーそのものでお粗末でした。

ソニーの古いCDプレイヤーは今でも故障知らずで現役として家で使っているものがありますよ。
見事な耐久性です。
音はなぜかどれも同じような傾向ですね。
 
 
 
Unknown (medi)
2007-10-03 00:13:08
701から502,503,777ESA?J?までは聴いてます。某所でSCD-1改でSACDを聴かせてもらったときに一皮剥けてると思いました。(笑)でも、カートリッジの音が懐かしくてアナログは残してます。ハッとするような発見は無いですが、ホッとします。(笑)
 
 
 
Unknown (COLKID@会社)
2007-10-03 08:14:54
僕もあのシリーズ出るたびに何台か買いました。
X7ESDだったかな?
どれも音が同じなので(笑)そこまででやめました。
今でもMrs.COLKIDが使っていますよ。

SCD-1の改造のお話でもありましたが、オリジナルは何となくわざと音を悪く設計してあるふしがありますよね。
CDの音って限界があって、お金をかけても一定の枠から出られないので、その中で意図的にランク分けをしているのかもしれません。

SACDが出た時はCDとは違う音がして気に入りました。
アナログともまた違う音ですね。
期待したんですが・・・
 
 
 
Unknown (P)
2007-10-29 10:39:34
うんにゃ、久しぶりに覗いたら¥¥¥

最近SCD-1怪は二皮剥けてますw

557ESDなら新品当時に買ったのが今でもありますが
故障知らずです。

SCD-1は最近SONYタイマーが作動しました。
CD何度も掛けるとモータの白いフラットワイヤーが断線しマスので、ディスク読まなくなったら消耗品として時々交換しませぅ。
モータそのものはかなり丈夫ですw。
 
 
 
Unknown (COLKID@会社)
2007-10-29 14:39:41
PというとPCさん?
お久しぶりです。
ふた皮むけましたか(笑)
いつかSCD-1改造をお願いしなくては・・といまだに考えています。

557のあのシリーズは丈夫ですね。
ウチのはX7ESD(だったかな?)はまったく故障知らずです。
 
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