ネットフリックス


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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先日3回目のワクチンを打った後、テレビでネットフリックスの映画を何本か観た。
家に大人しく閉じこもっていなければならず、その間の時間の消化のためである。
たまたま前日に劇場に行ったことも、久しぶりに映画づくきっかけになった。

家のテレビはそれほど高性能なものではない。
ソニー製の4K液晶の程ほどの大きさのものだ。(55インチくらい?)
型落ちで安くなったものを買ったのだが、購入直後に一度壊れて動かなくなり、新しいものに入れ替えてもらった。
それ以降は調子よく動いている。

音響関係もかなり手を抜いている。
結婚して間もない頃に買ったオンキョーの安いAV用のお手軽セットだ。
小さいアンプと小さい4本のスピーカーにスーパーウーファーが付いている。
音は評価出来るものではないのだが、映画を観る分にはそれほど不満もないので、そのまま使っている。
むしろこんなに長い期間、よく壊れないで動いていると感心している(笑)

テレビの真正面、1.5メートルほどの位置、居間の中央の空間に椅子を置く。
そこに腰掛けて、贅沢にひとりで映画を観た。
画面の大きさは大したことはないのだが、画角としては小さい映画館の中央辺りの席で観るのとそう変わらない感じ。

液晶画面がくっきりとしており、かえって映画館のスクリーンより細部が見えるような気がする。
スピーカーのfレンジが広いとは言えず、音声帯域中心になるため、反響音で濁ってしまう映画館より、むしろセリフは明瞭に聞こえる。
空調の効きも自分で調整できるし、周りに変な人もいないので、安心してゆっくり観ることができる。
椅子を真ん中に置いて、かしこまって鑑賞することで、「特別な体験」という雰囲気も出る。

鑑賞する環境としては、全般に悪くないな・・と思った。
部屋を暗めにして観れば、映画館での体験と大きく変わらない。
たまたま前日に小さめのシアターで観たばかりだったので、比較がしやすかった。

ご存知の通り、ネットフリックスは今や映画製作会社の最大手になっている。
アカデミー賞のノミネートにも、ネットフリックス作品が何本も選ばれている。
映画は映画館で観るもの・・という古典的な考え方に固執していたスピルバーグでさえ、方針を変えてネットフリックスと契約した。
コロナの影響で映画産業が大きな痛手を受けたこともあるが、世界中の人たちに等しく配信できるというメリットはやはり大きい・・という事であろう。

自宅での視聴環境であるが、観る側が工夫すれば十分なクオリティは確保できそうだ。
AVにお金をかけている人なら、下手な映画館より質が高いかもしれない。
そうなると映画館の存続がまた危うくなってくるのだが・・・

配信で映画を観るとなると、どうしても自宅での視聴環境の向上を考えてしまうが、それは考え方が古いのかもしれない。
実際作品を観ると、テレビ作品と映画の境目が曖昧になっており、両社の中間くらいにある作品も多い。
恐らく見る側も、途中でトイレに立ったり、電話がかかってきたり、しばらくよそ見をしていたり・・という具合に、イージーな感覚で鑑賞する人が大半になるのであろう。
作品と鑑賞者の両方が変化しているのだと思う。
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