評価


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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昨年暮れから、日によって自動車での通勤と電車での通勤を切り替えている。
仕事が忙しくて疲れている時や、帰りが遅くなった時、事故で渋滞している時などは、無理せずに電車で帰宅するようにしている。
これで肉体的にはだいぶ楽になった。

面白いなと思うのは、それに伴って車を評価するポイントも変化した、ということだ。
高速道路を走る時は、直進安定性や加減速の性能が最も重要であった。
いかに自動運転でも、人間の体は車の動きを敏感に察知しているようで、安定性に欠けるのは疲れる。
もちろん普通に自分で運転する場面も多いので、いずれにしても高速走行時のコントロール性は重要である。

これが電車で通勤する日は、まるで違ってくる。
電車通勤と言っても、駅と会社の間の短い区間は自動車で移動する。
街の中の道を走るので、速度も数十キロ程度しか出さない。
当然のことながら、高速域の安定性を試す機会などない。

すると車がしなやかに走ってくれることの方が大切になる。
時間にして十数分程度しか乗らず、その間ストップ&ゴーを繰り返す。
そういう時は、自己主張せず静かに寄り添ってくれるような走りの方が有難い。
運転しながら何か他の事を考えていて、いつの間にか目的地に着いてしまうことも多い。

トルクの太い320dは、むしろそういう走りが得意で、ヒタヒタと静かに滑らかに走り、必要な時にはグンと加速できる・・というタイプの車だ。
BMWであるから低速で走っても味付けはスポーティで、車が自分の手足の延長のように動く。
体と車が一体となってスムースに動いてくれることも、ストレスを感じさせない理由のひとつなのだろう。

人によって使い方が異なるので、車の設計って大変だろうな・・と思う。
ゆっくり走る時はしっとりとした感触が求められ、高速道路では豪快な加速性能が要求される。
上手くバランスさせるしかないが、そこがメーカーの腕の見せ所なのだろう。
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