カスタマイズ完了


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

大きな画像

靴のカスタマイズが完了した。
出来に賛否両論あろうことは承知しているが、個人的にはけっこう気に入っている(笑)

ベースにしたのは80年代のNUNN BUSHのロングウイングチップ。
比較的安価に売られている古靴である。
購入後すでに数回履いているので、新品(デッドストック)の状態と比べると、一部皺が寄っている。

昨日写真を載せた通り、一部分(ひとつのパーツ)を黒く染めてみた。
ウイングチップの靴に、時折見られる定番のカラーリングである。
大きな問題は、この靴の光沢のあるアッパーが、ガラスレザー系の革かもしれないことだ。
表面に何らかのコーティング加工がしてある場合、塗装が定着しない可能性がある。

まずは革用の強い溶剤系クリーナーで、塗りたい部分を強めに拭いた。
ワックスやクリームが取れ、表面の艶がなくなったが、さらにしつこく何度もクリーナーで処理した。
その後、靴染め剤の専用溶剤でも数回拭き取り、念入りに下地作りの作業を繰り返した。

次にマスキングテープで、ウイングチップの形に合わせてマスキングを施す。
これはプラモデルを作った経験のある人なら慣れた作業であろう。(昨日の写真を参照)
革のパーツは、ぎざぎざに切られているが、そこまでシビアにマスキングする必要はなく、テープを直線にバッと貼るだけで済ませてしまった。
靴の場合、プラモデルと比べるとアバウトでOKなので楽だ。

今回は靴専用に売られている「クツ染めQ」というスプレーを使用した。
ビニールの手袋をはめた手で靴を持ち、スプレーを靴の露出部分に満遍なく吹き付けた。
プラモデルと違い、多少塗料がたれたり、埃が付いたりしても、まあいいやで許せてしまうところが面白い。

塗料には「染め・・」という名前が付いているが、使った感じは顔料系塗料に近く、プラモデルを塗装するのとほとんど変わらない。
革を染めるというと、フィービングスなどの染料を思い浮かべるが、染めQの場合、染めるというより、表面に塗膜を作るような感じだ。
食いつきのいい顔料系スプレー?

乾いては塗り、乾いては塗り・・を数回繰り返した。
臭いはかなり強烈なので換気が必要だ。
僕は慣れているが、有機溶剤を吸って体調を崩す人もいるだろう。
そのままベランダに置いておいたら、程なく乾いた。
乾くと臭いはほとんど消えてしまう。



紐も70年代頃の生成りの平紐に交換してみた。グリーンの方が似合うか?
下はカスタマイズ前の状態。




仕上がったところで、黒い部分に、軽くデリケートクリームを塗ってみた。
さすがにブラッシングは怖くて出来ない。
もっとも塗膜が出来ているとしたら、クリームを塗っても意味は無いような気もするが・・・

皺が強く寄り、負荷がかかるタンの部分も黒く塗った。
塗装表面に触ってみると、案外定着してはいるが、やはり不安は残る。
この塗料にどのくらいの耐久性があるのだろう。
恐る々々ではあるが、近く実際に履いて出てみようと思う(笑)



なかなか面白い靴だと思うのだが・・・
下はカスタマイズ前の状態。


コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )