Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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嘘・・というと、僕の世代では中条きよしの歌を思い出す。
古い!・・と言われそうだが(笑)

報道を見ていると、プーチンは嘘をつきまくっているように見える。
それもパターンがあって、自分がやっていることを、逆に相手がやっているのだ、という内容の嘘をつく。
また、これから自分がやることを正当化するために、後から言い訳に出来るような内容の嘘をついておく。
そういうパターンが多い。

実は中国も同じパターンの嘘をつく。
北朝鮮もそうだ。
自分のことを棚にあげて・・という言葉があるが、まさにそのまま当てはまる。
西側の価値観に反する行為なので、よく恥ずかしくもなく・・と憤慨したくなる。

資本主義がバランスを崩し、一部のブルジョア階級が富を独占するようになると、社会主義革命や保守革命が起きて、暴力によって社会を転覆させる。
しかし結局は一党独裁国家となり、邪魔なインテリ層は処刑してしまい、それに代わって自分たちがすべてを独占する・・という形になっていく。
それは世界中で繰り返されてきたパターンである。

恐らく彼らは嘘をつく事に対し、罪悪感がまったくないのだ。
自国を治め、他国と競り合うためには、嘘は重要な手段だと思っている。
顔色ひとつ変えずに見事な嘘をつける人ほど有能・・という考え方である。
彼らが往々にして表情に乏しいのは、相手に本心を読まれるのを防ぐために身につけたことなのだろう。

何しろ主義の違う敵国と地続きなのだから、いつ衝突が起こってもおかしくない。
常に緊張感があり、相手を出し抜き、駆け引きに勝つことばかりを考えている。
嘘のお陰で生きてこられたのだから、当然嘘をつくことに罪悪感はないだろう。

西側諸国でも、社会を統治するために必要な嘘はつく。
ただ西側の国々では、嘘をつくことは倫理に反する・・という価値観はある程度共有している。
そのため国際社会で平気で嘘をつく・・という態度は、なかなか受け入れられない。

中でも日本の場合は、正義に反する行為は許せない・・という思いが強い。(逆にそのことを他国は危険視していると思うが)
海によって隔離された地理的条件や、鎖国、敗戦などの影響も絡んでる。
しかし我々が子供の頃から、正義とはこうあるべきと育てられたのと同じように、彼らも生き延びるためにはこうやるしかないと、身をもって経験してきたのだ。
考え方がまったく異なる人達に、こちらの倫理を理解させるのは、容易なことではない。

その点は西欧の国々の方がよく分かっている。
国と国との関係は、常に駆け引きである。
憤慨してみせるとしても、半分は「我々は怒っているのだ」と相手にアピールするのが目的である。
倫理という形を取りながらも、実のところ国益、すなわち損得の問題であり、そこには常に駆け引きが存在しているのだ。
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